岡嶋和幸の「あとで買う」

1,431点目:ロバート・キャパが残した傑作の数々を収録

ロバート・キャパ『ロバート・キャパ 戦争』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

ロバート・キャパ『ロバート・キャパ 戦争』

現在、東京都写真美術館で「ロバート・キャパ 戦争」が開催中です。5月11日(日)までなので会期はまだ十分残っていますが、思い出したときには最終日ということもよくあるので、今回は早めに鑑賞しようと考えています。そう思いながら早くも半月が過ぎてしまいました。

ロバート・キャパについてはあらためて説明する必要はないでしょう。私はノンフィクション作家の沢木耕太郎さんが翻訳された『キャパ その青春』『キャパ その死』(リチャード・ウィーラン著)の2冊を読んだことで、キャパについてより興味を持つようになりました。

沢木さんの著書には『キャパの十字架』『キャパへの追走』などもあります。友人知人はキャパが書いた『ちょっとピンぼけ』を勧めたりしますが、実はまだ読んだことがありません。今年1月にはベトナムのホーチミンにある「ベトナム戦争証跡博物館」に訪れ、キャパが撮影した写真も鑑賞しました。

彼のような写真を撮ることはできませんが、じっと見ているだけで心が動かされます。東京都写真美術館での展覧会と同名の写真集も発売になりました。遠方にお住まいなどで足を運べない方はいかがでしょうか。販売価格は3,630円です。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。