キヤノン、1.5型センサー搭載「PowerShot G1 X」を国内正式発表


 キヤノンは、1.5型CMOSセンサーを搭載したレンズ一体型デジタルカメラ「PowerShot G1 X」を3月上旬に発売する。価格はオープン。直販サイトの販売価格は7万4,980円になる予定。

 海外で米国キヤノンなどが1月9日に発表した製品。従来のPowerShot Gシリーズのフラッグシップモデルにあたり、新たに1.5型のCMOSセンサーを搭載した。現行のPowerShot G12は下位モデルとして併売。

 最大の特徴は、新開発の1.5型(18.7×14mm)CMOSセンサーを採用したこと。EOSシリーズが搭載するAPS-Cサイズ相当(22.3×14.9mm)の長辺を短くしたサイズにほぼ等しく、フォーサーズおよびマイクロフォーサーズの17.3×13mmに面積は近い。PowerShot G12は1/1.7型CCDを採用していたため、面積比では約6.3倍となる。アスペクト比は4:3。

 有効画素数は約1,430万。画素上のマイクロレンズ占有率の向上によりダイナミックレンジを拡大させた他、オンチップノイズ除去技術で固定パターンノイズの除去やランダムノイズの抑制を図った。最高感度はISO12800。画質は「キヤノンのコンパクトデジタルカメラ史上最高」という。14bit信号処理による14bit RAW記録を採用。

 また、4チャンネル高速読み出しに対応、通常約1.9画像/秒、ハイスピード連写HQ(フル解像度)で約4.5画像/秒の連写性能を実現している.

新開発の1.5型CMOSセンサーを採用

 レンズは35mm判換算での焦点距離28-112mm相当の光学4倍ズーム。開放F値はF2.8-5.8。絞りは6枚羽根。ステップズームも設定できる。

 動画記録はフルHD(1,980×1,080)に対応。フルHD時のフレームレートは24fpsとなっている。

 従来のPowerShot Gシリーズと同様、露出補正と撮影モードの2段ダイヤルや、電子ダイヤルを装備。プログラムシフトにも対応している。内蔵NDフィルターも利用可能。

 液晶モニターは3型92万ドットのバリアングル式。光学式ズームファインダーも備えている。

 その他、著作権情報への対応や、EOS風ダイヤル設定を搭載。EOSユーザーのサブ機としての位置付けをアピールするという。

 起動時間は約1.9秒。本体はアルミ製。EOS用スピードライトを装着可能なホットシューを備える他、マクロツインライトやマクロリングライトなどのアクセサリーも使用できる。


主な仕様

製品名PowerShot G1 X
撮像素子1.5型有効約1,430万画素CMOSセンサー
レンズ焦点距離28-112mm相当(35mm判換算)F2.8-5.8
最短撮影距離20cm(マクロ広角)※レンズ先端より
手ブレ補正光学式(IS)
感度ISO100-12800
測光方式評価、中央部重点、スポット(中央固定、AFフレーム連動)
シャッター速度60-1/4,000秒(すべての撮影モードをあわせて)
液晶モニター3型約92.2万ドット(フリーアングル式)
記録メディアSDXC/SDHC/SDメモリーカード
連写速度通常約1.9画像/秒、ハイスピード連写HQ約4.5画像/秒
動画記録H.264(最高1,920×1,080/24fps)など
バッテリーNB-10L
撮影可能枚数約250枚
インターフェイスUSB、HDMIなど
外形寸法116.7×80.5×64.7mm
質量約534g(バッテリー、メモリーカード含む)、約492g(本体のみ)



(本誌:折本幸治)

2012/2/7 14:37