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アイファイ、ダイレクトモード搭載の「Eye-Fi Mobile X2」を18日発売

〜カシオEX-TR100にUSB接続の転送ソフトを同梱

 アイファイジャパンは11日、無線LAN内蔵メモリーカード「Eye-Fiカード」に関する事業戦略説明と、18日に発売する新製品「Eye-Fi Mobile X2」の発表会を行なった。

Eye-Fi Mobile X2 製品パッケージは既存のEye-Fi X2シリーズを踏襲

 Eye-Fi Mobile X2は、容量8GB、SDスピードクラスClass6に対応する。価格は7,980円。アイファイジャパンの担当者によると、同容量だった「Eye-Fi Explore X2」との違いは無線LANの位置情報を利用したジオタグ追加機能の有無で、ローエンドの「Eye-Fi Connect X2」(ジオタグ追加非対応)の容量アップ版といえる製品だという。

 また、新製品の発売にともない、既存製品もラインナップ変更と価格改定を実施。ラインナップは上位から「Eye-Fi Pro X2」(8GB)、Eye-Fi Mobile X2(8GB)、Eye-Fi Connect X2(8GB)となり、一番人気というジオタグ追加機能対応のEye-Fi Pro X2は1万5,800円から9,980円に、ローエンドのEye-Fi Connect X2は6,980円から5,980円に値下げする。改定後の価格は11日から適用する。

 なお既報の通り、Eye-Fi Pro X2およびEye-Fi Connect X2のいずれも、無償のファームウェアアップデートでEye-Fi Mobile X2と同様にダイレクトモードを利用可能。Eye-Fi Pro X2ともジオタグ追加機能の対応以外に差異はないという。

“犠牲”をともなわないインスタント

 発表会では、Eye-Fi社CPOのYuval Koren氏が登壇。Koren氏は既存のEye-Fiプラットフォームについておさらいし、クラウド上やパソコン上に撮影した全ての画像を自動バックアップできる点や、ベストな写真を共有できる点を改めて強調。最新の発表として、モバイル端末に直接画像転送を行なえる独自技術「ダイレクトモード」を用いた「インスタントアップロード」も併せて紹介した。

Eye-Fi CPOのYuval Koren氏。同氏にとって日本で初めての記者会見だという

 Koren氏は21世紀のコンシューマー動向について「辛抱強くない」、「すぐに結果を知りたがる」といった傾向があるように思うと話す。インスタントのニーズに関する歴史を紹介するとともに、インスタントアップロードはこれまでのインスタントと異なり、何かを犠牲にする意味合いを持たないとアピールした。

「インスタント」の歴史を振り返った インスタントアップロードには“犠牲”がないという

 2011年1月の「2011 International CES」で発表した同機能は、モバイル端末側の「受信アプリケーション」と、独自技術「ダイレクトモード」がキーだという。受信アプリケーションは、日本語対応のiOSおよびAndroid版を11日に提供開始した。

 受信アプリはEye-Fiカードから受け取った画像を端末のネイティブ保存領域(iOSでは「カメラロール」)に保存するため、多くのサードパーティ製アプリと組み合わせて楽しめる点を特徴とする。Eye-Fiが用意するアプリは、パソコン向けのEye-Fiソフトウェアと同様、受信画像をEye-Fiのクラウドや各種オンラインサービスに送る機能も持つという。

受信アプリのイメージ EX-TR100の撮影画像をiPadに送ったところ。撮影から数秒でiPadに表示された

 Koren氏はダイレクトモードのユニークな機能として「クラウドベースペアリング」を紹介。カードとデバイスをペアリングする際、暗号キーのやり取りを簡単にする方法を実現。安全にPeer to Peerを確立できるようになったそうだ。デバイス間の通信は802.11nに対応する。

 また、ダイレクトモードの特徴として「ソフトウェアの変更だけで提供可能にした」という点も挙げた。発売済みのEye-Fi X2シリーズでも、無償アップデートでインスタントアップロードが可能になる。Koren氏は、ソフトウェアの革新を続けて行かないと他社が追いついてくるため、進化を止めてはいけないと考えていると話した。

USB接続にもEye-Fiソリューションを

 ダイレクトモードの発表にはEye-Fi創業以来で最も多くの反響があったというKoren氏。しかし「世の中は“Wi-Fiフレンドリー”になったが、多くの人にとってはまだ難しいもの」と述べ、そうしたユーザーに向けたより簡単なソリューションとして、USBケーブルを用いた接続を挙げた。

 同社はカシオとの協力で、パソコン向けの「CASIO Connection Powerd by Eye-Fi」を開発。Eye-Fiカードのユーザー以外にもクラウドベースの共有・バックアップを利用可能とするもので、2軸ヒンジを特徴とするコンパクトデジタルカメラ「EXILIM EX-TR100」(海外名TRYX)の付属ソフトウェアとして同梱し、ヨーロッパと北米で発売済みという。Koren氏はEX-TR100を「世界中にEye-Fiエクスペリエンスを届ける第1号」と位置づけた。

同梱ソフト「CASIO Connection」をカシオと共同開発。EX-TR100の国内発売時期は未定 EX-TR100はEye-Fi経由の共有を前提に開発したという

 EX-TR100のカメラ内には共有する画像を選ぶ画面があり、パソコンにUSB接続すると自動的にEye-Fi Viewや指定した外部オンラインサービスにそれらがアップロードされるそうだ。選択画像以外もパソコンとEye-Fi Viewにバックアップされるという。

「共有して楽しむ」がポイント

 発表会には「スペシャルサプライズゲスト」としてパートナー企業の2名が参加。1人目にカシオQV事業部商品企画部の渋谷敦氏が登壇した。

TRYXを手にするカシオQV事業部商品企画部の渋谷敦氏 CASIO Connectionの画面。左上にEXILIMのロゴが見える

 同社は撮影して「見る」だけでなく「共有して楽しむ」点を意識しているといい、Eye-Fiカードに対応するコンパクトデジタルカメラを早くから発売していたことを改めて紹介。今回のCASIO Connectionは、Eye-Fiカードを使用しなくてもEye-Fiのサーバーを使って簡単にアップロードできる仕組みを提供したいとの考えから開発に至ったという。

 CASIO ConnectionはEX-TR100を接続すると自動で画像をローカルにコピーし、アップロードする。Eye-Fiカード使用時のように重複アップロードを避ける機能をそのまま活かしているという。転送時はカメラ1台ごとのIDを参照するため、1台ごとに画像の送り先や保存先を指定することもできる。

モバイル向けのユーザーにも

 2人目のゲストは、ソフトバンクBBのオンラインショップ「ソフトバンクセレクション」の商品企画を行なっている加藤操氏。

ソフトバンクBBの加藤操氏 ソフトバンクセレクションで販売するEye-Fi Mobile X2のパッケージ

 同氏は1月の2011 International CESにおいて、Koren氏とEye-Fi X2の取り扱いについて話し合いを行なったという。ソフトバンクBBのスマートフォン取り扱いの拡大に感心を持ったKoren氏は、iPhoneやiPadが採用するiOSへの対応状況などについて説明を行ない、全面的な協力でソフトバンクセレクションにおける販売が実現したという。

 Koren氏はEye-Fiカードの販売チャネルについて、アメリカでは家電量販店、ヨーロッパではカメラ店が主だといい、携帯ショップとの取り組みは世界初だと話した。ソフトバンクセレクションでの取り扱いに関しては「モバイル寄りのユーザーにもソフトバンクBB経由で知ってもらう意味があると考えている」と述べた。

 創業以来3年連続の増収だというEye-Fi。販売シェアは北米、ヨーロッパ、日本が大きく、最初に販売を開始したアメリカが1番で、続く日本とヨーロッパ全体が同等のシェアだそうだ。

転送速度を保ちつつ大容量化を目指す

 質疑応答においてKoren氏は、Eye-Fiカードの大容量化について「常に市場動向を見て速度と容量のバランスを見ている」とコメント。転送速度はClass6以上を保ちつつ、容量を増やす方向だという。現状でもカードの残容量が一定に達すると自動で古い画像から削除する「エンドレスモード」を利用できると案内した。

 ユーザーからの要望としては、Eye-Fiカードの容量より転送先の端末における画像管理に関するものが多いとKoren氏は話し、今後の課題とした。

左からカシオ渋谷敦氏、Eye-Fi Yuval Koren氏、アイファイジャパン代表取締役 田中大祐氏、ソフトバンクBB加藤操氏


(本誌:鈴木誠)

2011/5/11 20:17