8月号【浜田翔子 + ニコンD5000】2週目
~小さくて扱いやすい「AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8 G」


 2週目カメラの設定は、上ブロック下ブロックともISO200。上ブロックは絞りF3.2~3.5、シャッタースピード1/200~1/320秒。下ブロックは絞りF4~F4.5、シャッタースピード1/400~1/640秒となっている。1週目より少し太陽が雲の間から見え隠れするようになり、徐々に明るくなっているのがわかる。ただ曇っているので「順光でも大丈夫」と撮り始めると、太陽が出てその構図では撮れなくなったりと、短い時間で曇ったり晴れたりする天候は、撮影時間にロスが出やすい。

 実は今回、久々に会う翔子ちゃん、そしてD5000本体のほかにもう1つ楽しみがあった。それはDXフォーマット専用の単焦点レンズ「AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8 G」だ。筆者が普段最も使うレンズが「Ai AF Nikkor 35mm F2 D」なのだが、長年使い過ぎてガタが出ている。このレンズが発表された当初から予備に1本持ちたかったので、テストにちょうど良い機会だったのだ。

 F値は1.8と、Ai AF Nikkor 35mm F2 Dより明るく、通常だとサイズが大きくなるのだが、DXフォーマットに限定している関係で明るい割には小さくまとまっていて(ただし、Ai AF Nikkor 35mm F2 Dよりは若干大きい)重量も約200gと軽い。残念ながらレンズ本体の質感は少し安っぽいものの、試したところAFはスムーズだ。今週、このレンズを使ったカットは、下ブロックの左上と中央。右下は35mmだが、たまたま「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED」の位置が35mmだった。

 肝心の写りは「おぉ!」と驚くほどではないし、ほかのカットがAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDなので、明らかに差が出ているわけでもない。普段使っているAi AF Nikkor 35mm F2Dと直接比較していないので何とも難しい判断であるが、今回使った範囲では、少しエッジが柔らかく、色もソフトな気がする。いずれにしてもDXフォーマットのボディを持っているなら比較的安価なので1本揃えておきたい単焦点レンズと言えよう。

 AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDは、D5000にはサイズや価格的にアンバランスと言うこと以外、何もマイナス面は無い。さすがに完成度が高いズームレンズだ。写りも非常に安定している。Exifの情報を見て笑ってしまったのは、使っている画角が24mm、56mm、34mm、38mm、36mm、42mm、52mm、35mm。42mmだけ少し違うが、ほかは多少の前後はあるものの、見事に24mm、35mm、50mmと、普段使っている単焦点レンズの画角となっている。慣れとは恐ろしいものだ。

 現像ソフト「ViewNX」の設定は、露出補正、ホワイトバランス(微調整/色味)、D-ライティングHS(OFFか弱)、カラーブースター(0~10/人物)を触った程度。ピクチャーコントロールはデフォルトのままだ。輪郭強調、コントラスト、明るさ、ハイライト、シャドーなどは一切触っていない。初期のバージョンより変更できるパラメータが増え使いやすくなったものの、例えばホワイトバランス/色味の±1の変化が大きい、「Picture Control Utility」を起動せずもっと簡単にトーンカーブを触りたいなど、今一歩の部分が残っている。他社の添付している現像ソフトが強力になってきただけに、もう一頑張り欲しいところだ。

 翔子ちゃん、1週目、今週、そして来週の写真を見て頂くと解ると思うが、すべての衣装で髪型が違う。この撮影は基本ヘアメイクとスタイリストはいないので、衣装や髪型は本人にお任せとなっているが、これだけ気を遣ってくれる子はなかなかいない。準備も早く、スムーズに撮影は進んだ。(つづく)

actress浜田翔子AVILLA
photographer西川和久
D5000
AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8 G
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED



西川和久
(にしかわ かずひさ) 1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、dwango.jp(待受)のグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!http://www.iwh12.jp/blog/

2009/8/7/ 00:00