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iOS 7のカメラUIに「スクエア」など新機能

8種類のエフェクトや地域別表示も

 アップルは19日(日本時間)、iOSのバージョン7.0を提供開始した。6月に今秋リリースと予告していた最新バージョン。なお、iOS 7をプリインストールした「iPhone 5s」および「iPhone 5c」が20日に発売予定。

iOS 7のカメラ画面(iPhone 4S)
スクエアフォーマットの撮影モードで、グリッドを表示(同)
エフェクト選択画面(同)

 対応機種はiPhone 4以降、iPad 2、iPad mini、iPod touch(第5世代)。本誌編集部ではiPhone 4SとiPad miniで検証した。端末からアップデートを行なう場合、本体容量に4GB程度の空きが必要だった。

 iOS 7では、カメラ機能のUIが従来から大きく変更。「ビデオ」「写真」および新搭載の「スクエア」(1:1記録)の3モードを撮影画面のスワイプ操作で切り替えられるようになったほか、撮影画像に適用できる8種類のエフェクトを内蔵した。iOSで適用したエフェクトはあとで効果を変更したりオリジナルに戻すこともできる。

 操作面では、シャッターボタンの挙動が変更。これまでは画面上のボタンから指を離した時にシャッターが切れたが、iOS 7ではボタンを押しっぱなしにすると連写されるようになった。これまで同様、本体側面のボリュームボタンをシャッターボタン代わりにすることができる。

 また、カメラ機能は新搭載のコントロールセンター(画面下端から上にスワイプ)から呼び出し可能。カメラ起動のためにホーム画面へ戻る必要がなくなった。コントロールセンターはロック画面で利用可能とすることもできる。

 事前の公式発表通り、一部機能には使用端末による制限がある。例えば、iPhone 5sで可能という動画記録中のピンチ操作によるズーム、10コマ/秒の連写などはiPad miniで利用できなかった。iPhone 5で利用可能なパノラマ機能も、iPad miniでは引き続き非搭載。AirDropもiPhoneではiPhone 5以降でのみ利用可能となっている。

ロック画面。下からスワイプでカメラを起動(iPhone 4S)
パノラマ撮影中(同)
カメラロール(同)

 撮影画像を閲覧・管理する「写真」アプリは、「写真」「共有」「アルバム」のタブに分かれている。大きく変わったのは写真タブで、1枚の画像から「モーメント」(期間と地域別)、「コレクション」(よりおおまかな期間と地域別)、「年別」(年ごとのまとまり)に自動に振り分けられる。

 従来になかったタイル状に表示される小さなサムネイルは、いずれもホールドすることでわずかに大きく表示され、指を離すとその画像にジャンプする。また、モーメントの画面などで地域名をタップすると、撮影地点のマップ上に該当画像のサムネイルがオーバーレイされる(従来の「撮影地」と同様)。

 撮影画像ごとの共有メニューからは、AirDrop(端末同士のWi-Fi通信)、メッセージ、メール、iCloud、Twitter、Facebookなどへのリンクボタンが用意されている。設定画面では、新たにFlickrとVimeoのアカウント登録が可能になっている。AirDropはコントロールセンターからオン/オフおよび公開範囲の設定が可能で、端末間の画像転送をスムーズにした。

「写真」アプリの年別表示(iPad mini)
写真アプリから共有ボタンを押したところ(同)

 ちなみに、iOS 7へのFlickrアカウントの登録にはYahoo!ユーザーネームが必要。GoogleアカウントでFlickrを利用している場合、Yahoo!のユーザーネームを取得したうえで再度入力する必要があった。なおFlickrはアップロード先のひとつとしてアカウントをOSに登録できるのみで、日本からは引き続きFlickrの公式アプリを入手できない。Flickr上の既存セットを選んでの画像アップロードは可能だった。

 現在App Storeでは、iOS 7への対応を中心とした各アプリのアップデートが相次いでいる。だが念のため、OSアップデートの前に常用アプリのiOS 7対応状況を確認されたい。

(本誌:鈴木誠)