【記録メディア転送速度テスト】サンディスク「Ultra II SDHC 32GB」

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Ultra II SDHC 32GB

 サンディスクがのSDHCメモリーカード「Ultra II SDHC 32GB」(SDSDH-032G-J95)を紹介する。

 転送速度は、15MB/秒の読み出しと、9MB/秒の書き込みを謳う。また、サンディスクのSDHC/SDメモリーカードとしては初の32GBモデルとなる。スピードクラスはClass4。

 実勢価格は1万9,800円。容量・スピードクラスが共通の東芝「SD-C32GT4」(実勢価格1万9,800円)と同水準の価格帯に位置しているが、SD-C32GT4の公称速度は最高10MB/秒となっている。

デジタル一眼レフカメラによる書き込みテスト

  • 使用機材はニコン「D90」。
  • カメラ内のバッファをすべて開放した状態で、RAWデータ(ファイルサイズ約8MB)とJPEGデータ(ファイルサイズ約300KB)の同時記録で連写し、レリーズ回数を調べた。途中でバッファがフルになってもシャッターボタンを押し続けている。また、パワーバッテリーグリップなどのオプションは使用していない。
  • Exifに記録された撮影時間をもとに、撮影開始から30秒間のレリーズ回数をチェックしている。
  • Exifには0秒以下の記録がないため、1秒間の誤差を考えて5回計測し、その平均枚数を小数点第1位まで掲載している。
  • フォーカスはマニュアル。レンズは装着せず、ボディキャップを装着した。
  • 露出はマニュアルモードで、シャッタースピードは1/2,000秒に固定。
各カードのレリーズ回数(RAW+JPEG)
製品名容量発売元区分スピードクラスレリーズ回数
Extreme III 30MB/s Edition
(SDSDX3-008G-J31)
8GBサンディスクSDHCClass654.4
Extreme III
(SDSDRX3-8192-903)
8GBサンディスクSDHCClass647.8
SD-C08GT68GB東芝SDHCClass647.0
Professional SDHC 8GB
(SDHC8GB-133-850)
8GBレキサーメディアSDHCClass646.8
Extreme III
(SDSDX3-002G-J21)
2GBサンディスクSDClass646.6
RP-SDV02GL1A2GBパナソニックSDClass641.2
RP-SDV08GL1K8GBパナソニックSDHCClass636.6
GH-SDHC32G6D32GBグリーンハウスSDHCClass633.8
Ultra II SDHC 32GB
(SDSDH-032G-J95)
32GBサンディスクSDHCClass433.6

USBカードリーダーでのテスト

  • 「HDBENCH Ver.3.30」のDISK計測で5回ずつ計測し、ReadとWriteの各転送量(KB/秒)の平均を記載した。
  • テスト環境は、Windows XP Professional SP3、Core 2 Quad@2.66GHz、メモリ4GB、SATA500GBのデスクトップPC。
  • USBカードリーダーはバッファローの「BSCRA38U2」。Turbo USBはON。
各カードの転送速度(KB/秒)
製品名容量発売元区分スピードクラスReadWrite
SD-C08GT68GB東芝SDHCClass622,655.616,564.4
Ultra II SDHC 32GB
(SDSDH-032G-J95)
32GBサンディスクSDHCClass422,393.210,014.0
Professional SDHC 8GB
(SDHC8GB-133-850)
8GBレキサーメディアSDHCClass622,377.617,074.0
Extreme III
(SDSDRX3-8192-903)
8GBサンディスクSDHCClass622,361.016,762.6
Extreme III 30MB/s Edition
(SDSDX3-008G-J31)
8GBサンディスクSDHCClass622,346.513,959.6
Extreme III
(SDSDX3-002G-J21)
2GBサンディスクSDClass622,299.815,605.0
GH-SDHC32G6D32GBグリーンハウスSDHCClass622210.211522.4
RP-SDV02GL1A2GBパナソニックSDClass622,164.613,180.0
RP-SDV08GL1K8GBパナソニックSDHCClass621,885.411,531.4

まとめ

 比較した個体の中で唯一Class4の製品ながら、読み出し速度では健闘を見せた。書き込み速度が劣るのは仕方ないとしても、公称速度をしっかりクリアしてくるあたりはさすが。

 連写テストでも、Class6のグリーンハウス「GH-SDHC32G6D」に迫る結果を出したが、高速モデル「Extreme III 30MB/s Edition」(16GB)が実売1万5,800円ということを考えると、連写をメインとした用途では素直にClass6の製品を用いるのも手。

 32GBモデルの持つアドバンテージは、その大容量にあるというのが現状といったところだろう。速度に定評のある「Extreme III」シリーズにも、さらなる大容量化を期待したい。





2009/5/26 00:00