宇宙飛行士の山崎直子氏らがニコンを訪問


 ニコンは1日、宇宙航空開発機構(JAXA)に所属する宇宙飛行士の山崎直子氏と、米国航空宇宙局(NASA)所属の宇宙飛行士6名が6月30日に訪問したと発表した。

左から会長の苅谷道郎氏、宇宙飛行士の山崎直子氏、社長の木村眞琴氏AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8 G EDを装着したD3S

 訪問した7名はコマンダー(司令官)のアレン・ポインデクスター氏をはじめとするスペースシャトルミッションSTS-131(19A)に参加したクルー。ニコンからは会長の苅谷道郎氏、社長の木村眞琴氏をはじめとするデジタルカメラの開発責任者らが応対した。
 
 訪問の目的は、NASAが今回のミッションで国際宇宙ステーション(ISS)における撮影に使用したデジタル一眼レフカメラ「D3S」と交換レンズなどへの評価を中心とした意見交換。その信頼性と安定性が話題になったとしている。同社は2009年12月に11台のD3Sと7本の「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8 G ED」をNASAから受注した。

 実際に多くの撮影を行なったアレン・ポインデクスター氏は、「STS-131(19A)ミッションは完璧でした。取替えのきかない宇宙では、機材に対して何よりも信頼性と安定性が求められます。今回はとても有意義な意見交換ができました」とコメントした。

 また、山崎直子氏は「国際宇宙ステーションから撮影した美しい地球の写真が、子供たちの地球や環境のことを考えるきっかけとなればうれしいです」と話した。

 同社社長の木村眞琴氏は、「1971年のアポロ15号のミッション以来、一貫してNASAに撮影機材を提供させて頂いていることを誇りに思います。これからも信頼に応えるものづくりで、有人宇宙開発に協力してまいります」とコメントしている。

 STS-131(19A)ミッションは、国際宇宙ステーション(ISS)への多目的補給モジュール「レオナルド」による実験ラックや補給物資などの運搬。日本時間の4月5日にディスカバリー号で打ち上げ、4月20日にケネディー宇宙センターへ帰還した。

3月の「CP+2010」に展示していた歴代のNASA採用ニコンカメラ


(本誌:鈴木誠)

2010/7/1 15:25