写真展
児玉和也写真展「風の吹く場所」
(コニカミノルタプラザ)
Reported by 本誌:河野知佳(2016/5/18 19:00)
8年間撮り続けてきたこの写真を整理しようと思ったのは、 祖父が咽頭癌になった昨年の春だった。
しかし、それは、どこかに発表しようということではなく、「祖父が死んでしまったら、葬式で写真展をしたい。」という少しおかしな動機からだった。
祖父、相川常雄は長崎市で農家を営んでいる。そんな祖父を撮り始めたことに目的などなかった。私が物心ついてから、私にとって祖父は誰よりも格好良い人だった。格好良い人を格好良く撮りたいと思い、シャッターを切り続けてきた。
しかし、そんな祖父の格好良さの正体を、私はまだハッキリと突き止めることができないでいる。それは外見的なものではない。かといって、ほとんど口を開くことがない祖父の精神性など知りもしない。では、一体何なのだろうか。それは、祖父が創り出す空間なのかもしれない。しっかりとした、心地の良い手触りを伴う空間。
彼の周りにはいつも風が吹いている。
会場・スケジュールなど
- ・会場:コニカミノルタプラザ(ギャラリーA)
- ・住所:東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル4階(フルーツの高野4階)
- ・会期:2016年5月24日(火)~6月3日(金)
- ・時間:10時30分~19時(最終日15時まで)
- ・休館:会期中無休
- ・入場:無料
作者プロフィール
1993年 長崎県生まれ
2016年 九州産業大学 卒業