写真展

第41回木村伊兵衛写真賞受賞作品展 新井卓「MONUMENTS」

(コニカミノルタプラザ)

©Takashi Arai

木村伊兵衛写真賞は朝日新聞社が、戦前・戦後を通じてわが国の写真の発展に多大な貢献をされた故木村伊兵衛氏の業績を記念し、1975年より制定した国内屈指の写真賞です。

その年に優れた成果をあげた「新人」写真家を対象にしており、これまでも多くの新進気鋭の写真家を輩出し、写真界において高い評価を得ております。2004年(第29回)より、コニカミノルタプラザにおいて受賞作品展を継続開催しており、第41回木村伊兵衛写真賞は、新井 卓氏の「MONUMENTS」に決定いたしました。

受賞の対象となった「MONUMENTS」 は、核というテーマに取り組み、2011年以降の福島、広島、長崎とアメリカ各地の核のモニュメントを巡る旅で収めた作品です。明確な問題意識を持って、社会と向き合い、世界で最初の写真技法であるダゲレオタイプ(銀板写真)を用いた作品は、リアルティを表しています。

第41回木村伊兵衛写真賞 受賞作品展

会場・スケジュールなど

  • ・会場:コニカミノルタプラザ(ギャラリーC)
  • ・住所:東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル4階(フルーツの高野4階)
  • ・会期:2016年4月22日(金)~5月2日(月)
  • ・時間:10時30分~19時(最終日15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

1978年生まれ。神奈川県川崎市、岩手県遠野市を拠点に活動を展開する。大学時代に写真に出会い、写真の原点を探るうちダゲレオタイプを知り、試行錯誤ののち同技法を習得。 実際に自身が対象に出会った時の感覚を、よりリアルに記録し伝えることのできる、頼れる記憶装置──小さなモニュメント──として、自身のメディアとしてきた。 核の問題に関心を持ち始めた2010年から、第五福竜丸や元船員に出会い、その後、福島、長崎、広島、と撮るべき対象に自然にめぐり合ってきた。これまで、ボストン美術館、森美術館、東京国立近代美術館ほか内外の多くの展覧会に参加。2014年、英国ソースコード・プライズ受賞。作品はボストン美術館、サンフランシスコ近代美術館、東京都写真美術館、ギメ美術館ほかに収蔵されている。単著に『MONUMENTS』(PGI、2015)などがある。

(本誌:河野知佳)