写真展

児玉和也写真展「風の吹く場所」

(コニカミノルタプラザ)

©Kazuya Kodama

8年間撮り続けてきたこの写真を整理しようと思ったのは、 祖父が咽頭癌になった昨年の春だった。

しかし、それは、どこかに発表しようということではなく、「祖父が死んでしまったら、葬式で写真展をしたい。」という少しおかしな動機からだった。

祖父、相川常雄は長崎市で農家を営んでいる。そんな祖父を撮り始めたことに目的などなかった。私が物心ついてから、私にとって祖父は誰よりも格好良い人だった。格好良い人を格好良く撮りたいと思い、シャッターを切り続けてきた。

しかし、そんな祖父の格好良さの正体を、私はまだハッキリと突き止めることができないでいる。それは外見的なものではない。かといって、ほとんど口を開くことがない祖父の精神性など知りもしない。では、一体何なのだろうか。それは、祖父が創り出す空間なのかもしれない。しっかりとした、心地の良い手触りを伴う空間。

彼の周りにはいつも風が吹いている。

児玉和也 写真展「風の吹く場所」

会場・スケジュールなど

  • ・会場:コニカミノルタプラザ(ギャラリーA)
  • ・住所:東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル4階(フルーツの高野4階)
  • ・会期:2016年5月24日(火)~6月3日(金)
  • ・時間:10時30分~19時(最終日15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

1993年 長崎県生まれ
2016年 九州産業大学 卒業

(本誌:河野知佳)