ニコン、1/1.7型CCD搭載コンパクト「COOLPIX P7000」を国内発表


 ニコンは、高級コンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P7000」を9月24日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は6万円前後の見込み。

COOLPIX P7000

 ニコンが2008年9月に発売したコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P6000」の後継モデル。海外では8日に発表済。COOLPIXシリーズのフラッグシップ機に当たる。独立した「クイックメニューダイヤル」などアナログ的な操作部材を採用したほか、露出を直感的に調整できる「トーンレベルインフォメーション」などの新機能を盛り込んだ。

 グリップ部には滑り止めのラバーを配置した。上面にはモードダイヤル、露出補正ダイヤル、クイックメニューダイヤルを備える。また、背面にも2カ所にコントロールダイヤルを設けた。クイックメニューダイヤルでは感度、オートブラケット、マイセッティングなどを素早く変更できるようになった。

 撮像素子は1/1.7型有効1,010万画素CCD。最大記録解像度は3,648×2,736ピクセル。新画像処理エンジン「EXPEED C2」を採用した。RAW(NRW形式)での撮影もできる。動画記録は最大1,280×720ピクセル、24fps。記録形式はMOV(H.264/MPEG-4 AVC)。音声はAAC。COOLPIX P6000は1/1.7型有効1,350万画素CCDだった。

 オートのほか、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター速度優先AE、マニュアル露出なども可能。感度はISO100~6400。シャッター速度は60~1/4,000秒(マニュアルモード時)。ノイズ低減と解像感のバランスを選択できる「ノイズ低減フィルター」も新搭載した。

 レンズは35mm判換での算焦点距離28-200mm相当、F2.8-5.6の7.1倍ズーム。COOLPIX P6000は28mm相当からの4倍ズームを搭載していた。レンズ構成はEDレンズ2枚を含む9群11枚。動画時も対応するレンズシフト式手ブレ補正機構「VR」を搭載する。最短撮影距離は広角端で50cm、望遠端で80cm。マクロモードでは最短で2cmまで接近できる。絞りは6枚羽根の虹彩絞り。最大12人までの顔検出機能も搭載した。

 レンズを段階的にズームできる「ズームメモリー」機能も新たに搭載した。ステップは、28mm、35mm、50mm、85mm、105mm、135mm、200mm。単焦点レンズを交換するかのように使えるという。また、設定を3通りまで記録できるユーザーセッティングとズームメモリーを組み合わせることで、単焦点レンズを付けた複数のカメラを使い分けるような感覚で使用できるとしている。

 トーンレベルインフォメーションは、画面の輝度を9段階に分けて特定の輝度ゾーンをブリンクして知らせる機能。

 視度調節可能な光学ズームファインダーを内蔵する。視野率は約80%。液晶モニターは約92万ドットの3型TFTで、固定式。スルー画に重ねて表示できる電子水準器も利用可能。ポップアップ式の内蔵ストロボに加えて、ホットシューも備える。なお、COOLPIX P6000に搭載していたGPS受信機能は省略した。

付属のストラップオプションのワイドコンバーター「WC-E75A」。焦点距離を0.75倍にでき、広角は21mm相当になる。
クリップオンストロボ「SB-400」の装着例

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカード。内蔵メモリーは約79MB。HDMI端子やステレオの外部マイク端子などを備える。電源はリチウムイオン充電池「EN-EL14」。CIPA準拠の撮影可能枚数は約350コマ。

 本体サイズは114.2×77×44.8mm、バッテリーと記録メディアを含む重量は約360g。




(本誌:武石修)

2010/9/15 13:00