ニュース

ニコンに聞いた「Z 5」一問一答(その2)

薄型キットレンズ、新バッテリー、Webカメラ化の予定など

ニコンが8月下旬に発売するミラーレスカメラ「Z 5」について、ニコンから回答を得られた追加情報についてお届けする。

Z 5は、2018年に発売した「Z 7」「Z 6」に続く同社フルサイズZシリーズの3機種目。小型軽量の新しいキットレンズ「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」(単体での希望小売価格は税込5万8,300円)との組み合わせにより、レンズキットで1kgを切る(約870g)軽さで訴求している。

新キットレンズ「24-50mm」について

——Z 5のキットレンズと、Z 7/Z 6のキットレンズの違いを教えてください。

NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3は小型軽量が特徴のレンズ、NIKKOR Z 24-70mm f/4 SはS-Lineの特に高い光学性能を持ったレンズです。

——S-LineでもSでなくても、Zレンズに共通する部分はありますか?

NIKKOR Zレンズは、内径55mmの大口径「Zマウント」とフランジバック16mmの組み合わせがもたらす高いレンズ設計自由度を活かして、隅々まで高精細な描写力、開放からシャープな写りを実現しています。

——24-50mmという焦点距離を選んだ背景と、フルサイズながら開放F値を追わなかった理由は何ですか?

フルサイズミラーレスをより多くのお客様に手に取って楽しんでいただけるよう、コストバランスと小型化を実現しながら、スナップ、風景、ペット、ポートレート、テーブルフォト、花やアクセサリーのクローズアップなど日常的にも使いやすく幅広いシーンで使える焦点距離というところで採用しました。

Z TELECONVERTERについて

——NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sに対応するテレコンバーターですが、今後の対応品の予定は?

将来製品についてはお答えできかねますが、今後積極的にテレコンバーター対応のレンズを増やしていきます。

——テレコンバーター使用時の注意はありますか?

テレコンバーターの前部はレンズマウント(前側)より飛び出しています。飛び出した部分がカメラ内部に接触するとカメラ内部が破損する恐れがあります。そのため、先にレンズにテレコンバーターを取り付け、そのあとにカメラに装着してください。

新バッテリーについて

——新規バッテリーの違いは何ですか? Z 7、Z 6でも使えますか?

EN-EL15cはEN-EL15bから容量アップ(EN-EL15b:1,900mAh→EN-EL15c:2,280mAh)したバッテリーです。Z 7、Z 6でも本体内充電機能を含めご使用いただけますが、Z 7、Z 6ではUSB給電には対応していません。

——充電器は互換性がありますか?

EN-EL15b同様にMH-25aに対応しています。

——撮影枚数が増えているのは新バッテリーのためですか?

はい、その通りです。

Zシリーズの近況など

——Z 7、Z 6発表時のニコンとしての想定と、市場への受け入れられ方は一致していましたか?

ニコン初のフルサイズミラーレスカメラを待ち望んでいただいていたお客様からは、ご好評いただきました。

さらに発表後にいただいたご要望などには、継続的なファームウェアアップデートや今後の機種において対応し、より多くのお客様に喜んでいただけるよう取り組んでまいります。

——昨今のZシリーズのユーザー属性はどうですか?

従来からニコンのカメラをお使いいただいているお客様に加え、RAW動画出力機能の追加等を通し、映像制作の現場で使用される方や、若手のクリエーターの方も増えてきています。

——Fマウント関連製品で部材調達に影響が出ていましたが、今も生産上の影響はありますか?

生産上の具体的な内容についての回答は差し控えさせていただきます。

——デジタルカメラに対し、突如として動画配信やWebカメラとしてのニーズが高まりました。ニコンとして、何らかの計画はありますか?

8月上旬に、Widnows 10用の「Webcam Utility」ベータ版を公開する予定です。なお、今後Mac版の対応も予定しております。

本誌:鈴木誠