特別企画

“自撮り最強カメラ”LUMIX GF7を女子目線で語る

パナソニックのLUMIX DMC-GF7(以下GF7)は、有効1,600万画素の4/3型Live MOS センサーを搭載するミラーレスカメラです。レンズマウントはマイクロフォーサーズマウントで、パナソニックのLUMIX Gレンズのほか、オリンパスのM.ZUIKO DIGITALレンズも装着可能です。

カメラのデザインはどちらかといえば女性的な感じですが、画像処理エンジンなどの性能はGM5などと同じで、画質に関する性能は十分に高いといって良いでしょう。また、記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードとなっています。

GF7の一番の特徴は、上方に180度チルトする液晶モニターを装備していて、自分撮りを楽しむためのモードが多く用意されていることです。手の小さな女性の私でもすっぽり収まるコンパクトなボディです。自分撮りについては、このあと詳しく書きたいと思います。

ここまで充実していいの?自分撮り機能がすごい

GF7の液晶モニターは180度チルト式ですので、通常の撮影でもローアングル撮影などのときに重宝します。また、タッチパネル液晶モニターを採用していますので、タッチでピント位置を指定したり、そのままシャッターを切ることもできます。

自分撮りをおこなうためには、まず液晶モニターを上方に180度持ち上げます。そうすることで、自分にカメラを向けたときに液晶モニターが自分のほうに向き、自動的に「自分撮りモード」になります。

このモードでもiA(インテリジェントオート)、iA+(インテリジェントオートプラス)、クリエイティブコントロールなどの設定を反映させられます。自分撮りでも積極的に絵づくりにこだわってみるのも面白いかもしれません。

液晶モニターの表示も自分撮りモード専用のものとなります。

画面の右側には、美肌効果、背景ぼかし、スリムモード、シャッターの設定、撮影枚数、セルフタイマーの秒数設定などが表示されます。

シャッターボタンを1回押すだけで、何枚撮るかも設定できます。最大で4枚まで自動で撮影してくれます。

シャッターを切るタイミングも即時、3秒、10秒の設定ができます。

どちらも、続けて撮りたいときや大勢で撮るときなど便利です。

また、自分撮りモードのときに限り、通常のシャッターボタンに加えて、Wi-Fiボタンでシャッターを切ることができます。

カメラを自分に向けると、シャッターボタンはレンズの左側に来てしまうので、左手で押さないといけません。しかし、Wi-Fiボタンならちょうどレンズの右手側に来ます。右手でカメラを持って自分撮りをするなら、Wi-Fiボタンをシャッターボタンとして活用するのがよいでしょう。

自分撮りモードのときは、ボディ上面左手側のWi-Fiボタンがシャッターボタンに。右手でシャッターが切れます。
そのとき撮った画像です。
Wi-Fiボタンをシャッターに使い、右斜め上からの自分撮り。

自分撮りについては、他にも面白い機能があります。

フェイスシャッター

顔を認識させてから手などで一度顔認識を外し、再度顔を認識させることでシャッターが動作する機能です。テーブルなどに置いた状態など、離れた場所からでも自分撮りできます。スマホアプリいらずでリモート撮影ができるのでとても便利です。

手をかざして顔認識を解除させ、再び顔認識させるとシャッターが切れます。
手をかざして顔認識を解除(注意:この画像はフェイスシャッターで撮ったものではありません)
再び顔認識されると撮影。

フレンドリーシャッター

顔認識機能に反応した人同士が近づくとシャッターが動作する機能です。

最初から近い位置で構えると素早く反応するので、「カウントダウン」設定をしておくことをオススメします(例えば3秒に設定するなど)。撮影枚数2〜3枚に設定しておくとポージングのバリエーションも楽しめそうです。メリハリをつけて動いてあげるとバッチリ認識してくれます。

顔を近づけるとシャッターが動作します

美肌効果

肌質をなめらかに仕上げてくれる「美肌効果」は、OFF、弱、中、強から選ぶことができます。ナチュラルに綺麗な肌に写すことのできる弱あたりがオススメです。

美肌効果:OFF
美肌効果:弱
美肌効果:強
これは美肌効果:弱

スリムモード

OFF、弱、強の3つから選ぶことができます。お楽しみ機能として良いですが、顔の形自体が変わってしまうので、私はそんなに使わないかもしれません。

スリム:中
スリム:強
ちなみにこれはスリムOFF。

他にも自分撮りモードには、「背景ぼかし」があります。ONにすると全体的にふんわりと明瞭度をマイナスにした時のようなぼかしを入れることができます。顔認識以外の場所はさらに強めにかかるので、ごちゃつく背景で自分撮りをしたい時にも使えるのではないでしょうか。

自分撮りモードでのわたしのオススメは、美肌効果・弱、背景ぼかし・OFF、スリムモード・OFF、撮影枚数・2枚、カウントダウン・3秒です。

Wi-Fi機能でスマホに転送

素敵な自分撮りが出来たらシェアしたい!と思ったらすぐにできるWi-Fi機能も搭載しています。事前に専用アプリ「Panasonic IMAGE App」のダウンロードが必要です。

もちろん、アプリでのリモート操作も可能です。スマホ内のセンサーが感知し、ジャンプしてシャッター動作する「ジャンプスナップ」も新たに追加され、記念写真もますます幅が広がります。

Wi-Fi選択画面
スマートフォンと連携中
スマートフォンでの表示

自分撮り以外にも便利で楽しい機能が

いろいろと設定を変えてしまい、どんな設定になっているのか分からなくなってしまった……そんな時でも簡単に初期設定に戻すことのできる「撮影設定リセットボタン」を搭載しています。場所は液晶モニターをチルトさせた背面。

初心者の人は、「カメラの設定をいじるともう元には戻せなくなっちゃう」と心配になることも多いようですが、ボタンひとつで初期設定に戻せるので、安心していろいろな設定が試せるのではないでしょうか。

液晶モニターを開けると「撮影設定リセットボタン」が。

そして一押しなのが「クリエイティブコントロール」です。写真にアーティスティックな効果を加え、それをモニターで確認しながら絵作りを楽しむことのできるこのクリエイティブコントロールは、その数なんと22種類。効果の強さや色合いなどの微調整も可能で、被写体に合わせて素敵な世界を演出することができます。

クリエイティブコントロールは、ライブビューで効果を確認しながら撮影が可能。22種類もあります。

懐かしい雰囲気を演出できる「オールドデイズ」、現実の色味とはまた異なる色の世界を楽しむことのできる「クロスプロセス」、映画のワンシーンのような渋い色合いを描く「ブリーチバイパス」、淡く幻想的な世界観を表現できる「ファンタジー」もオススメです。

オールドデイズ
クロスプロセス
ブリーチバイパス
ファンタジー
トイポップ

GF7ではP/A/S/Mモード選択時でもクリエイティブコントロールを選択することができ、より自分好みの世界を表現することができるようになりました。

また、フィルターのあり・なしを同時記録できるようになったため、撮ったあとでどちらが良いか選ぶこともできます(ただし、パノラマモード、クオリティをRAWに設定時、インターバル撮影時、コマ撮りアニメ時は使えません)。

まとめ:自分撮りが好きな人はぜひ!

最近では自分撮り機能搭載のモデルが増えてきている中、このGF7はとても使い勝手の良いモデルだと感じます。

180度上方にチルトさせることができるのでちょうどいい高さの台やテーブルに置いてのフェイスシャッター撮影がストレスフリーで行えます。

また、液晶モニターをチルトさせた背面もフラットなので、自分撮りをする際に構えた指先にも優しい。そんな小さな配慮も嬉しいところです。

そしてWi-Fiボタンが自動的にシャッターボタンになるところも、とてもお気に入りです。

スマートフォンにお気に入りをすぐ転送できるのでSNSへのアップも気軽にできます。自分撮りが楽しくて、たくさん撮っているとバッテリーの減りが気になるところ…。カタログには約230枚の静止画撮影が可能と書かれていますが、お気に入りのカメラだと1日に200枚以上撮ってしまうこともあり、付属のバッテリー1個だとちょっと不安かもしれません。予備バッテリーをもう一つくらい持っておくとよいですね。

本体質量は約236gという軽さで気軽に持ち歩くことのできる軽快さ。旅行やイベントにも、そして普段使いに毎日持ち歩くことのできるカメラです。

キットの2本のレンズも小型軽量。35mm判換算24mm〜200mmまでをカバーできるのは、初めて一眼を持つ方でも嬉しいのではないでしょうか。

キットには標準ズームレンズの「LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S」と、望遠ズームレンズのLUMIX G VARIO 35-100mm F4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S」の2本が付属します。

そして被写体や、表現したい世界によってレンズを変える楽しさも他のLUMIX Gレンズ等を使用することによって叶えることが可能です。

ボディもかっこいいシルバー、可愛いピンク、オシャレなブラウンの3種類。私はホットピンクのカラーがいままでのカメラではなかなか見なかった絶妙なピンクで一目みてすぐに気に入りました。今回のレビューでブラウンも使いましたが、こちらは男女問わず持てるカラーだと思います。ぜひ、このGF7を毎日のお供に持ち歩いてみてください。

これがGF7のピンクです
レンズを含めて小さくまとまるので、旅行などでも気軽に使えます!

片岡三果

(かたおか みか)北海道出身。フォトグラファー、モデルの他ラジオDJや国内外で声優など多岐にわたる活動をしている。漫画家の両親、大叔父が画家という家庭環境に育ち、幼い頃から美術、デザインを学ぶ。2013年より専門学校東京デザイナー学院映像デザイン科にて写真実習の講師をつとめる。WebサイトTwitter