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水中撮影機能やオプションが充実したOLYMPUS Tough TG-6

水中での使い勝手が向上 全周魚眼コンバーターも用意

オリンパスは、タフネス性能を備えたコンパクトデジタルカメラ「OLYMPUS Tough TG-6」を7月下旬に発売する。カラーはブラックとレッドの2色。価格はオープン。店頭予想価格は税別5万3,000円。

過酷なフィールドでの使用に耐えられるよう、タフネス性能を高めたボディーを採用したコンパクトデジタルカメラ。防水・防塵、耐衝撃、耐荷重、耐低温、耐結露性能を高めているとしており、ボディーの各部にはシーリングが施され、防塵のほか、水深15mの防水性も備えているという。このほか、2.1mからの落下や最大100kgfの荷重にも耐えられるとしている。耐低温性能は-10度となっている。

同コンセプトのコンパクトデジタルカメラ「OLYMPUS Tough TG-5」(2017年6月発売)の後継に位置づけられる機種。タフネス性能や採用センサー性能に変更はないが、デジタルズームへの対応や深度合成モードへの対応など撮影機能の強化が目立つ。ハードウェア面での変更点は、背面モニターの解像度が上がったことや、センサー前ガラスにコーティングが施されたことなど。

レンズの焦点距離は35mm判換算で25-100mm相当。F値はF2.0-4.9で可変。デジタルズームにも対応しており、最大2倍(200mm)相当のズームも可能となっている。最短撮影距離(レンズ前)は10cm。スーパーマクロモードや顕微鏡モードを使用することで、1cmまで被写体に近づくことができる。

レンズ構成は7群9枚となっており、ダブルガラス構造を採用することで、温度差が激しい場所でも曇りにくい仕様になっているという。

センサーは1/2.33型の有効1,200万画素裏面照射型CMOSを採用。新しくセンサー上に配されているシールガラスの両面に反射防止膜(ARコート)を施すことで、ゴーストやフレアの発生を抑制したという。画像処理エンジンは最新のTruePic VIII(OM-D E-M1 Mark IIなどで採用)を搭載している。

動画撮影は4K/30pに対応している(記録時間制限は約29分まで)。

撮影モードは、新たに深度合成モードに対応(合成枚数は3〜10枚で設定可能)。ピント移動量を10/20/30コマ撮影の3種類から選べるフォーカスブラケットも搭載している。

また、1cmまで被写体に近づいて撮影できるマクロ撮影機能が、Pモード/Aモードでも利用できるようになった。

水中撮影性能も強化された。従来1種類のみだったホワイトバランス設定が「水中 浅瀬/同 標準/同 ディープダイビング」の3種から選択できるようになり、状況に応じた表現の幅がひろがった。明るい部分と暗い部分を同時に再現するHDR効果が得られる水中HDRモードも搭載している。

ほかにも、ISO AUTO時に低速限界のシャッター速度を任意に設定できるようになったほか、静止画撮影時に日付や時刻を写し込む機能が復活した(TG-5では非搭載だった)。

多数の画像エフェクト効果が揃うアートフィルターに、ブリーチバイパスとネオノスタルジーが追加された。

背面モニターは3.0型の約104万ドット液晶。手ブレ補正はセンサーシフト式を搭載している。GPSや方位センサー、圧力センサー、温度センサー、加速度センサーなども搭載しており、ログ情報の記録も可能(スマートフォンアプリ「OI.Track」と連携できる)。

バッテリーは「LI-92B」(TG-5と同じ)を使用する。撮影可能枚数は約340枚(CIPA基準、静止画)。動画は約50分(JEITA規格)の連続撮影が可能(ズーム等の操作をしなければ約110分)。同バッテリーの充電時間が半分になる(旧タイプUC-90比)充電器「UC-92」も登場する。

アクセサリーも拡充されている。グローブをはめたままでも回すだけで撮影状態に入ることができるレンズバリア「LB-T01」のほか、装着することでグリップ性を高める専用のシリコンジャケット「CSCH-127」がラインアップされている。

レンズバリア「LB-T01」
レンズバリア・開状態
レンズバリア・閉状態
シリコンジャケット「CSCH-127」

このほか水中撮影用のアクセサリーも新たに追加されており、ズーム位置を変更するだけで全周魚眼・対角魚眼の撮影ができるフィッシュアイコンバーターレンズ「FCON-T02」や、耐圧水深45mを実現した専用防水プロテクター「PT-059」がある。

フィッシュアイコンバーターレンズ「FCON-T02」
防水プロテクター「PT-059」
新型のバッテリーチャージャー「UC-92」

既存のアクセサリーの取り付けにもう対応している。発売済みのワイヤレスRCフラッシュシステム専用フラッシュ「UFL-3」を2灯とりつけたり、1.7倍のテレコンバーター「TCON-T01」と組み合わせることもできる。

PT-059+UFL-3×2灯を組み合わせた状態
CSCH-127+TCON-T01を組み合わせた状態
CSCH-127+CLA-T01(コンバーターアダプター)+PRF-D40.5 PRO(プロテクトフィルター)を組み合わせた状態

TG-5からの主な変更・改良点

センサー前ガラス両面にARコートが施された
液晶モニターが3.0型・約46万ドット→同型・約104万ドットとなった
最大2倍のデジタルズームを搭載
撮影モードに深度合成が追加された
水中でのWB設定が1種類→3種類になった
水中撮影用オプションを含めた専用アクセサリーが拡充された

主な仕様

センサー

1/2.33型・有効1,200万画素(裏面照射型)

レンズ

25-100mm相当(35mm判換算)F2-4.9

液晶モニター

3型約104万ドット

防水

IPX8相当

防塵

IP6X相当

耐衝撃

2.1m(落下)

耐荷重

100kgf

耐低温

-10度

耐水深

15m

動画

最大4K/30p

インターフェース

USB(MicroB)、HDMI(タイプD)

外形寸法

113×66×32.4mm

重量

約253g(バッテリー、メモリーカード込み)

本誌:宮澤孝周