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タムロンのベトナム新工場が稼働を開始
グローバル市場向け製品の生産拠点の1つ チャイナリスクも考慮
2025年3月3日 12:41
株式会社タムロンは2月28日(金)、ベトナム北部に建設していた第2工場「タムロンベトナム・ビンフック工場」の稼働を開始した。投資額は約40億円。生産能力拡大と供給体制強化、コスト競争力向上を目的としている。
新工場はレンズ加工から金属加工、成形、塗装、組み立てまでの一貫生産が可能な量産拠点。2026年までに量産体制を確立し、2028年のフル稼働を目指す。計画通り進めば、グループ全体の生産能力は2024年比で約1.2倍に拡大する見通しだ。
タムロンは日本、中国、ベトナムの世界三極で生産体制を構築している。青森工場は生産技術確立の「マザー工場」として機能し、中国工場は中国国内向け、ベトナムの2つの工場はグローバル市場向け製品の生産拡大を担う。
近年の地政学リスクに加え、対中関税リスクが高まる中、同社は2023年から新工場建設を進めてきた。急速に変化する国際情勢に対応し、世界中の顧客に光学製品を安定供給するための体制強化を図っている。