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ソニー、ボディ内5軸手ブレ補正の「α6500」
APS-Cミラーレス機のフラッグシップモデル 連写やAF性能も向上
2016年10月28日 10:06
ソニーは、ミラーレスカメラ「α6500」を12月2日に発売する。価格はオープン。ボディのみの店頭予想価格は税別15万円前後の見込み。
海外で10月6日に発表していた製品。これまで同社APS-Cミラーレスカメラの最上位モデルだった「α6300」(3月発売)の上位モデルで、同社APS-Cミラーレス機の新フラッグシップモデルとなる。
新たにボディ内5軸手ブレ補正機構を搭載したほか、AFや連写の性能を高めた。
ボディ内5軸手ブレ補正機構はすでにα7 IIシリーズで採用しているが、同社APS-Cミラーレス機での搭載は初めてとなる。
手ブレ補正機構はAPS-Cセンサーに最適化されたもので、補正効果は5段分。装着可能な全ての純正レンズで効果を発揮する。マウントアダプター(LA-EA3)を介して装着したAマウントレンズでも有効となっている。
撮像素子は有効2,420万画素のExmor CMOSセンサー。最高常用感度はISO25600、拡張時の上限はISO51200。画素数や最高感度はα6300と同じだが、フロントエンドLSIが新開発となっており、画像処理のアルゴリズムを最適化して中、高感度時のJPEG画質が向上しているという。
最高連写速度はAE/AF追従で11コマ/秒。表示タイムラグの無いライブビュー連写時は最高8コマ/秒となっている。また、電子先幕シャッターによるサイレント撮影時は3コマ/秒の連写が可能。
画像処理エンジンは引き続きBIONZ X。新たに開発したフロントエンドLSIの大容量化したバッファメモリーによって、連写持続時間が向上。連続撮影モード「Hi」、画質ファイン(JPEG)で36秒間の連写が可能になった。また、新たに連写撮影後の即時再生にも対応した。
AFは、位相差検出AFとコントラスト検出AFを併用したファストハイブリッドAF。像面位相差検出AFセンサーの測距点数は425点とレンズ交換式カメラで世界最多を謳う。いずれもα6300と同じスペック。
約236万ドットのEVFを内蔵する。今回、アイピースカップが従来よりも柔らかい感触の新型となっている。
液晶モニターは約92万ドットの3型タッチパネル式。EVF使用時に液晶モニターをドラッグすることで、フォーカス位置を移動できるタッチパッド機能も備える。
新測光モードが加わる
新測光モードとして、ハイライト重点測光と画面全体平均測光が加わった。
ハイライト重点測光は、画面内の最も明るい領域を自動検出し、その部分を重点的に測光することで白トビを抑える方式。主要被写体がスポットライトを浴びる舞台撮影などで有効という。
画面全体平均測光は、画面全体の明るさを平均して測光することで構図変化に対してAEが安定しやすくなり、AE動作の予測が容易になるとしている。
他の測光モードはマルチパターン測光、中央重点測光、スポット測光。
またスポット測光では、フォーカスエリアがフレキシブルスポットまたは拡張フレキシブルスポットの際に、新たに測光位置をフォーカスエリアに連動させる設定も可能になった。
さらにスポット測光時の測光サークルのサイズは、「スポット:標準」と「スポット:大」から選択可能になった。
オートホワイトバランスでは、白熱電球下の時色味を標準/雰囲気優先/ホワイト優先から選択可能になっている。
グリップが握りやすく
ボディ内5軸手ブレ補正機構を搭載を搭載しているが、ボディサイズはα6300とほぼ同じに抑えた。また、グリップをα7 IIシリーズ同様のデザインとすることで、従来よりも握りが深くなり、ホールド性が高まったとしている。
加えて、カスタムボタンC1、C2(新設)をシャッターボタン付近に配置するなどα7 IIの流れを汲むデザインを取り入れている。
また、メニューの分類方法を変更し、グループ表記を画面上部に追加することで検索性を高めた。各タブ毎の色分けも行っている。
モードダイヤルとコントロールダイヤルのローレット形状も変更し、操作感が向上しているという。
シャッターは新開発品で、耐久回数20万回を実現。ブレーキ機構や弾性部材の追加により低振動、静音化も達成している。最高シャッター速度は1/4,000秒。シンクロ速度は1/160秒。
ガイドナンバー6(ISO100・m)のストロボを内蔵する。
ボディは引き続きマグネシウム合金製。防塵/防滴に配慮した設計としている。
4K動画記録(最高30p)にも対応する。6Kサイズでサンプリングし、4Kにリサイズすることで、高画質な4K映像を実現したとしている。フルHDの撮影フレームは1fps~120fpsに可変できる。なお、4K動画から800万画素の静止画を切り出すことも可能。
動画撮影時に、本体の温度上昇で電源がOFFになる温度の設定が可能になった。三脚使用時には「高」設定することで、より長時間の動画撮影が可能になる。
本機はGPS機能を搭載していないが、新たに専用アプリをインストールしたスマートフォンとペアリングすることで、位置情報を付加可能になった。
Wi-Fiによるスマートフォンへの画像転送やNFCによるペアリングも利用できる。
記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカード、メモリースティックPROデュオなど。
バッテリーはNP-FW50。撮影可能枚数はファインダー使用時で約310枚、液晶モニター使用時で約350枚。
外形寸法は約120×66.9×53.3mm。バッテリーと記録メディアを含む重量は約453g。