RING CUBEの菅原一剛写真展オープニングに、藤原紀香さんが登場


左から湯浅一弘氏、菅原一剛氏、藤原紀香さん、大塚義治氏

 リコーは1日、東京・銀座のフォトギャラリー「RING CUBE」(リング・キューブ)で菅原一剛写真展「dansa “とてもとてもありがとう”」のオープニングセレモニーを行なった。

 写真展は、菅原一剛氏がケニアにおける日本赤十字社の海外救援活動に赤十字広報特使の藤原紀香さんと同行し、現地の人々を撮影した写真で構成するもの。「僕なりに目の当たりにしたものを感動と共にどう伝えられるか」を考えた内容という。

 リコーの執行役員である湯浅一弘氏は「日本赤十字社の現地活動における人々の笑顔や瞳をご覧になってほしい」と話し、日本赤十字社の副社長大塚義治氏は、写真を通じて日本赤十字社の活動を知ってもらう機会の提供と、展示会場からプリントまでの支援を行なったリコーに対し感謝を述べた。

 駐日ケニア臨時代理大使のアラン・ブル氏は、展示写真の撮影場所であるイシオロ地域を「人口が多く乾燥しており、貧困にあえいでいる地域」と説明。菅原氏に「ケニアを現す素晴らしい魅力的な写真に感謝します」と述べ、日本赤十字社には「今後もケニアだけでなく同様の地域を手助けをしてほしい」と話した。

“dansa”とは、最上級の「ありがとう」

 セレモニーでは菅原一剛氏と藤原紀香さんのトークショーも行なわれた。タイトル「dansa “とてもとてもありがとう”」の由来について菅原氏は、移動診療所の様子を見ていたところ、子供たちがみな「ダンサ!」と言いながら帰っていく。その響きに関心を持って意味を質問したところ、現地の言葉で最上級の「ありがとう」を意味すると知り、タイトルにしたそう。

菅原一剛氏(左)、藤原紀香さん「dansa」より (c)菅原一剛

 藤原さんは、村の“女性の集い”で「ダンサ! ダンサ!」という言葉を耳にした。スワヒリ語の「ありがとう」とは異なるため、通訳に意味を尋ねて知ったという。その村だけの言葉が存在するのは教育施設が整っていないことの表れだが、最上級の「ありがとう」が込められた言葉に感動したと語った。

「ペアだからこそ撮れた」

 藤原さんは展示写真により現地の子供たちと過ごした日々が思い出され、また行きたくなったと話す。菅原氏は、今回の写真は(藤原さんとの)ペアだからこそ撮れたと思うと述べた。

展示作品を眺める菅原氏と藤原さん

 広報特使になる以前の藤原さんは「世界で起こっていることはどうしてあげることもできないのでは」、「何からはじめればよいのか」と考えていたが、現地の状況を見て「一歩踏み出さなくては」と思ったそう。病院も診療所もない地域では、日本赤十字社の移動診療所が月に一度やってくると人々がお祭りのように喜ぶのだという。

 菅原氏は「本当のことを僕なりの形でどう伝えられるかと思ったとき、一つのジャーナリズムとして伝えるのも役割だけど、そこから人と人が交わることで笑顔が生まれた」と話し、こうした写真展を開催できることは今の時代において大事であり、来年の何かに繋がってくれれば、と締めくくった。

ケニアで肌身離さなかったGR DIGITAL

 2日からは、菅原氏がGR DIGITALで撮影したケニアの写真のスライドショーがRING CUBEの9階で上映される。ケニアでは一日中GR DIGITALを首からぶら下げており、蚊帳の中からも撮影を行なっていたという。

 菅原氏が愛用のGR DIGITALを取り出すと、藤原さんが「それ(GR DIGITAL)II?」と問いかけ、菅原氏は「いや、III」と答えていた。菅原氏は2002年の元日から毎日GR DIGITALで空を撮影している。電源を入れればすぐに撮影でき、広くて写りにくい空も28mm(35mm判換算)のレンズで写すことができるとポイントを語った。

 また、藤原さんもGR DIGITALを愛用。人前で取り出すと「それ(GR DIGITAL)持ってるんだ!」とよく言われるという。国内では猫や風景を撮影しているそうだ。


菅原一剛写真展「dansa “とてもとてもありがとう”」

  • 会期:2009年12月2日~12月21日
  • 会場:RING CUBEギャラリーゾーン
  • 所在地:東京都中央区銀座5-7-2 三愛ドリームセンター8階・9階(受付9階)
  • 開館時間:11時~20時(最終日17時まで)
  • 休館日:火曜日
  • 入場料:無料


(本誌:鈴木誠)

2009/12/1 17:38