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Lマウントフルサイズシネマカメラ「Blackmagic Cinema Camera 6K」が国内初披露
iPhone用のプロ向け無料カメラアプリも
2023年10月13日 16:11
Blackmagic Designは、同社初のLマウント対応シネマカメラ「Blackmagic Cinema Camera 6K」(以下BMCC6K)を都内で開催したイベント「Blackmagic Day」で国内初披露した。
Blackmagic Dayは10月12日・13日に行われ(12日は招待制)、BMCC6KのほかiPhone用カメラアプリ「Blackmagic Camera」などの新製品が展示された。
国内初お披露目の「Blackmagic Cinema Camera 6K」
目玉となるBMCC6Kは9月15日に発表された新機種で、国内では10月13日に税込41万9,800円で発売。同社で初めてとなる35mmフルサイズセンサー搭載機で、Lマウントの採用も初のモデルとなっている。
イメージセンサーの全域を使った撮影(オープンゲート)で、最大6K(6,048×4,032)、36fpsの撮影に対応している。これまで同社のカメラはスーパー35やマイクロフォーサーズといったセンサーサイズを採用していたが、市場からの要望が多かったためフルサイズセンサーを採用したという。
解像度が6Kまであると4Kに仕上げる際にトリミングできたり、手ブレ補正で周囲が切れても画質の劣化無く4K映像を作れる余裕があることから、6K対応カメラは業界で増えつつある。なおBMCC6Kは4K記録であれば60fpsの撮影も可能となっている。
レンズマウントは電子接点付きのLマウントを採用しており、シグマ、パナソニック、ライカなどのLマウントレンズを使用可能。ワンショット(シングル)のみになるが、対応レンズであればAFも可能となっている。
Blackmagic Designは自社でレンズをリリースしていないため、今回はアライアンスとして規格が利用できることからLマウントを選んだとのこと。また、マウントアダプターを使うことで、キヤノンEFマウントやシネマ用のPLマウントレンズも利用可能としている。
Blackmagic Designのシネマカメラは「Blackmagic RAW」と呼ばれる独自のRAW形式で記録できるのも特徴となっている。写真のRAW形式と同様に、編集時に大幅な露出や色の変更をしても破綻が起きにくい。
RAW形式では16bitで収録でき、13ストップのダイナミックレンジがある。また他社ミラーレスカメラでも採用例があるが、基準感度を2つ持つ「デュアルゲインISO」機能があるので高感度でもノイズが少ないという。
外観はこれまでの「Blackmagic Pocket Cinema Camera」シリーズを継承したもので、シネマカメラというよりもスチルカメラに近い。背面には5インチのタッチモニターが付いており、角度をチルトすることもできる。
本体にファンを内蔵しており、気温40℃までであれば発熱で停止すること無く撮影ができるという。ボディの上面と底面にファンの通気口がある。
左側面のインターフェースはフルサイズのHDMI端子、ミニXLRの音声端子×2、ロック付きの電源端子など充実している。
本体内での記録先としては、従来のSDカードやCFast 2.0が廃止され、CFexpress Type Bになった(シングルスロット)。動作検証済みの推奨メディアを同社で公開している。またこれまで通り、USB Type-C接続のSSDに直接記録することも可能となっている。
バッテリーは「NP-F570」タイプを採用。オプションでNP-F570が2本入るバッテリーグリップ「Blackmagic Pocket Camera Battery Pro Grip」を使うと、本体と合わせて計3本のバッテリーで運用できる。
撮影画面などは従来モデルを踏襲しており、日本語にも対応している。撮影時はRGB別のヒストグラムなども表示できる。
収録形式は従来のApple ProResが非対応となり、RAW形式のみとなった。なお、プロキシファイルの同時生成が可能となっており、こちらはH.264形式で保存される。
会場にはシグマのLマウントレンズのほか、キヤノン、シグマ、ライカのPLマウントレンズが用意されていた。
iOSアプリ「Blackmagic Camera」
「Blackmagic Camera」も9月15日に発表されたもので、iPhone対応の無料カメラアプリとなる。すでに配信が始まっている。Android版のリリースは未定。
同社シネマカメラと同じようなインターフェースで撮影ができるアプリとなっており、AFにも対応するが露出などはマニュアルでの撮影がしやすく作られている。
4K、60fpsなどの記録に対応し、最新のiPhoneであればProResやApple Logでの記録も可能など本格的な撮影に対応している。
Blackmagic Designがサービスを行っている「Blackmagic Cloud」に対応しており、iPhoneの撮影データをすぐにアップロードできる。Blackmagic Cloudの有料サービスを使うと多人数で素材を共有して編集作業などができるようになる。