Cerevo、無線LAN対応デジカメ「CerevoCam」を発表
CerevoCam(写真はモックアップ) |
Cerevoは、無線LAN機能内蔵のデジタルカメラ「CerevoCam」と、写真管理サービス「CerevoLife」を29日に発表した。2009年内の発売および運営開始を目指す。CerevoCamの直販価格は2万円前後の見込み。本体カラーはブラックとホワイト。
■写真の自動アップロードや3G接続が可能
CerevoCamは、IEEE 802.11n ドラフト2.0およびIEEE 802.11b/g準拠の無線LAN機能を搭載するコンパクトデジタルカメラ。撮影した画像を同社の写真管理サービス「CerevoLife」経由で「flickr」や「mixi」といったWebサービスにアップロードできる。
撮影者の撮影時間帯を学習し、カメラ未使用時に自動的に写真をアップロードする機能を有する。学習はおよそ1週間で完了するとのこと。また、SSIDやセキュリティキーなどを含むアクセスポイントの設定はCerevoLifeと連動しており、設定後に表示されるコードを撮影することでカメラに適用できる。Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏によると、「キーボードなどによる文字入力を伴う設定は、PCおよび携帯端末などで行なっていただくことを意図した」という。なお写真のアップロードは、カメラのメニューから手動でも行なえる。
また、イー・モバイル端末とのUSB接続による3G通信にも対応予定。撮影後、リアルタイムで写真をアップロードすることも可能になる。
本体裏面操作部は、十字キーのほかにボタンが2つというシンプルな構成。「十字キーでどこまで快適に操作できるかにこだわった」(岩佐氏)とした。なお同社ではCerevoCamの仕様を一部公開する考え。ユーザーアプリケーションの登場を期待するという。
正面 | 背面 |
レンズ部 | 十字キー |
背面操作ボタンは少ない | 「MODE」と書かれている部分がレリーズボタンになる予定 |
microSDHC/SDメモリーカードに対応 | 底部には外部端末接続用のUSB端子を装備する予定 |
大きさは一般的な携帯電話と同じくらい |
メニュー画面 | 写真閲覧画面 |
一覧表示も可能 | 撮影日から写真を絞り込める |
最新バージョンのモック | 背面 |
レンズユニット | USB端子 |
内蔵ストロボのキセノン管 | 2009年3月から順次プロトタイプを公開していた |
撮像素子は有効約900万画素のCMOS。レンズは開放F3.2、実視野55度の固定焦点レンズ。液晶モニターは約11.5万ドット(480×240ドット)の2.4型。記録メディアはmicroSDHC/SDメモリーカードに対応。内蔵メモリーの搭載は検討中という。
また、当初は静止画撮影のみ対応するが、ファームウェアのアップデートにより動画記録にも対応予定。要望があれば、RAW形式での記録も検討するとのこと。
なお、量産・製造はエグゼモードが協力する。
■「flickr」や「フォト蔵」に対応、ブラウザベースでのレタッチも
CerevoLifeでは、対応Webサービスへの写真アップロード機能や簡易レタッチ機能などを提供する。加えて、CerevoCamからアップロードされてきた写真の保存も行なう。利用可能な容量は5GB。対応サービスは、flickr、Picasaウェブアルバム、フォト蔵、tumblr、twitter、はてなフォトライフ、FC2blog、Livedoorブログ、mixiなどを予定している。
簡易レタッチ機能では、Webブラウザ上でトリミング、回転、グレースケール化、ブラ―、エッジ強調などを施せるほか、コントラストやシャープネスの調整が可能。編集した画像は別途保存できる。
このほか、アップロードした写真の一括ダウンロードやCerevoCamの電池残量警告機能なども備える。いずれはCerevoLife上からのプリント発注にも対応する予定。
CerevoLifeトップページ | アップロードされた写真をアルバム単位で管理。複数のアルバムをマージすることも可能 |
複数のWebサービスに手動または自動でアップロードできる | アップロードされた写真の一括ダウンロードに対応 |
簡易レタッチ機能も備える(画像はトリミング機能を使用しているところ) |
■従来のデジカメとは違うデザインを目指した
Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏 |
Cerevoは、インターネット接続に対応した家電の企画、開発、販売に携わっている企業。設立は2007年。CerevoCamはCerevoとして開発を手掛けた初めての製品となる。開発段階から製品の情報を開示するスタイルをとっており、これに関して岩佐氏は、「ものづくりの面白さを公開することも私たちのミッション」との考えを示した。
岩佐氏はCerevoCamについて「いわば(富士フイルムの)『写ルンです』のネット対応版」という表現を用いて紹介。製品のデザインについては「従来のデジカメとは違うと感じてもらえるようなデザインを目指した」という。
2009/8/31 17:04