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コシナ「NOKTON 50mm F1.1」

交換レンズ実写ギャラリー
Reported by 河田一規

M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.2MB / 2,634×3,916 / 1/6,024秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート


ライカM8シルバーに装着。フードは付属の標準フード

 コシナから発売されたフォクトレンダー・NOKTON(ノクトン)50mm F1.1は、レンジファインダーカメラ用の超大口径標準レンズ。マウントはライカMマウントと事実上の互換性があるVMマウントで、エプソンR-D1や各種M型ライカにそのまま装着できるほか、マウントアダプターを併用することでパナソニックLUMIX DMC-G1や同DMC-GH1、同DMC-GF1、オリンパス・ペンE-P1といったマイクロフォーサーズ機に装着して楽しむこともできる。

 今年はコシナ創業50周年、およびコシナがフォクトレンダーブランドを復活させて10周年であることを記念していくつかのアニバーサリーレンズが発表されているが、このNOKTON 50mm F1.1はその中でも目玉的な存在で、フィルム、デジタルを問わず、レンジファインダーカメラファンから大いに注目を集めている。発売は6月末だったが、製造が難しいこともあり供給が追いつかず、発売当初から品薄状態が続いているようだ。メーカー希望小売価格は13万1,250円と、決して安価なレンズではないけれど、似たジャンルのライカNOCTILUX(ノクティルクス)M 50mm F0.95 ASPH.が実売で100万円以上することを考えると、超大口径のMマウントレンズとしてはもっとも手に入れやすいレンズといえる。

 光学系は6群7枚で、絞り羽根は10枚。最短撮影距離は、レンジファインダー用超大口径50mmレンズとしては一般的な1m。最近の大口径レンズでは球面収差を低減させるために非球面レンズを用いるのが一般化しているが、NOKTON 50mm F1.1ではあえて非球面レンズを使わず、球面レンズだけで構成されているのが光学的な特徴。非球面レンズを使えば収差補正は楽になるが、どうしてもボケ味にクセが出やすく、それを嫌ったためだろう。

 大きさは69.6×57.2mm(最大径×全長)で、重さは428g。フィルターサイズは58mm。F1.1という口径を考えると比較的コンパクトにまとまっている。標準でネジ込み式フードが付属しているが、オプションでスリット入りフードLH-7も用意されている。このLH-7は、ベッサボディだと距離計の窓を塞いでピント合わせができなくなってしまうため、実用上使用できないが、M型ライカなら問題なく使用できる。好みもあるだろうが、ルックス的にはLH-7を装着した姿の方がカッコいいと思う。

 写りはまさに超大口径レンズならでは。絞り開放で撮ると、紙のように薄いピントの前後から加速度的にボケが広がっていく様がとてもドラマチックで美しい。この手の超大口径レンズは、絞り開放ではコントラストが低くてピントのエッジがハッキリしないレンズも少なくないが、NOKTON 50mm F1.1ではそのようなことはなく、絞り開放でも合焦部には明快なコントラストがあり、確かなピントを得られる。

 絞り開放で点光源をボカした場合、画面周辺ではコマ収差による光点ボケの崩れが若干確認できるが、これだけの超大口径レンズであることを考えれば、目くじらを立てるほどのことではないと感じた。

 あくまでも主観だが、このような一線を越えた超大口径レンズは、常に絞り開放で使ってこそ意味があると思う。わざわざ重くて大きいレンズを使うのだから、それを絞ってしまうのはもったいない。F2とかF2.8とかの絞りで使うことが多いのなら別のレンズを使った方がいい。ただ、ここで問題になるのは昼間の撮影だと明るすぎて、絞り開放にするとすぐにシャッター速度が足りなくなってしまうという事態だ。もし、このレンズを手に入れるなら、同時にND4とND8あたりのNDフィルターを入手されることをオススメする。フィルター径はよくある58mmなので、フィルターの入手性は決して悪くないはずだ。

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像を別ウィンドウで表示します。
  • すべてM8のRAWモードで撮影し、Capture One 4でストレート現像およびJPEG保存しています。
M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.9MB / 3,916×2,634 / 1/90秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約6.2MB / 3,916×2,634 / 1/500秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート
M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.4MB / 2,634×3,916 / 1/30秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.6MB / 2,634×3,916 / 1/1,000秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート
M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約6.1MB / 2,634×3,916 / 1/8,000秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.5MB / 2,634×3,916 / 1/6,024秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート
M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.9MB / 2,634×3,916 / 1/750秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.4MB / 2,634×3,916 / 1/1,000秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート
M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.7MB / 2,634×3,916 / 1/3,003秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.0MB / 3,916×2,634 / 1/1,502秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート
M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.6MB / 2,634×3,916 / 1/360秒 / F1.1 / 0EV / ISO160 / WB:オート M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約7.3MB / 2,634×3,916 / 1/1,000秒 / F5.6 / 0EV / ISO160 / WB:オート
M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.9MB / 3,916×2,634 / 1/8,000秒 / F1.1 / 0EV / ISO320 / WB:オート


M8 / NOKTON 50mm F1.1 / 約5.8MB / 3,916×2,634 / 1/500秒 / F1 / 0EV / ISO160 / WB:オート







河田一規
(かわだ かずのり)1961年、神奈川県横浜市生まれ。結婚式場のスタッフカメラマン、写真家助手を経て1997年よりフリー。雑誌等での人物撮影の他、写真雑誌にハウツー記事、カメラ・レンズのレビュー記事を執筆中。クラカメからデジタルまでカメラなら何でも好き。最初に買ったデジカメはソニーのDSC-F1。

2009/9/28 00:00


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