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クロスAFの仕組みを図説など…キヤノンが「EOS R1」の技術解説ページを公開

キヤノングローバルサイトより

キヤノンは11月6日(水)、同社グローバルサイトに「EOS R1」の紹介記事を公開した。EOS Rシリーズで初となるフラッグシップミラーレスカメラのテクノロジーに迫る内容となっている。

EOS R1は今年5月の開発発表を経て、7月に正式発表されたミラーレスカメラ。同社のフラッグシップを意味する「1」をEOS Rシリーズとして初めて冠したモデルで、11月の発売がアナウンスされている。

「最高の性能、最高の信頼性」をコンセプトに、厳しい環境下でもプロフォトグラファーの“仕事を止めない”ための最高クラスの性能を注ぎ込んだとしている。

とくに強調しているのはAF技術の進化だ。EOS R1は新開発の「クロスAF」を採用したことで、狙った被写体にピントを合わせる捕捉精度が大幅に向上。縦線測距のみとしていた従来の技術で苦手だった、被写体の手前に縦線の障害物があるようなシーンでも安定したAFが可能になったという。記事中ではクロスAFの仕組みについて、その画素構造や配列を図解している。

狙った被写体にピントを合わせ続けるトラッキング(追尾)AFの強化も解説。最初に被写体を「見つける(検出)」処理と、見つけた被写体に「ピントを合わせ追い続ける(追尾)」処理の2つの工程で構成されるトラッキングAF。EOS R1では“追い続ける”部分にも、ディープラーニングによる処理を用いたことが従来機からの進化ポイントであるという。

スポーツの撮影で効果を発揮するとして紹介しているのは「アクション優先機能」。重要なアクションを行う選手に“カメラが自動でピントを切り替えていく”という、新しいコンセプトの機能と説明している。例えばサッカーのシュートやヘディングなど、ボールの位置や関節の状態などから重要なアクションを認識し、複数の人物の中から主役となる被写体を“カメラの判断”で認識していく。

このほか、高性能化の背景にあるという新開発のエンジンシステムや、カメラ内で高解像度な画像を生成できる「アップスケーリング」機能についても記事内で触れている。

本誌:宮本義朗