【フォトキナ】ライカ、ライブビュー対応のM型新モデル「ライカM」など4機種を披露
ライカカメラはフォトキナ開幕前日の9月17日(現地時間)に、同社が出展するホール1で「DAS WESENTLICHE」と銘打ったイベントを開催した。
会場は現地時間の18時にオープン。開始5分前になると1分ごとにカウントダウンを表示するなど、期待を高める演出がされていた。
イベント開始直前のスクリーンには、カメラ関連のモチーフや「M」、「S」、「C」、「X」といった、含みを持たせるような表示 | 5分前からは1分ごとに照明や音楽と連動してカウントダウン |
ドリンクコーナー | 早くから席は埋まっていた。最前列から5列ほどは「Reserved」の席 |
イベントは傑出した写真家を讃える賞という「Leica Hall of Fame」からスタート。今回表彰されたのは、40年前にベトナム戦争でナパーム弾に襲われた女の子を写したNick Ut氏。ステージにはその時に撮影・救護した“Napalm Girl”として知られるKim Phucさん(当時9歳)と一緒に登壇した。Phucさんは、ナパーム弾に焼かれた自分を助けてくれたUt氏に対し、改めて感謝を述べていた。
Leica Hall of Fameの受賞者ら。Nick Ut氏(一番右)、Kim Phucさん(右から2番目) | Nick Ut氏に贈られたライカ。背面に刻印が入っている。 |
HALL OF FAMEから1時間の休憩をはさみ、新製品発表のイベントが始まった。まず、ファッションデザイナーのポール・スミス氏がデザインした特別モデルの「Leica X2 Edition Paul Smith」が登場。本人からのメッセージムービーが流れ、会場が沸いた。
ポール・スミス氏からのメッセージを上映 | CEOのアルフレッド・ショプフ氏が各機種を披露した |
Leica X2 Edition Paul Smith。レザーはレーシンググリーンとした。1,500台の限定モデルという | ストロボ部分に手書きの電球のイラストが描かれている。同じイラストのバッジをつけたライカカメラ社スタッフも会場で見かけた |
続いて登場したのは中判一眼レフカメラの「ライカS」。ライカS2の後継と見られる機種で、有効3,750万画素のCCDセンサーを採用。3本の新レンズと合わせて発表された(チルトレンズを含むという)。ライカSの価格は1万9,500ユーロで、先に発売されたS2は1万8,600ユーロとなっている(2012年9月のドイツ価格表より)。
ライカS | 3本の新レンズを追加する |
来場者の期待が高まる中で次に発表されたのは、Mシリーズの新モデル「ライカM-E」。35mmフルサイズの有効1,800万画素CCDセンサーを搭載したエントリー向けのモデルという。同様の仕様を持つライカM9と比較すると、USBポートやフレームセレクターレバーが省略されていた。カラーはアンスラサイトグレー。ドイツでの価格は4,800ユーロ。2012年9月のドイツ価格表には、M9-Pが5,995ユーロで掲載されており、M9は掲載されていない。
ライカM-E |
ステージ上にはあと1つ、新製品が隠されていると思しき箱があった。そして「アップルなら最後に大きな製品発表(One more thing)をする」、「だがこれは(噂の絶えない)“ライカM10”ではない」と前置き、M型ライカの最新モデル「ライカM」を披露した。
最後の箱に「最新のM型ライカ」が隠されていた |
ライカMは「The Max sensor」と呼ぶ有効2,400万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載。ライブビュー撮影やフルHD動画記録に対応する。また、アダプター経由でライカRレンズを装着でき、外付けEVFを装着するとビゾフレックスのように撮影できるとしていた。液晶モニターも、初のデジタルM型ライカであるM8以来の2.5型23万ドットから刷新し、3型92万ドットとした。
価格は6,200ユーロ。ブラックペイントとシルバークロームを用意する。参考までにMモノクロームの価格はドイツが6,800ユーロ、日本が84万円。
以上の新製品発表が終わったところで、ステージ背面にあった展示ブースがオープン。まだライカMやライカSの展示はなかったため、ブースレポートは追って掲載する予定だ。
新製品発表の終了とともに展示ブースが入場可能に。 |
イベントの間、多数用意された写真展示コーナーを眺めることもできた |
新製品の発表終了後のイベント会場では、シンガーのSealさんによるステージがサプライズでスタート。バンド形式で7曲ほど披露した。
ソウルミュージシャンのSealさんが登場 | ゲストを迎えてマイクを譲り合うシーンもあり、会場を沸かせた |
2012/9/18 10:10