岡嶋和幸の「あとで買う」

521点目:2000年代のデジタルカメラが今面白い

鈴木文彦『オールドデジカメ・ファン』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

鈴木文彦『オールドデジカメ・ファン』

1998年から約10年間、発売された全てのデジタルカメラを触り、レビュー記事などを担当していましたが、それらはこの本では“オールドデジカメ”という扱いです。当時は個性的な製品が続々登場し、作例撮影や原稿執筆に追われる日々を過ごしていました。この本で取り上げられているどの機種もたくさん思い出があり、訪れた場所や被写体など当時の記憶が鮮明に蘇ってきます。

先日、15年くらい前の作品をInstagramにアップしていたのですが、それらは富士フイルムのFinePix S5 Proで撮られたものでした。エプソンのR-D1シリーズは、最新のRAW現像ソフトで再現像すると楽しいです。どちらも今見ても惚れ惚れする絵で、やっぱりCCDって良いなあと思いました。

この他にもまた使って見たい機種がいくつも取り上げられています。たしかに2000年から2010年くらいの“オールドデジカメ”は、ミラーレスカメラなどそれ以降の機種しか知らない人たちが今使ってみると面白いかもしれませんね。その前にこの本です。販売価格は2,310円で、Kindle版もあります。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。