大木靖子写真展「光を探そう」

2011年6月に母の癌の再発が見つかり、2012年2月21日、70歳の誕生日の朝に亡くなるまで、大人になってから一番長く母と一緒にいた。母が亡くなった時、世界と自分をつなぐ何かがぷつっと切れたのを感じた。

闘病に付き添った、不安と期待の混じった日々。母の死を理不尽に感じ、鬱病と診断されてからの日々。

その間も心は明るい光に惹かれてカメラを向け続けた。

治療が終わるのを待っている間に写した、日に透けてきらきら光るベゴニアの花びら。病院の近くの公園の、鮮やかな紅葉。

母の死後、薄暗い林のなかで見た、白く咲く花。

2011年から現在まで、光を求めて写した明るく美しい光景を展示いたします。

カラー銀塩プリント約40点、カラー顔料インクジェットプリント7点。

（写真展情報より）