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壁から約9.5cmで100インチに。エプソンの超短焦点プロジェクター「EH-LS800」。45万円

手軽な4K対応モデルも登場

エプソン販売株式会社は、ホームプロジェクター「EH-LS800B/W」(ブラック/ホワイト)と「EH-TW6250」の2機種3モデルを、10月6日に発売する。

同社によると近年、「おうちでの時間を充実させたい」というニーズが高まる中で、プロジェクターを活用した映画・ドラマ・ライブの視聴など、大画面映像を楽しむシーンが生活の中で日常的になってきているという。

本格的なホームシアターを気軽に楽しみたい人、初めて高画質プロジェクターを購入する人に向けて訴求する。

いずれも、Android TV機能搭載。Wi-Fiの接続環境があれば、有料/無料の動画配信サービスを大画面で楽しむことが可能。また、入力遅延20m/秒以下のゲーム用HDMIを搭載しており、動きの速いゲームも大画面でプレイできる。

EH-LS800B/EH-LS800W

ブラック
ホワイト

最大150インチまでの大画面を投影できるプロジェクター。価格はオープン。エプソンダイレクトショップでの販売価格は税込41万1,000円。

テーブルへの設置例(編集部撮影)

超短焦点レンズ採用により、従来モデルよりもスクリーンに近づけて設置できる点が特徴。100インチ投写時のスクリーンと本体の距離は約9.5cmで、従来機「EH-LS500B/W」の約38.7cmと比べ、約29.2cm短くなっている。最短でスクリーンまで約2.5cmの距離で80インチの投射が可能。

奥に見えるのが従来機「EH-LS500B/W」。手前が新発表の「EH-LS800B」(編集部撮影)

同社のプロジェクターは、色再現性に優れるという3LCD方式を採用。同モデルでも、0.62型ワイドポリシリコンTFT液晶パネルを使った3LCD光学エンジンにより、あらゆる映像をカラーブレーキングのない色鮮やかな高画質で投影できるという。本製品は、フラグシップモデル「EH-LS12000」と同じ画像処理チップを搭載。色彩表現豊かで高コントラストな映像が得られ、従来機「EH-LS500B/W」と比較して、HDRの階調表現、フレーム補間のスムーズさが向上しているという。

搭載するHDMI入力端子は、3つともHDCP2.3に対応するほか、4K/60p、UHDブルーレイディスク規格のHDR10、4K放送規格HLG、18Gbps伝送帯域に対応する。

様々な入出力に対応(編集部撮影)

加えて、レーザー光源を採用した事で、電源を入れてすぐに利用可能。光源寿命は2万時間とランプ交換の必要がないのも特徴。

スマートフォンアプリ(Epson Setting Assistant)を利用した歪み補正にも対応。投射画面をスマホカメラで撮影することで、自動で歪みを補正するといった機能を有する。また、オフセット値が低い(レンズから映像下端までの距離が短い)ため、高さのあるテレビボードなどに設置できる柔軟性も特徴としている。

専用アプリでプロジェクターと通信して手元で歪みの修正が可能(編集部撮影)

ヤマハ製の2.1chスピーカー(ステレオスピーカー+ウーファー)を搭載。ヤマハ独自の技術により本格的なスピーカーに匹敵するようなパワフルで豊かな3Dサラウンドが体験できるという。

前面カバーを外した様子(編集部撮影)

主な仕様

方式:3LCD方式
液晶パネルサイズ(対角):0.62型ワイドポリシリコンTFT液晶パネル(16:9)
投写レンズ:F=1.8、f=2.3mm
騒音レベル:最小19dB
光源:レーザーダイオード
スクリーンサイズ:80型~150型
スクリーン解像度:4K相当
液晶パネル画素数(横×縦×枚数):1,920×1,080×3
入力対応解像度:最大4K
有効光束(白の明るさ):最大4,000lm
カラー光束(カラーの明るさ):最大4,000lm
コントラスト比:over 2,500,000
色再現性:フル10bitカラープロセッシング(約10億7000万色)
スピーカー:ヤマハ製 2.1ch スピーカー(5W×2、10Wウーファー×1)
接続端子:HDMI×3(ARC×1、Game×1)、USB Type-A端子×2、Service端子 USB Mini-B、Audio Out(ステレオミニピンジャック)×1、Optical Out(光デジタル音声コネクター(S/PDIF))×1、DC Out(2.0A) USBコネクター(Aタイプ)×1
外形寸法:695×341×145mm(突起部含まず)
重量:約12.3kg

EH-TW6250

明るさ2,800lmと35,000:1のコントラスト比により、細部まで鮮明な映像が投影できるプロジェクター。価格はオープン。エプソンダイレクトショップでの販売価格は税込15万9,500円

ノイズリダクション、MPEGノイズリダクション、ディテール強調の3つの技術を組み合わせ、映像の解像感を調整し、質感や素材感がより際立った美しい映像が投影できるという。また、独自の4Kエンハンスメントテクノロジーで、高精細な4K相当の高画質を実現。UHDブルーレイディスク規格のHDR10、4K放送規格HLGなどにも対応する。

加えて、前後のフレーム(コマ)を比較して中間のコマを自動生成するフレーム補間技術を搭載。これにより、オリジナルが60フレームの映像であれば、その間に中間画面を生成・挿入することで120フレーム/秒で表示が可能となる。また、フレーム補間ICの搭載により、映像処理の精度とスピードが向上しているという。

1.6倍ズームレンズの搭載により、100型のスクリーンサイズに投影する場合、前後方向に約1.8mの幅で設置可能。さらに、設置をサポートする機能として、投写画面を上下60%シフトできる縦レンズシフト機能を搭載したほか、設置時の動きを感知し、投写映像のタテ方向の歪みを自動的に補正するタテ自動台形補正と、ヨコ方向のゆがみを補正できるヨコ補正スライド式レバーを搭載した。

実際の設置例(編集部撮影)

プロジェクターの前面には、10Wスピーカーを内蔵。小型のモノラルスピーカーで、音の広がりを感じさせるデュアルパッシブラジエーターに対応する。

主な仕様

方式:3LCD方式
液晶パネルサイズ(対角):0.61型ワイドポリシリコンTFT液晶パネル(16:9)
投写レンズ:1.6倍マニュアルズームフォーカスレンズ F:1.49-1.77 f:18.2-29.2mm
騒音レベル:最小28dB
光源:200W UHEランプ
スクリーンサイズ:40型~500型
スクリーン解像度:4K相当
液晶パネル画素数(横×縦×枚数):1,920×1,080×3
入力対応解像度:最大4K
有効光束(白の明るさ):最大2,800lm
カラー光束(カラーの明るさ):最大2,800lm
コントラスト比:35,000:1
色再現性:フル10bitカラープロセッシング(約10億7000万色)
スピーカー:10W
接続端子:HDMI×3(ARC×1)、USB Type-A端子×2、Service端子 USB Mini-B
外形寸法:333×275×123mm(突起部含まず)
重量:約4.1kg

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。