写真展

写真歴史博物館企画写真展「世界でもっとも偉大なアマチュア写真家 ジャック=アンリ・ラルティーグ作品展」

(フジフイルムスクエア)

ドラージュ車、A.C.Fグランプリ ル・トレポー 1912年6月26日 Photographie Jacques Henri Lartigue ©Ministere de la Culture - France/AAJHL

ジャック=アンリ・ラルティーグが写真家として初めて脚光を浴びたのは、1963年にニューヨーク近代美術館で回顧展が開催されたときのことでした。時に、ラルティーグ69歳。70歳を目前にしたあまりにも遅咲きのデビューは、世界中に大きな衝撃を与えます。以降、この“偉大なるアマチュア写真家”の展覧会、出版が世界各地で相次ぎ、フランスの写真家としてはアンリ・カルティエ=ブレッソンとともに、写真史に大きくその名が刻まれる写真家となっています。

ジャック=アンリ・ラルティーグは、1894年、フランスの非常に裕福な家庭に生まれました。幸福な幼年時代を過ごしたラルティーグにとって、いつ消え去るともしれない幸せな瞬間を留めることは、もっとも重大なことでした。7歳の時、写真好きの父親に、ラルティーグ少年にとってまさに“魔法の杖”となる、三脚付きの暗箱カメラを買ってもらいます。以来、ラルティーグは身の回りのさまざまな瞬間を記録し、撮影した写真は自分だけの“宝箱”である日記に大事に保管され続けました。当時、まだ珍しかった自動車や飛行機、また、最新モードに身を包む女性たちやその社交場といった、裕福な環境にいたからこそとらえられたこれらの写真は、ラルティーグ自身の幸せの記録のみならず、文化、芸術、産業などすべてが輝きをもっていたベル・エポックの貴重な財産ともなっています。

本展は、ラルティーグの作品を管理するフランスのジャック=アンリ・ラルティーグ財団の協力を得、ラルティーグが写真を始めた1900年代から1910年代、ベル・エポック華やかなりし時代の代表作約25点を展示します。

(写真展情報より)

自分で作ったタイヤボートに乗る兄のジスー、ルザ 1911年 Photographie Jacques Henri Lartigue ©Ministere de la Culture - France/AAJHL

オートゥイユ競馬場の障害レース 1911年6月23日 Photographie Jacques Henri Lartigue ©Ministere de la Culture - France/AAJHL

従妹のビショナード、コルタンベール通り 40番地 パリ 1905年 Photographie Jacques Henri Lartigue ©Ministere de la Culture - France/AAJHL

会場・スケジュールなど

  • ・会場:フジフイルムスクエア 写真歴史博物館
  • ・住所:東京都港区赤坂9-7-3東京ミッドタウン・ウェスト
  • ・会期:2015年11月3日火曜日〜2016年2月1日月曜日
  • ・時間:10時〜19時(入館は18時50分まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

(本誌:河野知佳)