写真家63名が参加する「東北地方太平洋沖地震被災者支援チャリティー写真展」が開催中


 ヨドバシカメラフォトギャラリー「インスタンス」(INSTANCE)において、25日よりチャリティー写真展「『東北地方太平洋沖地震被災者支援チャリティー写真展』~写真のチカラで東北を救おう!~」が開催されている。会場はギャラリーAおよびギャラリーB。

会場となったヨドバシカメラフォトギャラリー「インスタンス」

 同写真展は、有志の写真家達から集まった作品のプリントを販売し、売上げを東日本大震災の被災者に対する義援金とする趣旨。売上は全額日本赤十字社を通して寄付する。

 A3サイズを中心として、100点以上のプリントを展示する。価格は1点につき一律1万5,000円。購入は1人5点まで。売れた作品は新たにプリントを行なうが、会期後半は枚数制限を行なう可能性があるという。また、新たにプリントを行なわない「一点物」も存在する。作品の転売は禁止。

 参加写真家は、赤城耕一、飯塚達央、石川梵、井村淳、岩木登 、魚住誠一、大西みつぐ、大山謙一郎、岡本洋子、川合麻紀、金武武、川北茂貴、川隅功、河田一規、川畑崇、工藤智道、小城崇史、小澤太一、小林義明、小林幹幸、斉藤勝則、斉藤巧一郎、斎藤友覧、佐口正章、鹿野貴司、鹿野宏、清水哲朗、諏訪光二、田中希美男、田中達也、玉内公一、土屋勝義、鶴巻育子、戸塚学、冨田きよむ、中井精也、永嶋サトシ、並木隆、那和秀峻、萩原俊哉、萩原史郎、秦達夫、八二一、原田寛、早川廣行、林雅之、広田泉、広田尚敬、福田幸広、藤井智弘、伏見行介、増田雄彦、松本明彦、水本俊也、宮崎麻衣子、宮沢あきら、茂手木秀行、桃井一至、山岸伸、山田實、山田久美夫、湯浅立志、吉住志穂(順不同、敬称略)。

 会場提供はヨドバシカメラ。プリント、額装協力、協賛はキヤノン株式会社、キヤノンマーケティングジャパン株式会社、セイコーエプソン株式会社、エプソン販売株式会社、富士フイルム株式会社。協賛はオリンパスイメージング株式会社、カシオ計算機株式会社、ジェネラル・イメージング・ジャパン株式会社、株式会社シグマ、ソニー株式会社、株式会社タムロン、株式会社ニコンイメージングジャパン、株式会社パナソニック、HOYA株式会社PENTAXイメージング・システム事業部、株式会社リコー。額装協力は株式会社フレームマン。

 開催概要は下記の通り。

  • 名称:東北地方太平洋沖地震被災者支援チャリティー写真展 ~写真のチカラで東北を救おう!~
  • 会場:ヨドバシカメラフォトギャラリー「インスタンス」(INSTANCE)ギャラリーA、B
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-10-1 MY新宿第2ビル地下1階
  • 会期:2011年4月25日~2011年5月7日
  • 時間:11時~20時(最終日は18時まで)
  • 休館:会期中無休
会場の様子。平日の昼間にもかかわらず、多くの来場者が会場を訪れていた作品には、作家によるコメントが添えられている

 初日となる25日、事務局を務める写真家の山田久美夫氏に、開催の経緯などについてお話を伺った。

 今回のチャリティー写真展開催の背景には「写真を通して、被災者に対して手助けができないか」という想いがあったという。自身も写真家として活動している山田氏は「募金という形ではなく、写真家として培ってきたものを、社会貢献に活かしたかった」と語る。

 会場を確保したのは、開催当日の3週間前。プリントや額装の手配に1週間を費やし、残りの2週間で事務局としての準備を1人で行なった。集まった写真をとりまとめ、ラボ・額装業者への送付や展示など、一連の作業は開催前日にまで及んだ。

 今回の参加写真家でもある桃井一至氏と小城崇史氏の協力を得て、参加者を募った。その結果、4月15日の時点で50人以上の写真家が参加を表明。参加写真家には、各々が負担にならない形で、作品提供をお願いした。写真家とやりとりしたメールは1,000通を超えたという。

 また、4月14日より、SNSサイト「Facebook」でコミュニティを開設し、告知を行なった。写真展のフライヤー作成にも、桃井氏と小城氏がかかわっている。

「短期間でこれだけの有志が集まったのは、ネットの力があったから。今回のチャリティー写真展は、今だからこそ実現できたことだと思っています」

作家が来場した際に、作品にサインをすることもあるすでに売り切れた作品もあった

 取材に伺ったのは開催初日の13時頃だったが、すでに全体の2割が売約済みだという。会場はオープン前から来場者が行列をなしており、お目当ての作家の作品を購入していった。

「今回、初めてプリントを買う人もいると思います。日本ではプリントの購入はまだ一般的ではないですが、この写真展が、プリントの購入体験をする機会になるという側面もあるのかなとも思います」(山田氏)

【2011年4月26日】参加者の募集に関する記述において、参加写真家でもある桃井一至氏と小城崇史氏が協力した旨を追記しました。また、Facebookサイトの役割についても、「募集」ではなく「告知」として記述を変更しました。
【2011年4月26日】協賛にカシオ計算機株式会社を追記しました。




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2011/4/26 00:00