ソニー、ハイブリッドAF・無線LAN対応の「NEX-5R」を海外発表

〜カメラ機能を拡張するアプリも提供

 ソニーは29日(現地時間)、レンズ交換式デジタルカメラ「NEX-5R」を海外で発表した。ドイツで行なわれている「IFA 2012」での発表。欧州では10月中旬に発売予定。日本での発売については未定。

 撮像素子はAPS-C相当の有効1,610万画素CMOSセンサー。感度はISO100-25600。動画記録は最大1,920×1,080ピクセルのAVCHDに対応。

 同社レンズ交換式カメラで初の「Fast Hybrid AF」を採用。位相差検出で高速に測距し、コントラスト検出でピントを追い込むという。動体撮影では位相差AFによるコンティニュアスAFで一眼レフカメラのようなAFレスポンスと、10コマ/秒の連写を利用できるとしている。

 同AF方式に現時点で対応するレンズは「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」、「E 55-210mm F4-6.3 OSS」、「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」、「E 24mm F1.8 ZA Sonnar T*」の4本。今後ファームウェアアップデートで対応を拡大する予定という。

 また、同じく同社レンズ交換式デジタルカメラで初という無線LAN機能を搭載。静止画・動画を「PlayMemories Mobile」アプリを利用してスマートフォンやタブレット端末に転送できるという。ケーブルレスでのPC転送も実現。

 加えて、アプリダウンロードサービスの「PlayMemories Camera App」を2012年10月から17カ国で提供。NEX-5Rなど2012年8月から登場するレンズ交換式デジタルカメラに向け、カメラ機能の拡張などを行なうアプリケーションを提供する。

PlayMemories Camera Appsのロゴ利用イメージ

 現段階では、カメラ内機能のピクチャーエフェクトを拡張する「Picture Effect+」、シャッタースピード、絞り、フォーカスなどが異なる3枚を設定してブラケット撮影できる「Bracket Pro」、連写合成でノイズ低減を行なう「Multi Frame NR」、撮影後に輝度・彩度・コントラストに加え、ソフトスキン・リサイズ・オートポートレートフレーミングなどを適用できる「Photo Retouch」が予告されている。

 ほかにも今後の計画として、設定間隔でインターバル撮影・合成する「Time-lapse」、数コマを撮影し、静止画の一部が動いて見えるような効果を得られる「Cinematic Photo」を予告。

 また、スマートフォンから利用できる「Smart Remote Control」は、リモートで液晶モニターの確認、露出設定の変更、シャッター操作が行なえ、撮影画像を自動的にスマートフォンへ送ることもできる。「Direct Upload」を設定すればカメラからPlayMemories OnlineやFacebookに画像投稿できるとしている。

 NEX-5Rの液晶モニターはタッチパネル式の3型92万ドット。チルト機構を採用し、上方180度(自分撮り可能)、下方50度の範囲で可動する。電子水準器も備える。

 上面シャッターボタンわきにFnボタンを備え、背面右手側にはNEX-7に搭載されているものに似た後ダイヤルを1つ備える(NEX-7は2つ)。

 撮影可能枚数は約330枚。USB充電に対応する。

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカード、メモリースティックDuo。

 外形寸法は110.8×58.8×38.9mmで、幅と高さはNEX-5Nと同じ。重量は本体のみ218g、撮影時276g。

(本誌:鈴木誠)

2012/8/30 15:02