岡嶋和幸の「あとで買う」

432点目:無光沢で落ち着いた風合いのバライタ紙

キャンソン・インフィニティ「バライタ・フォトグラフィックII マット」

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

キャンソン・インフィニティ「バライタ・フォトグラフィックII マット」

好きなインクジェット用紙の1つにキャンソン・インフィニティの「バライタ・フォトグラフィック」があります。2019年にソニーイメージングギャラリーで開催した写真展「風と土」でも使用した用紙なのですが、現在は改良版の「バライタ・フォトグラフィックII」が販売されています。さらにそのマット版として登場したのがこの用紙です。

フィルム写真のバライタ印画紙には無光沢がありますが、インクジェットプリンター用のバライタ紙は半光沢がほとんどです。アルファセルロース繊維のベースに硫酸バリウム層(バライタ)が施されていて、マット系のファインアート紙に似た仕上がりですが手触りなど少し違った風合いです。

販売価格はA4サイズ、25枚入りで1万500円前後です。この他にも水彩紙や版画用紙がベースの新製品が加わり、ラインアップがさらに充実しています。それらはデジタルカメラマガジンの2022年4月号のプリント連載で取り上げているので、興味のある人はぜひご覧になってください。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。