岡嶋和幸の「あとで買う」

1,074点目:木村伊兵衛の活動の全容を網羅した写真集

木村伊兵衛『新版 木村伊兵衛 写真に生きる』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

木村伊兵衛『新版 木村伊兵衛 写真に生きる』

“写真界の芥川賞”と呼ばれることもある木村伊兵衛写真賞。今年発表になった第48回の受賞者は金仁淑さん。10チャンネルのビデオ・インスタレーション『Eye to Eye』と、写真と4チャンネルのビデオで構成されるインスタレーション『Between Breads and Noodles』が対象作品ということで話題になりました。受賞作品展が4月26日(金)から5月9日(木)にソニーイメージングギャラリー銀座で開催されます。

この写真賞で木村伊兵衛の名前は広く知られていますが、作品のほうはどうでしょう? 東京都写真美術館では5月12日(日)まで、『没後50年 木村伊兵衛 写真に生きる』という展覧会が開催中です。日本の写真史に大きな足跡を残した木村伊兵衛の仕事を回顧する内容であるため、作品を見たことがない方は鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

東京まで行くのは無理という方には、木村伊兵衛の活動の全容を網羅したこちらの写真集がおすすめです。販売価格は3,300円です。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。