2週目カメラの設定は、上ブロック下ブロックともISO200。上ブロックは絞りF3.2~3.5、シャッタースピード1/200~1/320秒。下ブロックは絞りF4~F4.5、シャッタースピード1/400~1/640秒となっている。1週目より少し太陽が雲の間から見え隠れするようになり、徐々に明るくなっているのがわかる。ただ曇っているので「順光でも大丈夫」と撮り始めると、太陽が出てその構図では撮れなくなったりと、短い時間で曇ったり晴れたりする天候は、撮影時間にロスが出やすい。
実は今回、久々に会う翔子ちゃん、そしてD5000本体のほかにもう1つ楽しみがあった。それはDXフォーマット専用の単焦点レンズ「AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8 G」だ。筆者が普段最も使うレンズが「Ai AF Nikkor 35mm F2 D」なのだが、長年使い過ぎてガタが出ている。このレンズが発表された当初から予備に1本持ちたかったので、テストにちょうど良い機会だったのだ。
F値は1.8と、Ai AF Nikkor 35mm F2 Dより明るく、通常だとサイズが大きくなるのだが、DXフォーマットに限定している関係で明るい割には小さくまとまっていて(ただし、Ai AF Nikkor 35mm F2 Dよりは若干大きい)重量も約200gと軽い。残念ながらレンズ本体の質感は少し安っぽいものの、試したところAFはスムーズだ。今週、このレンズを使ったカットは、下ブロックの左上と中央。右下は35mmだが、たまたま「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED」の位置が35mmだった。
肝心の写りは「おぉ!」と驚くほどではないし、ほかのカットがAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDなので、明らかに差が出ているわけでもない。普段使っているAi AF Nikkor 35mm F2Dと直接比較していないので何とも難しい判断であるが、今回使った範囲では、少しエッジが柔らかく、色もソフトな気がする。いずれにしてもDXフォーマットのボディを持っているなら比較的安価なので1本揃えておきたい単焦点レンズと言えよう。
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDは、D5000にはサイズや価格的にアンバランスと言うこと以外、何もマイナス面は無い。さすがに完成度が高いズームレンズだ。写りも非常に安定している。Exifの情報を見て笑ってしまったのは、使っている画角が24mm、56mm、34mm、38mm、36mm、42mm、52mm、35mm。42mmだけ少し違うが、ほかは多少の前後はあるものの、見事に24mm、35mm、50mmと、普段使っている単焦点レンズの画角となっている。慣れとは恐ろしいものだ。
現像ソフト「ViewNX」の設定は、露出補正、ホワイトバランス(微調整/色味)、D-ライティングHS(OFFか弱)、カラーブースター(0~10/人物)を触った程度。ピクチャーコントロールはデフォルトのままだ。輪郭強調、コントラスト、明るさ、ハイライト、シャドーなどは一切触っていない。初期のバージョンより変更できるパラメータが増え使いやすくなったものの、例えばホワイトバランス/色味の±1の変化が大きい、「Picture Control Utility」を起動せずもっと簡単にトーンカーブを触りたいなど、今一歩の部分が残っている。他社の添付している現像ソフトが強力になってきただけに、もう一頑張り欲しいところだ。
翔子ちゃん、1週目、今週、そして来週の写真を見て頂くと解ると思うが、すべての衣装で髪型が違う。この撮影は基本ヘアメイクとスタイリストはいないので、衣装や髪型は本人にお任せとなっているが、これだけ気を遣ってくれる子はなかなかいない。準備も早く、スムーズに撮影は進んだ。(つづく)
actress浜田翔子@AVILLA
photographer西川和久
D5000
AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8 G
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED
2009/8/7/ 00:00