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ソニー「α1 II」「α9 III」のAF機能が強化 スポーツシーンでの人物認識性能が向上

動画への真正性情報記録も

対象機種の1つ「α1 II」

ソニーは10月30日(水)、ミラーレスカメラ「α1 II」「α9 III」向けの最新ファームウェアを公開した。人物の認識性能を向上させた「リアルタイム認識AF+(プラス)」への対応や、動画撮影時の真正性情報記録機能の拡張などが主な更新内容だ。

リアルタイム認識AF+(プラス)では、これまで認識や追尾が困難だったスポーツシーンでの精度が向上。たとえば選手同士が交錯するような場面でも、最初に捉えた被写体を高い精度で追尾し続けることが可能になったという。

α9 IIIには認識対象に「オート」設定も追加された。カメラがあらかじめチェックした認識対象の中から自動で被写体を判別し、狙った被写体を的確に捉える。ただし、状況によっては意図した被写体を認識できない場合もあるため、必要に応じて手動で認識対象を設定することを推奨している。

これまで静止画のみに対応していた真正性情報の記録機能が、動画にも拡張した。動画撮影時に電子署名を付与して記録することで、コンテンツの信頼性確保に貢献。この機能は報道機関向けの真正性カメラソリューションの一環として提供される。

その他の機能向上として、α9 IIIは撮影情報レイアウトが縦位置撮影にも対応。またパワーズーム非搭載のズームレンズでもプリセットフォーカス機能が利用可能になった。これらの機能は今後他機種への展開も予定している。

バージョン番号は「α1 II」「α9 III」いずれもVer.4.0となる。動画への真正性情報記録機能については、「α1」「α7R V」「α7 IV」が11月以降に、「α7S III」が2026年以降に対応する予定。

α1 IIの更新内容

  1. 人物の検出能力や追従性を従来より改善した「リアルタイム認識AF+」に対応しました。
  2. パワーズーム非搭載のズームレンズでも「プリセットフォーカス」機能が使えるようになりました。
    カメラのソフトウェアアップデートの前後で、プリセットフォーカス/ズームの登録位置に互換性がありません。アップデート後はプリセットフォーカス/ズームを登録し直してください。
    一部のパワーズーム非搭載のズームレンズには非対応となります。詳しくはこちらをご覧ください。
  3. 「クリエイティブルック」に「FL2(Film 2)」「FL3(Film 3)」を追加しました。
  4. バウンス撮影時の調光の正確性と安定性が向上しました。
  5. バッテリー残量の表示を最適化しました。
  6. 真正性カメラソリューションで活用する、動画への「電子署名書き込み」機能に対応しました。
    ご利用にはライセンスのインストールが必要です。(有償)
    一部の報道機関以外のお客様へのライセンス(有償)の提供時期は未定です。
    国や地域によってはサービスを提供していない場合があります。詳しくはこちらをご覧ください。
  7. 動作安定性を改善しました。

ILCE-1M2 本体ソフトウェアアップデート Ver. 4.00

α9 IIIの更新内容

  1. 人物の検出能力や追従性を従来より改善した「リアルタイム認識AF+」に対応しました。
  2. 被写体の「認識対象」で「オート」を選択するとカメラが自動で人物/動物などの認識対象を選択できるようになりました。
  3. 画面に表示される撮影情報のレイアウトを、縦横どちらの向きにも対応しました。
  4. パワーズーム非搭載のズームレンズでも「プリセットフォーカス」機能が使えるようになりました。
    カメラのソフトウェアアップデートの前後で、プリセットフォーカス/ズームの登録位置に互換性がありません。アップデート後はプリセットフォーカス/ズームを登録し直してください。
    一部のパワーズーム非搭載のズームレンズには非対応となります。詳しくはこちらをご覧ください。
  5. 「クリエイティブルック」に「FL2(Film 2)」「FL3(Film 3)」を追加しました。
  6. 「撮影モード」、「ドライブモード」、「フォーカスモード」の変更をダイヤルで行うかメニューで行うかを選択できるようになりました。
  7. バウンス撮影時の調光の正確性と安定性が向上しました。
  8. バッテリー残量の表示を最適化しました。
  9. メモリーカードのスロット1とスロット2に同時記録された画像を同時に「削除」、「レーティング」できるようになりました。
  10. 再生時にフォルダー名とファイル名が表示されるようになりました。
  11. FTP転送中にFTP転送予定の画像を選択して予約転送を中止できるようになりました。
    Transfer & Tagging から以下の設定ができるようになりました。
    「FTP取り込み」からプロテクトした静止画を自動でFTP転送予約する設定
    「FTPアップロードプリセット」からプロテクトした静止画・動画を自動でFTP転送予約する設定
    「FTPアップロードプリセット」からFTP転送した静止画に自動でプロテクトする設定
    * Transfer & Taggingは最新のバージョンにアップデートしてください。
    国や地域によってはサービスを提供していない場合があります。
  12. Monitor & Control の機能に対応しました。
    フォーカスマップ表示
    アイリス操作バー表示
    * Monitor & Controlは最新バージョンにアップデートしてください。
    国や地域によってはサービスを提供していない場合があります。
  13. 真正性カメラソリューションで活用する、動画への「電子署名書き込み」機能に対応しました。
    ご利用にはライセンスのインストールが必要です。(有償)
    一部の報道機関以外のお客様へのライセンス(有償)の提供時期は未定です。
    国や地域によってはサービスを提供していない場合があります。詳しくはこちらをご覧ください。
  14. 「WPA」、「WEP」機能に非対応となりました。Wi-Fi接続時に「WPA」、「WEP」の選択ができなくなりました。今後はよりセキュリティ強度の高い「WPA2」または「WPA3」をお使いください。
  15. 動作安定性を改善しました。

ILCE-9M3 本体ソフトウェアアップデート Ver. 4.00

本誌:佐藤拓