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凸版印刷、小ロットのアート作品向けプリントサービス

TOPPAN FINE DIGITAL PRINTで印刷したサンプル(写真提供:山岸伸氏、佐藤倫子氏)

凸版印刷株式会社は、従来のデジタル印刷では再現することが難しかった高品質なアート作品集を小部数で提供するサービス「TOPPAN FINE DIGITAL PRINT」(TFDP)の提供を9月1日より開始した。

同社が2019年に導入した最新デジタル印刷加工機に加え、オフセット印刷や多色インクジェット出力で培ってきた画像データ補正技術、デジタル印刷への最適対応を備えた用紙を組合せた小ロット印刷サービス(最小ロットは100部)。

国内最新デジタル印刷対応製本機を導入したデジタル専用工場で生産し、美しい印刷物を印刷するとともに、個人情報管理にも対応した品質管理が可能だという。

用紙には「ヴァンヌーボ」シリーズの「ヴァンヌーボ LT-FS」(竹尾・大王製紙)を採用。ダイオーペーパープロダクツ(大王製紙のグループ企業)の製品情報によると、ヴァンヌーボLT-FSは、“LT”はLiquid Toner(液体トナー)の略称で、デジタル印刷でヴァンヌーボならではのラフ感やオフセット印刷に近いグロス感を実現できるという。

同社では、デザイナー・写真家などのアーティストや、美術館や博物館の図録などに拡販。ECサイトを活用した印刷受注も視野にいれ、関連事業含め2025年に約10億円の売上を目指すという。

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。