EOS 7D / 18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZD / 約5.1MB / 5,184×3,456 / 1/250秒 / F16 / -1.0EV / ISO100 / WB:日陰 / 50mm |
EOS 50Dに装着。キヤノン用、ニコン用が発売済み。実勢価格は6万9,800円前後。ソニー用は開発中 |
タムロンのデジタル専用レンズ「Di II」シリーズの最新モデルにして、タムロン得意の高倍率ズームレンズです。焦点距離は18-270mmで、ズーム倍率は15倍。独自の手ブレ補正機構「VC」も内蔵され、1本で様々なシーンに対応できる利便性の高いレンズです。35mm判換算で焦点距離約28-419mmという、広角から望遠までの幅広いレンジをカバーします。
これだけなら前モデルの「AF 18-270mm F3.5-6.3 Di II VC LD Aspherical [IF] Macro」と同じ特徴ですが、新型では新たに超音波式のAF駆動方式「PZD」(Piezo Drive)を採用しました。これにより、AF動作は滑らかで静か。前モデルは「ジー」という音が耳につき、レンズが力一杯がんばって合わせているような印象を受けましたが、このレンズはタイミング良く、余裕を持ってすっと静かに合う印象です。
手ブレ補正機構も相変わらず強力。シャッターボタンを半押しすると、ファインダーの中がガシッと止まります。これは、望遠側で撮影するときにとても便利で、揺れる花を追いながらシャッターチャンスを待つときなどに威力を感じました。
前モデルと同様、逆光に強く、安定した画質も魅力です。特に広角側がシャープ。ただし近距離の被写体を望遠側で撮影すると、輪郭がわずかににじんだようになり、その点だけが個人的に残念でした。最短距離は0.49m。最大撮影倍率は1:3.8です。高倍率ズームにしては最大撮影倍率が高いだけに、惜しく感じるところです。
もうひとつ忘れてはならないのが、レンズ全体の大きさです。前モデルは15倍ズームとVC機構が入ったというスペックからすると仕方がないとはいえ、これまでのシリーズから急に巨大になって驚いたものです。新モデルはズーム倍率とVCを引き継ぎながら、従来のコンパクトさを取り戻しました。1本でいろいろな撮影が楽しめる高倍率ズームレンズにとって、持ち歩きが楽しさにつながるサイズの小型化は、何よりもうれしい進化だと思います。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
EOS 50D / 18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZD / 約4.7MB / 3,168×4,752 / 1/125秒 / F8 / -0.7EV / ISO100 / WB:マニュアル(9,700K) / 270mm |
2011/3/4 00:00