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富士フイルム、世界最望遠1,600mmのレンズ一体型“遠望”カメラ

FUJIFILM SX1600

富士フイルム株式会社は、世界最望遠という焦点距離1,600mm相当をカバーするレンズ一体型遠望カメラ「FUJIFILM SX1600」を4月12日に発売する。国境、港湾、空港などで遠方を監視するための遠望カメラ。

同社の遠望カメラ「SXシリーズ」の新製品。有効イメージサイズは1/1.8型。記録方式はMOV。SDスピードクラス10以上のSDXC/SDHCメモリーカードに対応する。また、本体にHDMI、HD-SDI、コンポジット(BNC)の映像出力を備えており、ビデオ出力は最大1080p。

既存「SX800」の2倍となる、40〜1,600mmの焦点距離を有するのが特徴。最大2倍のデジタルズームと組み合わせることで、望遠側は3,200mm相当の焦点距離をカバーする。約2.5km先にある車のナンバープレートや、約3.5km先の人物を捉えることができるという。

なお有効イメージサイズをデジタル処理で拡張することで、広角側を20mm相当まで広げる機能もある。デジタルズームと組み合わせることで、20〜3,200mm相当という160倍ズームを実現した。

新開発の防振システムには、光学式防振機能(OIS)と電子式防振機能(EIS)の協調制御を採用。「SX800」から補正角を最大1.5倍に拡大させたことで、足場の揺れや風によるブレが生じやすい環境でも安心して使用できるという。防振機構には、摩擦抵抗を低減する「セラミックボールローラー方式」を採用した。

像面位相差AFとコントラストAFを組み合わせることで、最短約0.1秒の高速・高精度なAFを実現。従来9分割のAFエリアは45分割になった。

画像処理エンジンによる陽炎・霞の軽減機能も搭載。レンズにはフレア・ゴースト対策のために多層コーティング処理が施されている。

外形寸法は139×156×450mm。質量は7.4kg。

本誌:折本幸治