岡嶋和幸の「あとで買う」

101点目:ずっと追いかけてきた憧れの写真家の回顧作品集

鋤田正義の写真集「SUKITA ETERNITY」

この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身をお届けします。とはいえ、いずれも購入前の商品なので、実際に使ってみた感想や評価などは特にありません。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。

鋤田正義の写真集「SUKITA ETERNITY」

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私が中学生のころに大好きだったイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)。そのジャケット写真を担当されたのが写真家の鋤田正義さんです。YMOつながりでデビッド・ボウイも聞くようになり、彼のポートレート作品も有名です。その他にも数多くの有名ミュージシャンを撮影されていて、仕事場の書棚には1,972部限定の「T.Rex 1972 Sukita」もあるなど、私にとって憧れの存在です。修業時代にはカメラワークやライティングなど、鋤田さんの作品を模倣するなどしていろいろ学ばせていただきました。私が担当したミュージシャンのジャケット写真にもそのエッセンスがきっと生かされていると思います。

発売になったばかりのこの写真集は鋤田さんの集大成となる1冊です。販売価格は7,700円。ミュージシャンのポートレートの他、風景や静物などの未発表の作品も含まれているそうです。この写真集の世界同時発売(日本版は玄光社から刊行)を記念し、東京・目黒のブリッツ・ギャラリーで写真展「SUKITA:Rare and Unseen」を開催中です。ヴィンテージ・プリントも展示されているようなので、私にとってこれはもう必見です。2018年公開のドキュメンタリー映画「SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬」はまだ見ていないので、この機会にDVD、またはAmazon Prime Videoで鑑賞したいと思います。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。