タムロン、2009年は写真関連事業が好調も減収減益
タムロンは5日、2009年通期の連結業績を発表した。売上高は498億9,200万円(前年同期比20.2%減、以下同)、営業利益が22億9,500 万円(63.0%減)、純利益が6億4,200万円(78.8%減)。写真関連事業を中心に大幅な改善がみられたが、売上高の減少による売上総利益の減少を補い切れず減収減益となった。
写真関連事業は、売上高294億2,200万円(1.7%増)、営業利益34億2,800万円(2.1%減)。2008年9月発売の高倍率ズームレンズ「AF 18-270mm F3.5-6.3 Di II VC LD Aspherical [IF] Macro(Model B003)」が好調に推移したほか、マクロレンズ「SP AF 60mm F2 DiⅡ(Model G005)」(2009年6月発売)と標準ズームレンズ「SP AF 17-50mm F2.8 DiⅡ VC(Model B005)」(2009年9月発売)も売上に貢献した。自社ブランド製品が欧州や中国を中心に売り上げを伸ばした一方で、OEM関連も徐々に回復したが、前半の落ち込みを補うには至らず減収となった。
レンズ関連事業は、売上高129億5,600万円(48.2%減)、営業利益3,700万円(98.9%減)。中高級機種のコンパクトデジタルカメラ用レンズユニットを中心に市場が悪化したことや、価格競争の激化による販売価格の下落を受けて減収となった。
特機その他事業は、売上高75億1,300万円(12.5%減)、営業利益は7億2,600万円(46.0%減)。CCTV(防犯カメラ)用レンズが設備投資の落ち込みなどの影響により減収。
次期予想は、デジタル一眼レフカメラが海外を中心に好調な推移を続ける一方、コンパクトデジタルカメラが市場の成熟感から微増にとどまると予想。コスト低減に努め収益力の向上を目指すという。これらを踏まえ、連結業績を売上高530億円(6.2%増)、営業利益46億円(100.4%増)、純利益26億円(304.6%減)と見込んだ。
2010/2/10 17:54