フォトアプリガイド

フォトシンク(iOS)

スマートフォン内部の画像をオンラインストレージに自動転送

今回紹介する「フォトシンク」は、iOS/Android端末に保存された写真データを手軽に転送するためのアプリだ。カメラ内蔵のWi-Fiを使ってスマートフォンに転送した画像を、自宅に戻ることなく、オンラインストレージサービスに送信できる。

価格は300円。試用バージョンは2.2。今回はiOS版を試用した。

「フォトシンク」は、アプリ名が示す通り画像データ(JPEG/RAW対応)を同期(転送)させるアプリだ。簡単にいってしまえば、端末内に保存された画像データを選択し、転送先を指定して画像を送信できるという単純なものだ。この手のアプリはそこそこ見かけるが、本アプリは転送先が豊富であること、そして“自動同期”に対応している強みがある。

本アプリを使う上で重要なのが、転送先の設定だ。「Dropbox」「Google+/Picasa」「Facebook」「OneDrive」といったオンラインストレージサービスのほか、「FTP」「FlashAir」などにも対応する。また、PCや他のスマートフォン/タブレットも指定できる点にも注目したい。

設定画面を表示したら、利用したいサービスを指定してアカウントを登録する。

この時、チェックしたいのが「Wi-Fi」と「モバイルデータ通信(携帯)」の設定だ。該当の通信回線を利用した場合にどのような画質で転送するかというのを設定できる。例えば、Wi-Fi接続時は「Full」(リサイズしない)、モバイルデータ通信時は「小」(最大800×800ピクセルにリサイズ)といったように指定できる。

ムービーデータの転送有無についても指定可能だ。

基本的な使い方としては、画像をタップして選択し、「シンクボタン」をタップ。

その後、転送先を指定するだけだ。この時、「新規」「選択済み」「すべて」の3項目から転送内容を指定できる。その後、転送先を選べば転送が開始される。

本アプリの特徴である「自動転送」を利用するには、予め転送先の設定が必要だ。転送先を指定したら、転送する画像の「スタート日時」(日付情報を使って転送画像のスタート位置を指定できる)や転送開始のトリガーとなる位置情報の指定を行なう。

位置指定はマップを利用してピンを動かし、細かく調整も可能だ。

「クイック転送」とは、画像転送する際の選択カテゴリの指定や転送先の選択といったものをパスできる機能。本機能の利用は、「シンクボタン」のタップではなくロングタッチして行なう。

予め登録・設定したオンラインサービスに対して、「手動」「自動(自動転送)」「半自動(クイック転送)」という3つの手段を利用して画像の転送が行なえるわけだ。

また、Windows/Mac OS用の転送ツール(無料)も用意されており、表示された「ドラッグ&ドロップ領域」に対して転送したい画像をドラッグ&ドロップするだけで簡単に画像データを転送可能。

設定もわかりやすく、ツールをインストールし、端末側で本アプリを起動。後は同一ネットワークに接続してあれば、転送先のデバイスとして認識される。

iPhoneで撮影した画像をPCで加工したい。あるいは他のデバイスで利用するためにオンラインストレージサービスへとアップロードしたい。といった場合に、本アプリはとても重宝するだろう。

特に自動転送は、位置情報により転送を指定できるので、自宅に帰ったら自動で転送といった使い方ができる。

手動転送とクイック転送という手動/半自動の転送方法も使い勝手がよく、同一アイコンのタップ/ロングタッチだけで使い分けられるのはうれしいポイントだ。

iPhoneなどの端末を直接PCと繋いで充電、あるいは利用する機会が多い場合は、本アプリのPC転送機能はさほどメリットにならないが、ACアダプタを使って充電するユーザーにとってはなかなか便利だろう。例えPC転送を利用しなくても、数多くの転送先に対応しているため、オンラインサービスをよく利用しているなら注目したいアプリだ。

飯塚直