写真展

津留崎健写真展「絶景 日本の釣り」

(コニカミノルタプラザ)

©Ken Tsurusaki

日本国内の水辺で釣りをする風景や水景を集めた作品です。

日本人は昔から釣りと関わって独特の釣り文化を築いてきました。世界的に見てもその懐は大きく、まさに日本は釣り天国と言えます。その大きな要因となるものがこの国土が持つ変化に溢れた環境です。魚が好んで息づく水辺の風景はとても複雑で、四季によりまた様変わりしていくのです。

私は長年、 釣り人の足跡を追って水辺の風景に接してきました。水という融通の利かない被写体は激しく穏やかにその姿を露呈し、 時には容赦なく進路を遮り身の危険さえも感じる時がありますが、そのような環境で目にするものは私にとってとても新鮮で心に響きます。景勝地でもない無名の風景に心奪われた時の喜びはひとしおで、日本にもまだこんな光景があったのかと再認識させられてしまいます。 そして多くが一瞬で終わる出合いでした。 止まっているようで常に躍動を続ける風景、自然と対峙し竿を操る人、水の情景、これらが一つの構図を作り上げた時にこそ、私の絶景が訪れるのです。魚に導かれて見る風景は、憧憬の日本原風景に違いないような気がします。本展は2014年に出版した「絶景・日本の釣り」写真集記念展として開催いたします。

(写真展情報より)

会場・スケジュールなど

  • ・会場:コニカミノルタプラザ(ギャラリーC)
  • ・住所:東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル4階(フルーツの高野4階)
  • ・会期:2015年5月9日土曜日~2015年5月19日火曜日
  • ・時間:10時30分~19時(最終日15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

1960年 福岡県生まれ。

九州産業大学芸術学部写真学科卒業後、 上京し「自然と人間の共存」をテーマに写真家活動を始める。なかでも水を取り巻く自然を様々な角度から捉えた作風と釣り世界をライフワークにして、撮影フィールドを深山の源流から数十メートルの海底まで広げ活動する。1990年 日本写真協会奨励賞受賞。近年は、多誌の表紙・巻頭グラビア撮影を担当しながら、日本の森と山、釣りをテーマにした撮影や水をとりまく写真制作に取り組み、海外メディアとの交流、テレビ出演等を手がけている。

主な写真展
日本及び世界各地の水辺を舞台にした日本初のフライフィッシング写真展「WATER GAMES」(東京/大阪ペンタックスフォーラム)
アメリカの原野で釣りをする人たちの肖像写真を集めた大判カメラ写真展「RIVER 魚に会いに出かける午後」(銀座ニコンサロン)
豊かな森を舞台に日本の河川と湖沼を旅する写真展「幸福の森 2700km フライフィッシングの旅」(全国6ヶ所のキヤノンサロン)

主な写真集
1994年『WATER GAMES』(つり人社)
1997年フォトエッセイ集『Catch&Release』高橋幸宏氏共著(大栄出版)
1999年『フライフィッシングの世界』(つり人社)
2006年『幸福の森 2700km フライフィッシングの旅』(つり人社)
2014年『絶景・日本の釣り』(つり人社)など

(本誌:河野知佳)