フレームマンギンザサロン、茂手木秀行写真展「沈まぬ空に眠るとき」「海に名前をつけるときD」

　フレームマンギンザサロンは、茂手木秀行写真展「沈まぬ空に眠るとき」「海に名前をつけるときD」を同時開催する。

(c)茂手木秀行

　作品のテーマはふと思いついた言葉だったり、夜に見た夢だったりします。この二つの作品も夜に見た夢を写真にしようと思ったのです。

　作品は二つですが見た夢はひとつ。

　陸とも海ともつかないところにいる二人の子供が、海と空を分け合います。ひとりのこどもは、「ぼくに海をくれないか」と言い、もうひとりのこどもは「それなら僕に空をくれないか」といいます。

　海をもらった子供は海に名前をつけて行きます。すると何も無かったところに海のようなものが生まれ、それを何度も繰り返すのです。

　そして空をもらった子供は空に星を置き、なんども並び替えて遊びます。

　そんな童話のような夢でした。その夢を「海に名前をつけるとき」「沈まぬ空に眠るとき」という二つの作品シリーズとしてまとめました。この二つの作品が揃うことでひとつの夢を表しているのです。

　いつも、写真は自分の心、あるいは心の中に生まれたものを映像として表現することだと思います。本来見せることのできない心の中を写真という形で人と分かち合うことができると思うのです。ひとりで撮影に行ったはずなのに、写真を見てもらうことで同じ体験をできる。それが写真を撮ること、作品を作る喜びなのだと考えています。

　ところで、「海に名前をつけるとき」には「D」という文字がついています。これはデジタルのD。同名の作品展を09年に新宿コニカミノルタプラザにて開催いたしましたが、そちらはフイルムでの作品でした。「海に名前をつけるとき」「沈まぬ空に眠るとき」このふたつの作品は今後も続いて行くライフワークです。（写真展紹介文より）

• 名称：茂手木秀行写真展「沈まぬ空に眠るとき」「海に名前をつけるときD」
• 会場：フレームマンギンザサロン
• 住所：東京都中央区銀座5-1 銀座ファイブ2階
• 会期：2010年10月22日～2010年10月28日
• 時間：10時～19時（最終日は17時まで）
• 休館日：会期中無休