ソニー、2009年度の連結業績を修正。純損失が減少


 ソニーは10日、2009年度3月期の連結業績を修正した。売上高は微減も、営業利益の黒字転換を見込むと共に純損失も大幅に圧縮する。

 2月4日の前回予想から、売上高を860億円減の7兆2,140億円(前年実績比7%減、以下同)、営業利益を620億円増の320億円(前年は2,278億円の赤字)、純損失は700億円から410億円(前年は989億円の赤字)にそれぞれ変更した。

 なお、持分法による投資損失、構造改革費用、液晶テレビ関連の減損の影響を除いた調整後営業利益は、52%増の2,130億円(前年は1,273億円の赤字)としている。2009年度の連結業績は、13日に正式発表する。

 液晶テレビを含むコンスーマープロダクツ&デバイス分野では、価格下落が想定ほど進まなかったことに加えて、製造コストおよび営業経費の削減が想定を上回った。ただし、液晶テレビ関連の資産の減損役270億円の計上でほぼ相殺となる。

 金融分野では2009年第4四半期に日本の株式相場が上昇したことで、ソニー生命保険の営業利益が想定を150億円上回るとしている。

 ネットワークプロダクツ&サービス分野において、営業経費および製造コストの削減が想定を上回ったゲーム事業とVAIOの業績が好調だった。営業利益は想定から約100億円の改善を見込む。

 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの業績回復も想定を上回った。持分法による投資損益が想定から約100億円改善するとしている。


(本誌:武石修)

2010/5/10 17:51