CIPA、「CP+2012」の事前説明会を実施


 カメラ映像機器工業会イベントプロジェクトは31日、2月9日から開催する「CP+2012」に関する事前説明会を実施した。

CIPAプロジェクト審議会 委員長の後藤哲朗氏

 一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)プロジェクト審議会 委員長の後藤哲朗氏は、2011年3月に発生した東日本大震災の影響や、1月にラスベガスで開催された「2012 International CES」において大々的な新製品発表が行なわれたことによる不安はあったが、予定通りのCP+2012開催となり「噂によると、いろいろ新製品もあるようで賑やかになりそう」と述べた。

 CIPAとしては、東日本大震災をきっかけとした「CIPAフォトエイドプロジェクト」の成果報告や、CIPA統計の発表を行なうという。

 続いて一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)プロジェクト審議会 イベントプロジェクト チーフの岡本昌也氏は、CP+2012の開催概要などについて説明した。

CIPAプロジェクト審議会 イベントプロジェクト チーフの岡本昌也氏開催概要

 テーマは「伝える、つながる、写真の力」。「産業の足元日本から世界への情報発信を」をキーワードに、世界で最初に新製品を公開するワールドプレミアの場としても継続的にアピールする。震災で感じた写真の力や、写真・写真機が発する絆も発信していきたいという。

 開場時間は節電を意識し、前回から1時間短縮した17時まで(最終日は16時まで)とした。初日の取材・商談向けプレミアタイム(要プレミアチケット)は10時〜12時で前回と同じ。会場のパシフィコ横浜は会議棟を使用せず、展示ホールとアネックスホールに集約したという。

 出展企業数は88社・団体(うち共同出展18社・団体)。出展小間数は807小間。CP+2011の99社・団体/810小間からは減少したが規模では前回並みを守れたとし、厳しい中での出展に感謝を述べた。

CP+2012のテーマと変遷開催規模

 またCIPAでは、写真文化の発信について横浜市とも協力していきたいとした。同時開催となる「フォト・ヨコハマ2012」と連動して、写真家エリオット・アーウィットのトークショーをCP+会場で実施するほか、パシフィコ横浜近くのヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル2階エントランス横で代表作を展示する。

 昨年に引き続きWeb事前登録者は入場無料(一般1,000円)だが、会期中の土日のみ当日も無料とする施策は実施しない。事前登録者数は、1月30日の時点で前回を3割(前年同期比)上回っているという。

 CP+2012のイベントは、「キーノートスピーチ」、「上級エンジニアによるパネルディスカッション」、「一眼レフムービー パネルディスカッション」、「一眼レフムービー セミナー」、「写真150年記念特別パネルディスカッション」が現状では満席で、「CP+技術アカデミー」には若干の空きがあるという。

 今回はイベント参加登録のキャンセルも可能とした。満席のセミナーに当日空席があったことへの配慮といい、追って登録者にはイベント出席確認のリマインドメールを送信するという。参加の都合がつかなくなった場合など、マイページからキャンセルできる。

 プレス向けに新たに実施する「プレスインタビュータイム」は、パネルディスカッションにおける海外プレスの“消化不良”を解消するための施策。ディスカッション終了後、プレスを対象に同時通訳つきでQ&Aを行なうという。

イベント事前登録状況プレスインタビュータイムを新設

 来場者向けの新しい関連イベントとして、2月11日の10時〜17時にパシフィコ横浜1階ピロティーでフリーマーケットを実施する。主催はパシフィコ横浜・リサイクル運動市民の会で、カメラ、ビデオ、写真集、ポスターなどの写真関連の品物をメインとしたい考え。フードコーナーも設けるという。

 同イベント国際化への取り組みとして、日英同時通訳に加え、日中同時通訳も導入する。新たに言語シールを用意し、英語および中国語を話せる出展者・来場者・プレスがパスに明示する。

フリーマーケットを実施国際化への取り組みとして言語シールを採用

 また、ワールドプレミアを特徴とするためにロゴを制定。イベントにおいてワールドプレミアのみを探す来場者がいることにヒントを得たという。CP+2012では周知期間が十分でなく試行といい、2013年の実施から本格導入したい考え。対象製品は事務局で集約し、プレスルームやCIPAブースで情報開示するという。

 ワールドプレミアのロゴは赤と青の2種類。使い分けは、前回ワールドプレミアの対象とされた45機種と同じ基準(カメラ本体、レンズ、プリンター、ストロボなど1万円以上のもの)を赤、新たに対象となるフィルター、バッグ、三脚などは青という。ワールドプレミアの基準が前回より広がっていることから、誤解を招かないようにとの配慮。

ワールドプレミアロゴを制定。2013年もこれを使用するという

 なお、参考出品は「コンシューマーショーとしての顔があるため」とワールドプレミアの対象に含まない。会場では「赤と青のほかに参考出品製品を対象としたロゴを新設しては?」との声もあったが、まずCP+2012では赤と青で試行し、意見を集めたいとした。

 告知広告は1月中旬から順次展開中。横浜市の協力もあり、同市内ではすでに広く実施しているという。ポスターはCP+2012単独のものと、フォト・ヨコハマとコラボレーションした2種類がある。駅などでの連張りも検討しているそうだ。

告知広告も順次開始



(本誌:鈴木誠)

2012/1/31 19:17