写真展

マグナム・ファースト日本展

(ヒルサイドフォーラム)

©Henri Cartier‐Bresson/Magnum Photos

マグナム・フォトの原点がここに

半世紀ぶりに発見された オリジナルプリントによる伝説の写真展

ついに日本へ!

「世界最高の写真家集団」マグナム・フォト。「Face of Time―時の顔」は彼らが「マグナム」を結成し最初に企画した写真展であり、第二次世界大戦終結から10年を経た1955年6月から翌年2月にかけて、オーストリア5都市を巡回しました。伝説の写真家8人(ワーナー・ビショフ、ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、エルンスト・ハース、エリック・レッシング、ジャン・マルキ、インゲ・モラス、マルク・リブー)による83枚の白黒写真からなる写真展は、彼らが自ら企画し、写真を選び、構成したもので、「写真によるヒューマニズム」というマグナムの理想を最も明快に伝えていると言われています。

第二次世界大戦の傷跡がまだ癒えぬ時代、世界の各所において撮影された写真には、人間そして人間の日常が、センセーショナリズムなしに映し出されています。

その後、作品の行方は知られることがありませんでしたが、2006年、半世紀の年月を経てインスブルックのフランス文化会館の地下室で眠ったままの全作品が発見されました。この歴史的発見により、写真展は「マグナム・ファースト」として新たに蘇り、当時のオリジナルプリントがそのままに再現されました。そして2008年より現在まで、ドイツ、オーストリア、スペイン、スロベニア、ハンガリー、韓国の11都市を巡回し、ついに日本で初公開されます。

戦後70年を経た現在の日本において、戦後の歴史と共に歩んできたマグナム・フォトの初心を照らす本展を開催することは、極めて意義深いことと考えます。本展は、次代を担う子どもや若者を含む幅広い層の人びとに多くの刺激を与え、さまざまに考える場を提供することでしょう。

マグナム・ファースト日本展実行委員会

マグナム・ファースト日本展|Magnum's First

©Inge Morath/Magnum Photos

会場・スケジュールなど

  • ・会場:ヒルサイドフォーラム
  • ・住所:東京都渋谷区猿楽町18-8
  • ・会期:2016年4月23日(土)~5月15日(日)
  • ・時間:11時~19時
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:一般1,000円、学生500円、中学生以下無料

オープニング記念レクチャー「終わりと始まり―マグナム・フォトと戦後オーストリアの写真」

・日時:2016年4月23日(土)17時~18時30分
・出演:クリスティーネ・フリシンゲリ(Camera Austria 創設者、写真評論家)、マンフレート・ヴィルマン(Camera Austria 創設者、写真家)、伊藤俊治(美術評論家)

ギャラリートーク「写真と私」

・日時:2016年4月24日(日)15時~16時
・出演:椎名誠(作家)

※申し込み多数につき受付終了。立ち見での観覧は可能。

ギャラリートーク「マグナムの写真家たちが与えた影響を日本の写真展の変容に見る」

・日時:2016年4月29日(金)15時~16時
・出演:金子隆一(写真史家)

ギャラリートーク「日常を切り取る」

・日時:2016年5月6日(金)19時~20時
・出演:安田菜津紀(フォトジャーナリスト)、内堀タケシ(写真家)

ワークショップ「デジタルで撮るモノクロ写真セミナー」

・日時:2016年5月8日(日)13時~16時
・講師:熊切大輔(写真家)

※申し込み多数につき受付終了。キャンセル待ち。

(本誌:河野知佳)