デジカメドレスアップ主義:無骨が似合うGXRカスタマイズ

リコーGXR + GR LENS A12 28mm F2.5
Reported by澤村徹

  • ボディ:リコーGXR
  • カメラユニット:リコーGR LENS A12 28mm F2.5
  • ファインダー:フォクトレンダー 28mm View Finder M
  • レンズフード:YAMAスペシャルパーツ 40.5mmワイドレンズフード
  • カメラケース:ユリシーズ GXRボディスーツ(チョコレート)
  • ストラップ::ユリシーズ クラシコピッコロ(チョコレート)

 いよいよGXRカスタマイズの機が熟したようだ。新たに加わったGR LENS A12 28mm F2.5は、鏡胴が短くレンズフードを付けたときに収まりがよい。広角28mmなので、GR DIGITALカスタマイズのノウハウが活かせる点も見逃せないだろう。さらにユリシーズからGXR用レザーケースがリリースされ、スタイル作りの幅が広がった。今回はGR LENS A12 28mm F2.5とユリシーズGXRボディスーツを組み合わせ、GXRカスタマイズを楽しんでみよう。

 GXRに限った話ではないが、カメラカスタマイズはレンズフードとファインダーの形状をそろえるとまとまりがよい。まずは丸型アイテムでそろえたスタイルを見ていこう。ファインダーはフォクトレンダーの28mm View Finder Mを選んでみた。これはGR DIGITALやシグマDP1のカスタマイズでおなじみのアイテムだ。テーパー状のクラシカルな外観がGXRとよく似合う。レンズフードはYAMAスペシャルパーツの40.5mmワイドレンズフードを選んでみた。GR LENS A12 28mm F2.5のフィルター径は40.5mmなので、ダイレクトにこのフードをねじ込める。パンチングメタルタイプのインパクトのあるデザインだ。

 サードパーティ製のGXR向けケースは、これまで種類が限られていた。というのも、ケースを装着するとカメラユニットが交換できないし、数種のカメラユニットにどう対応させるかが問題となるからだ。ユリシーズのGXRボディスーツは、この点を割り切った仕様になっている。単焦点カメラユニット(GR LENS A12 50mm F2.5 MACROとGR LENS A12 28mm F2.5)にのみ対応し、ユニット交換は考慮せず、フィット感重視のボディスーツスタイルにこだわった。そもそもカスタマイズは自分流に特化したスタイルを構成することなので、この潔さは理にかなってたものといえるだろう。

28mm View Finder Mは2万4,500円。YAMAスペシャルパーツの40.5mmワイドレンズフードは6,000円だGXRボディスーツはダメージ加工を施したイタリアンバケッタレザーを使用。5箇所のホックで装着する
マクロボタンが隠れてしまうが、丸印を型押しして操作性を妨げないように配慮している純正アクセサリーを装着した様子。液晶ビューファインダーVF-2が支障なく装着できる
ユリシーズのGXRボディスーツは1万3,650円。写真のチョコレートの他、ブラック、ブラウンをラインナップしている同色同素材のストラップ、クラシコピッコロは5,985円。取り付け部が細いのでGXRにも装着しやすい

 2例目は角型アイテムでまとめたスタイルだ。ブラウンカラーのケースに合わせ、柔和な印象のアイテムでドレスアップしてみた。レンズフードはリコーのライカLマウントレンズ、GR Lens 21mm F3.5に付属していたものだ。四隅が丸みを帯び、やさしい雰囲気を醸す。ファインダーはGR DIGITAL用のGV-2だ。このファインダーの外装は、ブラックというよりもダークグレーに近い。そのためブラウンのケースと合わせやすいアイテムだ。ちなみにこのスタイル、新旧リコー製アイテムの合作という側面も持ち合わせている。

  • ボディ:リコー GXR
  • カメラユニット:リコー GR LENS A12 28mm F2.5
  • ファインダー:リコー GV-2
  • レンズフード:リコー GR Lens 21mm F3.5用
  • カメラケース:ユリシーズ GXRボディスーツ(ブラウン)
  • ストラップ::ユリシーズ クラシコピッコロ(ブラウン)
GR Lens 21mm F3.5用フードは40.5mm径のねじ込み式で、GR LENS A12 28mm F2.5に直接装着できるGV-2はGR DIGITAL用の28mmファインダーだが、GXRと組み合わせてもまずまずのサイズ感だ
グリップ部と底面に金属板を埋め込み、型くずれ防止とフィット感に配慮しているブラウンのクラシコピッコロもラインナップ。コバを磨き上げたていねいな仕上げだ

 最後は無骨さを強調した角型スタイルを紹介しよう。ライツSLOOZという外付けファインダーがある。28mmファインダーの定番アイテムだ。GR DIGITALカスタマイズでもおなじみのアイテムだが、GR DIGITALとの組み合わせではファインダーが大きすぎてやや不格好だった。GXRはGR DIGITALよりもボディが大きいため、このSLOOZがバランスのよいサイズ感で装着できる。エッジの立った硬派なファインダーなので、レンズフードもシャープな印象のものを選んでみた。一切の甘さを排除した、無骨でストイックなカスタムだ。

  • ボディ:リコー GXR
  • カメラユニット:リコー GR LENS A12 28mm F2.5
  • ファインダー:ライツ SLOOZ
  • レンズフード:旭光学 タクマー 28mm F3.5用
  • ステップアップリング:マルミ 40.5-49mmステップアップリング
  • カメラケース:ユリシーズ GXRボディスーツ(チョコレート)
  • ストラップ:ユリシーズ クラシコピッコロ(チョコレート)
エッジの立ったファインダーとレンズフードを組み合わせ、硬派なスタイルを目指したファインダーとフードがともにブラックペイントなので、統一感のあるスタイルに仕上がった
SLOOZはやや大柄の28mm外付けファインダーだが、GXRならバランスよく装着できる。中古価格は4〜6万円マルミ製の40.5-49mmステップアップリングを付け、その上からレンズフードをかぶせている




(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp

2010/12/22 00:00