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ソニー、Eマウントのハンディカム「NEX-VG10」を国内発売

〜18-200mm F3.5-6.3レンズセットで実売20万円

 ソニーは、Eマウントを採用したAVCHD方式のデジタルビデオカメラ「NEX-VG10」を9月10日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、高倍率ズームレンズ「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」がセットで20万円前後の見込み。NEX-VG10単体での発売はない。

 なお5日現在、E 18-200mm F3.5-6.3 OSS単体の発売日は決定しておらず、これまで通り2010年秋としている。

NEX-VG10。装着レンズはパッケージに含まれるE 18-200mm F3.5-6.3 OSS。EVFは上方にチルトできる

 海外では7月14日に発表済の製品。今回、国内での発売が決定した。NEX-VG10は、同社が5月11日にコンセプトモデルとして開発を明らかにしていた「Exmor APS HD CMOS搭載のレンズ交換式高画質ハイビジョンビデオカメラ」に当たる。AVCHD記録の民生用ビデオカメラでのレンズ交換タイプは世界初としている。

 同社のレンズ交換式デジタルカメラ「NEX-5」および「NEX-3」と同じEマウントを採用した。「レンズ交換式のハンディカムという位置づけ」(ソニー)とあって、ソニーの民生用ビデオカメラ向けの「ハンディカム」ブランドを冠するが、キーデバイスはNEX-5/3と多くを共有しているという。

レンズを外したところ。ハンドルの着脱はできない
後方 NEX-5/3と同じEマウントを採用した
装着レンズはE 18-200mm F3.5-6.3 OSS

 Eマウントを採用した機器には、型番に「NEX」(New E Mount Experience)が入る。また型番の「VG」とは、フォトグラフィーに対する“ビデオグラフィー”の略。比較的大きな撮像素子、交換レンズシステム、マニュアル撮影機能などにより、こだわった動画作品を撮るユーザーに向ける。なお、NEX-VG10をベースにした業務向けモデルの予定については現時点では無いとする。

 本体は、側面に手を添えて撮影する一般的なビデオカメラのデザインを採用した。上部にはハンドルを備えており、先端に内蔵マイク、後端にチルト可能なEVFを備える。ハンドル上部にはホットシュー(αシュー)とコールドシューを設けた。側面にバリアングル式の液晶モニターを装備する。ジョグダイヤルによる操作系も取り入れた。ソニーでは「ビデオ撮影に適したデザイン」としている。Eマウントレンズを使用した場合フルタイムAFが可能。

5月11日に開催したNEX-5/3の関係者向け説明会で、レンズ交換式HDビデオカメラの開発を明らかにしていた。右は同説明会で展示したモックアップ

NEX-5と同じ撮像素子を搭載

 撮像素子は、NEX-5などと同じAPS-Cサイズ有効1,420万画素のCMOSセンサー「Exmor」を採用。センサーの面積はマイクロフォーサーズ比で約1.6倍、一般的な民生用デジタルビデオカメラの1/2.88型センサー比で約19.5倍だとする。小型のセンサーに比べて、同じノイズレベルでより高感度の撮影が可能な点や大きなボケ味の実現を訴求する。

レンズを外したところ。APS-Cサイズのセンサーを採用した NEX-VG10のセンサー(左)は、一般的な民生用デジタルビデオカメラの1/2.88型センサー(右)に比べて面積で約19.5倍大きい。ソニーでは、ハンディカム「HDR-CX550V」などが1/2.88型センサーを採用している

 最大27dBまでのゲインアップが可能で、ISO感度にするとISO3200相当という。センサーのアスペクト比は3:2。動画撮影時は16:9で使用し、有効908万画素になる。NEX-5/3と同様にローパスフィルターを振動させるゴミ対策機構を備える。

 動画撮影、静止画撮影ともプログラムAEのほか、シャッター速度優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出に対応する。画像処理エンジンは「BIONZ」。動画の最大記録解像度は1,920×1,080ピクセル。記録フレームレートは60iで、センサー出力は30p。24pモードや60pは非搭載。動画の記録フォーマットはAVCHD(MPEG-4 AVC/H.264)、音声はドルビーデジタル(AC-3)。ビットレートは最高24Mbps(FXモード)。NEX-5はAVCHD記録に対応しているが、最高ビットレートは17Mbpsだった。また、動画撮影時はオート撮影のみが対応していた。

 FXモードでは容量32GBの記録メディアに約3時間の記録が可能。NEX-5などのデジタルカメラは欧州輸出時の関税率の関係から1回の連続記録時間を最大29分までとしてあるが、NEX-VG10では29分の制限はない。

動画撮影に適した持ち方ができるとしている ハンドル部を持ってローポジションの撮影も行なえる

 動画撮影時のプログラムAEについては、NEX-5/3に対して絞りやシャッター速度の変化をハンディカムに近いものにしているという。NEX-5のプログラムAEではできるだけレンズの絞りが開放側になるようにしている一方、NEX-VG10ではシャッター速度が速くなりすぎてパラパラ感が出ないように早めに絞りを絞っていく制御にしているという。「大判センサーならではのボケを活かして撮影したい場合は、絞り優先AEやマニュアル露出を行なって欲しい」(ソニー)。色乗りも同機の静止画に比べて良い方向にしたとしており、同社製ハンディカム「HDR-CX550V」などに近づけたとしている。

 内蔵マイクは、4つの無指向性マイクカプセルで収録した音に信号処理を加えることで指向性を増す「Quad Capsule Spatial Arrayステレオマイク」を採用。HDR-CX550V比で約2倍の指向性としており、後方などの不要な音を拾いにくいとする。またS/N比の向上にも寄与するという。

 ポーラーパターンのピークは、左右とも正面から45度。角度の変更はできない。ヘッドホン端子のほか、モノラルのスピーカーを内蔵する。外部マイク用の入力端子も利用可能。なお内蔵マイク、外部マイクとも音声入力レベルはオートのみで、マニュアル設定には対応していない。

「Quad Capsule Spatial Arrayステレオマイク」をハンドル先端に備える。金属のバーでマイク部を保護している
マイクカプセルの配置 内蔵マイク用のウィンドジャマーが付属する
特徴的なマイク部分が目を引く

同梱レンズはアクティブ手ブレ補正に対応

 同梱のレンズは、Eマウントの11倍ズームレンズ「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」(SEL18200)。35mm判換算の焦点距離は32.4-360mm(動画時)、27-300mm(静止画時)。レンズ構成はEDガラス1枚、非球面レンズ5枚を含む12群17枚。

 7枚羽根の円形絞りを採用した。最短撮影距離は広角端で30cm、望遠端で50cm。最大撮影倍率は0.35倍。フィルター径は67mm。最大径×全長は、75.5×99(広角端)〜174(望遠端)mm。重量は524g。

NEX-VG10とEマウントレンズ群。「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」(奥)、「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」(右)、「E 16mm F2.8」(左手前) E 18-200mm F3.5-6.3 OSS装着時の透視図

 NEX-VG10はボディ内に手ブレ補正機構を持たず、レンズ側で補正を行なう。E 18-200mm F3.5-6.3 OSSは光学式手ブレ補正機構を搭載しており、既にサイバーショットやハンディカムで採用実績のある「アクティブモード」に対応する。アクティブモードは、広角端での撮影時に従来と比べて約10倍のブレ補正を実現した手ブレ補正機構。NEX-5/3に同レンズを装着した際の動画撮影でもアクティブ手ブレ補正を使用可能という。

 また、Eマウントレンズは静音設計のモーターを内蔵したことで、マイクがフォーカシングの音を拾いにくいとしている。加えて、動画撮影時には滑らかにピントが合うという。「NEX-5よりもAF速度は、わずかに速くなる」(ソニー)。

E 18-200mm F3.5-6.3 OSS装着時 E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時 E 16mm F2.8装着時

 NEX-5およびNEX-3と同様に、純正マウントアダプター「LA-EA1」を使用することでAマウントレンズを使用可能。ただし、現時点ではフォーカスはマニュアルとなる。「NEX-VG10でも、LA-EA1使用時のAF対応については今後の課題にしたい」(ソニー)。

LA-EA1を装着したところ
LA-EA1を介して「16mm F2.8 Fisheye」を装着したところ
LA-EA1を介して「70-200mm F2.8 G」を装着したところ
LA-EA1を介して「Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM」を装着したところ

 本体の「レンズ無し時の撮影」メニューを「許可」にすることで、非純正のマウントアダプターを使用してEマウント以外のレンズでの撮影も可能となっている。

14Mピクセルの静止画撮影も

 NEX-VG10は、NEX-5などと同様に1,420万画素での静止画撮影も可能。絵作りはNEX-5/3と同じ。最大記録解像度は4,592×3,056ピクセル。記録はJPEGのみでRAWでの保存はできない。また動画撮影中に静止画を撮影することはできず、一旦撮影モードを切替える必要がある

 静止画撮影時は、録画ボタンとは別の「PHOTO」ボタンをシャッターとして押す。最大7コマ/秒の連写も可能。静止画撮影時はメカシャッターを使用する。複数枚を連写して重ね合わせることでノイズを低減する「手持ち夜景」や「人物ぶれ軽減」なども利用できる。加えてDRO(ダイナミックレンジレンジオプティマイザー)と「オートHDR(ハイダイナミックレンジ)」もαから引き継いだ。静止画の最高感度はISO12800。顔検出、スイングパノラマや3Dスイングパノラマといった機能は搭載していない。

後方の操作部。録画は赤丸のボタンで開始する。その上の「MODEボタン」で動画と静止画のモードを切替える グリップ部分上部には、静止画のシャッターボタンになる「PHOTOボタン」を備える
液晶モニター部にはハンディカムのロゴとともに、「E-mount」とも記載した ハンドル部のカバーを開くとαシュー(右)とコールドシュー(左)が現れる

 液晶モニターは約92万ドットの3型ワイドTFT(TruBlack)でフリーアングル式。EVFは上側にチルトできる約115.2万ドット相当の0.43型(フィールドシーケンシャル式)。同社製ハイアマチュア向けハンディカム「HDR-AX2000」や「HDR-FX1000」と同等としている。上面のαシューには同社製外付けストロボが使用可能。

液晶モニターは約92万ドットの3型ワイドTFT 液晶モニターを開くと操作パネルがある。中央にはジョグダイヤルを設けた

 NEX-VG10には、ソニークリエイティブソフトウェア社の動画編集ソフト「Vegas Movie Studio HD Platinum 10」のダウンロードクーポンが付属する。動画ファイルの管理は、NEX-VG10に同梱の画像ソフト「PMB」(Picture Motion Browser)で行なえる。PMBから動画ファイルをドラッグアンドドロップでVegas Movie Studio HD Platinum 10に読み込むこともできる。

 記録メディアはメモリースティックPRO デュオ/PRO-HGデュオおよびSDXC/SDHC/SDメモリーカード(Class4以上を推奨)。電源はリチウムイオン充電池「type Vバッテリー」で、同梱の「NP-FV70」のほか「NP-FV100」が利用可能。動作時間はNP-FV70が約145分、NP-FV100が315分。本体充電は不可。HDMI端子を装備する。

 本体サイズは85×130×223mm。同梱レンズとフードを装着したときのサイズは97×132×294mm。本体のみの重量は約620g。同梱レンズ、フード、NP-FV70を含む重量は約1.3kg。大型アイカップも付属する。

上面。ハンドルカバーを閉じたところ(左)と開いたところ(右)
バッテリーは背面に差し込む 対応するバッテリーは「type V」。写真は同梱の「NP-FV70」

性能を向上させたガンマイクなどのオプションを用意

ショットガンマイクロフォン「ECM-CG50」

 オプションとして外付けガンマイク「ECM-CG50」を9月中旬に発売する。価格は2万4,150円。

ECM-CG50のセット内容。左からウインドジャマー、マイク本体、マイクスペーサー、ショックマウントマイクホルダー、シューアダプター(αシューへの装着用) セットしたところ

 NEX-VG10のホットシューまたはコールドシューに装着して使用する鋭指向性のモノラルマイク。映画などで台詞をしっかり録りたい、といったニーズに対応するとしている。マイク入力端子のあるカメラであれば、NEX-VG10以外でも使用できる。

 周波数特性は70〜18kHz。S/N比は25dBspl。指向性は0度で0dB、45度で-2.4dB、90度で-12dB。ダイナミックレンジは75dB。いずれの項目も、従来モデル「ECM-CG1」から向上している。低音域の入力を軽減する「ローカットモード」も備える。

NEX-VG10にECM-CG50を装着したところ(左)。右はさらにウインドジャマーを装着した様子

 電源はプラグインパワーまたはアルカリ単3電池。カメラから伝わるノイズを低減するためのショックマウント式マイクホルダーが付属する。αシューに装着する場合は、同梱のシューアダプターを使用する。マイク端子はミニプラグ。サイズは260×21mm(全長×直径)。風切り音対策用のウィンドジャマーが付属する。

低音域のレベルを下げる「ローカットモード」も利用できる

キャリングケース「LCS-VCD」

 NEX-VG10用のキャリングケース「LCS-VCD」も9月中旬に発売する。価格は1万4,175円。本体のほか交換レンズも収納可能なカメラバッグ。上部には三脚も収納できる。

LCS-VCD

ソニースタイル限定のセットも用意

 直販サイト「ソニースタイル」では、アクセサリーをセットにしたパッケージの販売、レンズレンタル無料チケットの同梱、NEX-VG10のモニターキャンペーンを実施する。いずれも詳細については、ソニースタイルのWebサイトを参照されたい。

NEX-VG10クリエイターズセット

 NEX-VG10に、バッテリー「NP-FV100」、ビデオライト「HVL-10NH」、PLフィルター「VF-67CPAM」をセットにしたパッケージで、ポイント付与率が通常よりアップする。販売期間は9月上旬〜10月29日15時。ソニーストア銀座、ソニーストア名古屋、ソニーストア大阪でも申し込める。

 通常ソニースタイルでは、カメラ本体に7%のポイントが付きアクセサリーにはポイントが付かない。今回は、本体と3種類のアクセサリーの合計金額に10%のポイントが付く。販売価格はNEX-VG10が19万8,000円、NP-FV100が1万8,900円、HVL-10NHが1万2,600円、VF-67CPAMが1万5,120で計24万4,620円。付与ポイントは通常1万3,860ポイントのところ、2万4,462ポイントになる。

NEX-VG10クリエイターズセットに含まれる、バッテリー「NP-FV100」(左)、ビデオライト「HVL-10NH」(中)、PLフィルター「VF-67CPAM」(右)

レンズレンタル無料チケット同梱

 ソニースタイルでNEX-VG10またはNEX-VG10クリエイターズセットを購入すると、レンズを無料レンタルできるチケット1枚が同梱される。実施期間は9月上旬〜10月29日15時。

 レンタル可能なレンズは、「Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM」または「35mm F1.4G」のいずれか1本。レンタル期間は2泊3日。

Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM 35mm F1.4G

モニターキャンペーン

 ソニースタイルに登録(無料)して申し込むと、NEX-VG10を借りて試用できるキャンペーン。応募受付期間は2010年8月5日13時〜2010年8月19日15時。募集人数は5名。応募の際にはアンケートに回答する。




(本誌:武石修)

2010/8/5 13:00