エプソン、中小型液晶ディスプレイ事業の一部をソニーに譲渡
セイコーエプソン株式会社とソニー株式会社は30日、エプソンの中小型TFT液晶ディスプレイ事業における業務提携について合意し、契約を締結したと発表した。
契約の締結により、エプソンの持つ中小型ディスプレイ事業(高温ポリシリコンTFT液晶事業を除く)資産の一部をソニーに譲渡する。3月に基本合意していた。
今後は、2009年内にエプソンの中小型TFT液晶ディスプレイ事業に関する営業機能をソニーへ移管(営業人員は出向)する予定。また2010年4月1日には、アモルファスシリコンTFT液晶の生産に関連する建物や設備の一部譲渡と土地の一部貸与を行なう。知的財産については、中小型TFT液晶ディスプレイに関する特許、ソフトウェア、技術情報などを一部譲渡する。さらに、中小型液晶ディスプレイ事業の開発、設計、製造などに携わる従業員もソニーに出向となる。
ソニーはかねてから子会社のソニーモバイルディスプレイにリソースを集約し、提携により中小型液晶ディスプレイ事業の強化を図っていた。エプソンとの業務提携により、アモルファスシリコンTFT液晶をはじめとした中小型TFT液晶ディスプレイ事業の営業力、技術力、商品設計力、生産力が加わり、これらを活かして、中小型TFT液晶ディスプレイ事業を強力に推進していく構え。
エプソンは、事業資産の一部譲渡をスムーズに進めるとともに、ソニーと密接な連携を図るとしている。
なお、両社とも今期連結業績見通しへの影響は軽微としており、2010年度以降の連結業績への影響は精査中とのこと。対価の支払いも発生しないという。
2009/6/30 17:57