ミニレポート

ボタン割り当てを自分好みにセットアップ!

(OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II)

E-M5 Mark IIは、カスタマイズ可能なボタンが多めである。Fn(ファンクション)ボタンが4つとムービーボタン、プレビューボタンのほか、十字ボタン(十字キー)の右ボタンと下ボタンも機能を変えられる(AFターゲット=測距点選択のダイレクト操作をあきらめた場合だが)。さらにレバーもある。

E-M5 Mark IIはカスタマイズ可能なボタンが多めで、上面にはFn2、Fn3、Fn4、ムービーの4つある
背面の接眼部脇にはFn1ボタンと同軸にレバーがある。レバーも機能の変更が可能だが、これのせいでFn1ボタンが押しづらいのだ
背面の十字ボタンの右ボタン、下ボタンも機能の割り当てが可能。が、そうするとAFターゲット(測距点)の移動は、左ボタンを押して十字ボタンというツーアクションになる

パワーバッテリーホルダーHLD-8の2つのB Fnボタンや、レンズについているL Fnボタン(付いていないレンズも多い)は、とりあえず横に置いておいて、本体側の6つのボタンとレバーに割り当てる機能を考えてみよう、というのが今回のお題である。

カスタムメニューの「ボタン機能」の画面。十字ボタンにAFターゲットを割り当てていると、右ボタンと左ボタンの項はグレーアウトする
ボタン機能の詳細設定画面。上下ボタンで項目を選ぶと、簡単な説明を表示してくれる。項目がいっぱいあるので、設定はけっこう大変

まず、Fnボタンなどに割り当てられる項目を書き出してみる(右ボタン、下ボタンに割り当てられる項目は内容が異なる)。

  • AEL/AFL
  • ムービーREC
  • プレビュー
  • ワンタッチWB
  • AFターゲット選択
  • AFターゲットHome
  • RAW・試し撮り撮影
  • マイセット撮影1
  • マイセット撮影2
  • マイセット撮影3
  • マイセット撮影4
  • 水中ワイド/水中マクロ
  • 露出補正
  • ライブガイド
  • デジタルテレコン
  • デジタルシフト
  • 拡大
  • HDR撮影
  • BKT(ブラケット)切換
  • ISO/WB
  • WB/ISO
  • マルチFn
  • ピーキング
  • ファインダー内水準器表示
  • モニター切換

全部で26項目。あと、機能を割り当てない「Off」も含めれば27項目である。

といっても、大半は必要のない項目なので、それを省いてしまうと考えやすい。例えば、「ムービーREC」は動画モードでだけ使えればいいし、「露出補正」も親指側のリア(電子)ダイヤルに割り当てるつもりだし、基本的にRAW+JPEG同時記録だから「RAW」もいらない。

「ダイヤル機能」で、フロントまたはリア(電子)ダイヤルに露出補正を割り当てられる。なので、ボタンに「露出補正」を割り当てる必要はない

というふうに、使わない項目を除いた残りが、

  • AEL/AFL
  • プレビュー
  • ワンタッチWB
  • 拡大
  • BKT切換
  • ISO/WB・WB/ISO
  • ファインダー内水準器表示
  • モニター切換

の9項目。「ISO/WB」と「WB/ISO」は表示位置が違うだけなので、実質的には8項目である。

このうち、「ファインダー内水準器表示」は、ファインダー内の露出インジケーターの位置に左右方向のみの水準器を表示する機能だが、実はカスタムメニューの「J. 内蔵EVF」に「半押し中水準器表示」という項目(シャッターボタン半押し中だけファインダー内に水準器を表示できるもの)があるので、あえてボタンに割り当てる必要はない。

EVFの表示スタイルが3種類あって、一眼レフの視野外表示ふうの「スタイル1」と「スタイル2」では、ファインダー内水準器表示ができる
初期設定では「半押し中水準器表示」がオンになっていて、半押しで左右方向の傾きを、露出インジケーターの位置に表示してくれる
ファインダー内水準器表示はこんな感じ。たいていは左右方向だけ分かればOKなので、これで十分だったりする
「内蔵EVF自動切換設定」をオンにしていれば、「モニター切換」をボタンに割り当てる必要はまずないと思う
ファインダーとモニターの切り替えはアイセンサーによる自動だが、モニターを起こした状態だと自動切り替えが自動的にカットされる。これが便利

「モニター切換」も、液晶モニターとファインダーの切り替えは自動で問題ないので外しても困らない。最近のオリンパスのカメラは、モニターを起こすとアイセンサーによる自動切り替え機能がオフになってくれるので、勝手にファインダーに切り替わってあたふたすることがないのがありがたい。

残りは、

  • AEL/AFL
  • プレビュー
  • ワンタッチWB
  • 拡大
  • BKT切換
  • WB/ISO

の6項目。ボタンの数も6個。ぴったりである。次は、どのボタンにどの機能を割り当てるかを考えていく。

一眼レフは親指AFを基本にしているが、ミラーレスカメラは普通に人さし指AFで使っている。ただ、MFモードのときだけ、一時的にAFが使えるよう、親指AFに設定している。

オリンパスのカメラで親指AFを使うには、親指で押せるボタンに「AEL/AFL」を割り当てたうえで、フォーカスモードことにカスタムメニューの「A. AF/MF」の「AEL/AFLモード」を設定する必要がある。S-AF(シングルAF)とMFは「mode3」、C-AF(コンティニュアスAF)では、半押しAEロック付きの「mode3」とAEロックなしの「mode4」を選ぶと親指AFになる。

「AEL/AFLモード」の「MF」を「mode3」に切り替えると、MF時に親指AFが使えるようになる

E-M5 Mark IIの場合、親指で押せる位置にあるのはFn1ボタンだけで、初期設定でここに「AEL/AFL」が割り当てられている。なので、「AEL/AFLモード」の「MF」を「mode3」に設定すればいい(オリンパス歴が長い人はこれで理解できるだろうが、オリンパスのカメラを使ったことがない人にはちんぷんかんぷんかもしれないね)。

ただ、このボタンはレバーの位置の関係で、ファインダー接眼部近くにレイアウトされていて、左目利きのワタシには、あまり押しやすくない。といって、選択肢はほかにない。あれこれ考えた揚げ句に、上面のFn4ボタンに割り当ててもみたのだが、ちょっとやっぱり具合が悪い、というか、慣れられそうにないのであきらめた。多少の押しづらさは我慢しよう。

次は、押しやすすぎる位置にあるプレビューボタンである。初期設定はもちろんプレビュー(絞り込み)で、カスタムメニュー「D.表示/音/接続」に「プレビューロック」という項目があって、これが初期設定でオンになっている。

前面右手側下部にあるプレビューボタン。カメラをホールドしたときに、ついつい押してしまう位置にある

この状態では、ボタンを押すと絞り込み、再度押すと絞り込み解除となる(オフにすると、押しているあいだだけ絞り込みという普通の動作になる)。ブツ撮りのときなどは、ここからここまで深度が欲しい的に絞り値を選ぶので、絞り込んだ状態で絞り値を変えて見比べたい。そういうときに、ボタンから指を放しても絞り込み状態をキープしてくれる「プレビューロック」は、なかなかにありがたい機能なのである。

プレビューボタンから指を離しても絞り込んだ状態を維持してくれる「プレビューロック」機能は、被写界深度を選びたいときにはありがたい機能だ

問題は、このプレビューボタンが、押すつもりがなくても押されやすい位置にあることだ。ワタシの場合、グリップを握ったときに、ちょうど薬指の先が触れるあたりなので、カメラを持った拍子に押してしまっていたりすることが非常に多い。実際、撮っていて、気付かないうちにプレビューロック状態になっていることが何度もあって、たぶんたいして問題にはならないのだろうが、なんとなく落ち着かない気分になってしまう。

「プレビューロック」をあきらめて、プレビューボタンでプレビューという分かりやすいスタイルを維持するのも手だが、思い切って別のボタンに割り当てるのも選択肢である。そういうわけで、Fn3ボタンに「プレビュー」を割り当てることにした。上面のボタンは、押しやすい場所でありながら、不用意に押してしまう心配が少ないので、これはこれで合理的だと思う。

空いたプレビューボタンには、「ワンタッチWB」を割り当てた。これは、ボタンを押しながらシャッターを切ることで、マニュアルホワイトバランスを取り込める機能だが、シャッターボタンと同時押ししないといけないので、上面のボタンには割り当てづらい。しかも、ボタンを押しただけでは機能しないので(画面表示が出るが、それだけである)、間違って押してしまってもややこしいことにならないので安心である。つまり、プレビューボタンに割り当てるにはうってつけの項目なのである。

ワンタッチホワイトバランスボタンを押しながらシャッターを切ることでマニュアルホワイトバランスが設定できる。光源に合わせてきちっとホワイトバランスを取りたいときに便利

上面の4つのうちの1番押しやすいFn4ボタンには、「拡大」を割り当てた。

オリンパスのカメラは、AF時にも拡大表示ができて、しかも、拡大画面の中央部だけでピント合わせができる。まさにピンポイントで狙った部分にピントを合わせられるのがすごいところである。夜景などのAFがあやしくなるシーンでは、合焦マークが出ていても実はピンボケ、なんてことが、頻繁にではないにせよ、ちょくちょく起きたりする。

そんなときも、拡大AFならうまくピントが合ってくれることが多いし、合わなくてもボケているのが分かるので、失敗を未然に防ぐことができる。拡大AFにはそういうメリットもあるのだ。

拡大AFが使えるのはオリンパスのいいところ。測距エリアが画面中央の枠の中だけなので、ピンポイントでピント合わせができる。ピントの確認がしやすいのもいい点

もちろん、MFでの正確なピント合わせにも、拡大表示は欠かせない。ざっくり素早く合わせたいだけならピーキング機能も役に立つが、ピントの正確さでは拡大MFのほうがはるかに高い。それだけに、ファインダー撮影時でもモニター撮影時でも、押しやすい位置にあるボタンに割り当てたい。ということもあって、Fn4ボタンを選んだわけである。

残っている2つのうち、Fn2ボタンには「WB/ISO」を割り当てた。これは、画面の上下にホワイトバランスとISO感度の選択肢が表示されて、フロント(電子)ダイヤルでホワイトバランス、リアダイヤルでISO感度が変えられるもの。「ISO/WB」は表示の上下とダイヤルの前後が入れ替わるだけなので、好みに合わせて選べばいい。

「WB/ISO」だとフロントダイヤルでホワイトバランス、リアダイヤルでISO感度が変更できる
こちらは「ISO/WB」。画面の上下とダイヤルの前後が入れ替わるだけ。このみで選べばいい

E-P5では、ホワイトバランスとISO感度は別々の項目になっていて、それぞれ個別にボタンに割り当てる必要があったが、E-M10からはひとつのボタンでまかなえるようになった。これもありがたい改良である。

最後のムービーボタンには「BKT切換」を割り当てた。E-P5では、撮影メニュー2から「ブラケット撮影」→「AE BKT」と選び、さらに撮る枚数と露出のずらし幅を11の選択肢から選ぶという手間が必要だったのが、E-M5 Mark IIでは、ブラケットのオンオフとブラケットのパターンを別々に設定できるようになった。撮る枚数と露出のずらし幅を先に選んでおいて、必要なときにオンにすればいいだけなのでらくちんだ。

だからまあメニューから切り替えるのでもいいので(一度切り替えたらそのままずっとブラケット撮影というパターンが多いので、頻繁に操作するわけではない)、そのうちに別の項目に切り替えるかもしれない。

「ブラケット撮影」は、撮影メニュー2でオンオフを選べるようになっている
「ブラケット撮影」の詳細設定画面
「AE BKT」の選択肢はこんなにある。が、前もって使う項目を選んでおくと、さっきの画面でオンオフを切り替えるだけで即座に撮影に移行できる

それからレバーの機能。こちらもいろいろと選択肢は増えているのだが、ワタシ的に必須なのが、「mode5」のレバー位置の「それぞれに設定したAF方式に切換えます」というものだ。親指AFであれば、AF作動を割り当てたボタンを押さなければMFとして使えるので、AFとMFの切り替え操作はいらないのだが、人さし指AFの場合、AFでうまくいかないときにはMFに切り替える必要がある。

「レバー機能」は1でAF、2でMFに切り替えられるように「mode5」に設定した

フォーカスモードはスーパーコンパネから切り替えることもできるが、AFでうまくピントが合ってくれないというのは、けっこうむっとすることだから、操作に手間取るといらいらしてしまうので、なるべく少ない手数で切り替えられるほうがいい。十字ボタンの右ボタンと下ボタンには、「MF切換」という項目を割り当てることができるのだが、Fnボタン、プレビューボタン、ムービーボタンの選択肢にはない。そういうわけで、レバーに「mode5」を割り当てた次第である。

カスタマイズ後の「ボタン機能」の画面(2ページ目は変更なしである)。ちょっとイレギュラーなところもあるが、使い勝手は上々だ

とまあ、ワタシ的には、これが今のところのベストの機能割り当てだと思う。「BKT切換」は違う項目に変えるかもしれないのと、カメラグリップHLD-8Gか金属製外付けグリップECG-2を付けるかどうか、また決めかねているところもあって、付けたら付けたで指の届き具合も変わるだろうから、若干練り直しは必要になるかもしれないが、しばらくはこのセッティングで使い込んでみようと考えている。

北村智史

北村智史(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。2011年、東京の夏の暑さに負けて涼しい地方に移住。地味に再開したブログはこちら