アドビ、“類似検索”が可能な「Photoshop Elements 10」


 アドビは、類似画像検索などの新機能を搭載した「Adobe Photoshop Elements 10」日本語版を10月14日に発売する。

 価格は通常版が1万4,490円。乗り換え・アップグレード版が1万290円。対応OSはWindows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5.8〜10.7。

Adobe Photoshop Elements 10

 定番ソフト「Adobe Photoshop」シリーズのエンジンを利用するファミリー向けソフトの最新版。検索機能の強化、ガイド付き編集モード、ソーシャルメディア連携、テキストツールなどの強化が主なアップデート内容。

 写真管理機能のオーガナイザーでは、形状が似通った被写体の写真を探し出す「オブジェクト検索」が可能になった。従来の顔認識だけでなく、ペットや花なども検索できる。画像の一部を範囲選択すると、似ている被写体をフォトライブラリから抽出する。

 「類似検索」も新機能。画像のカラーやシェイプを分析することで、類似した画像がフォトライブラリから絞り込まれる。ひまわりの写真なら、スライダーを動かすことで、複数のひまわりが写っている写真から、ひまわりが1輪だけ写っている写真までが選ばれる。

オブジェクト検索類似検索

 ガイド付き編集には、「オートン効果」、「被写界深度」、「写真のスタック」という新たな効果を追加。そのうちオートン効果は、Michael Orton氏の作風にちなんだもの。「写真に夢の中のような柔らかい雰囲気を加えることができる」という。

オートン効果被写界深度

 スマートブラシにも新たな効果やパターンが加わっている。例えば背景に雪を降らすような効果を施せる。プリセット数は約100。

スマートブラシの例

 テキストツールは、シェイプ、選択範囲、カスタムパスに沿ったテキストの挿入が可能になった。弧や円を描くような文字列などが作成できる。

テキストツールの例。パスに沿って文字列を配置できる

 切り抜きガイドも新機能。切り抜き範囲を設定する際、三分割法や黄金比に従った分割線が現れる。交点に合わせて被写体を配置することで、構図の基礎を抑えつつ切り抜きが行なえる仕組み。

切り抜きガイド

 なお、動画編集ソフト「Adobe Premiere Elements 10」も同時に発表された。主な新機能は、静止画の一部を切り出し演出を加えて動画に仕上げる「パンとズーム」、ムービー全体の色調を変える「カラー補正」など。さらにAVCHD形式での書き出しやWindows 7 64bitネイティブに対応した。

 価格は通常版が1万4,490円、乗り換え・アップグレード版が1万290円。対応OSはWindows XP/Vista/7、Mac OS X 10.5.8〜10.7。

 また前作同様、アドビでは2ソフトを組み合わせた「Adobe Photoshop Elements 10 & Adobe Premiere Elements 10」を用意する。価格は製品版が2万790円、乗り換え・アップグレード版が1万5,540円、学生・教職員個人版が1万290円。

Adobe Premiere Elements 10Adobe Photoshop Elements 10 & Adobe Premiere Elements 10


(本誌:折本幸治)

2011/9/20 19:17