写真で見るニコン「D3S」

Reported by 本誌:折本幸治

D3S。装着レンズはAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G ED

 11月27日発売予定のニコン「D3S」を借用できたので、外観とメニューを中心とした記事をお届けする。レビューおよび実写画像は後日掲載する予定だ。

 「ISO102400」のインパクトのみが一人歩きしている感があるD3Sだが、作動感やファインダーの見やすさといった点は「さすがプロ機」といえるものだ。

 D3XやD3の操作性を継承しつつも、外観で目をひくのは背面のLVボタンとinfoボタン。D3系のライブビューはこれまでレリーズモードダイヤルから起動していたので、LVボタンの新設により、素早い起動が可能になった印象だ。

 動画機能は、先に発売されたD300S相当と見られ、カメラ内編集機能を搭載する。また、細かいところではGPSユニットによる日付合わせ機能が利用できるなど、報道用途を考慮した機能追加も見られる。


外観

FXフォーマットのCMOSセンサー。新開発の有効1,210万画素背面のボタンレイアウト。独立配置のinfoボタンとLVボタンが特徴的
端子カバー内にマイク端子(左上)を追加D1桁系でおなじみの背面表示パネルは健在
上面液晶パネルCF対応のダブルスロットを装備
バッテリーは従来通りEN-EL4aが付属フォーカスモードセレクトダイヤル
シャッターボタン周り縦位置AF作動ボタンと縦位置メインコマンドダイヤル
ペンタ部。左下が新設のマイク穴レリーズモードダイヤルには、静音モードの「Q」ポジションが
今回からボディキャップのデザインが変わった。左が新タイプ、右が旧タイプ

メニュー

・ISO感度

高感度側の拡大により、ISO感度の設定画面は4枚構成に。最高感度設定の「Hi 3」がISO102400相当

・撮像範囲設定

新たに「1.2×(30×20)」を追加。画像サイズは最大3,552×2,368ピクセルになる(FX時は最大4,256×2,832ピクセル)
ファインダー内表示。左からFX、1.2×、DX、5:4
ライブビュー表示。左からFX、1.2×、DX、5:4

・Dムービー

動画の設定画像サイズメニューはD300Sなどと同じ
内蔵マイクの録音設定どちらのCFに動画を記録するか選べる
高感度動画撮影モードはISO6400〜Hi 3の範囲で固定される。通常はISO200〜12800動画記録中の液晶モニター表示
D300Sに続いて動画編集機能を搭載。始点と終点を設定するカット編集が可能。動画から静止画を抜き出す機能も編集後の動画は元の動画とは別に保存される。再生モードで見ると、ハサミマークがついている

・そのほか

拡張撮影メニューで「する」を選ぶと、撮影メニューA〜Dごとに露出モード、シャッター速度、絞り値をカメラが記憶。A〜Dを選択するたびに以前の設定を再現するアクティブD-ライティングには「オート」と「より強め」を追加。D90などと同等になった
D700などと同様、info画面で特定の機能を選択できるようになった。ガイド表示のオンオフも可能
BKTボタンに多重露出を割り振れるようになった待望のイメージセンサークリーニングを搭載
D3Sからの新機能「フリッカー低減」音声メモ関連のメニューが1つに集約された
GPSメニューには日時合わせの選択項目を追加。引き続き純正のGPSユニット「GP-1」も利用できる

D3(右)との比較


折本 幸治

2009/11/11/ 16:21