ニュース

サムヤンが85mm F1.2と14mm F2.4を発表

ケンコーはフィルターによる画像劣化を防ぐ新技術を披露

ここでは、フォトキナ2016におけるケンコー・トキナー、ケンコープロフェショナルイメージング、およびケンコー・トキナーが総代理店を務めるサムヤンのレンズについて新製品をまとめた。

従来より画質を向上させたサムヤンのレンズ

サムヤンは、35mmフルサイズに対応するMFレンズ「PREMIUM MF 14mm F2.4」と「PREMIUM MF 85mm F1.2」の2本を発表した。国内での発売時期と価格は未定。

PREMIUM MF 14mm F2.4
「PREMIUM MF 85mm F1.2

ともに、キヤノンEFマウント用、ニコンFマウント用、ソニーEマウント用を用意する。

同社の従来レンズよりも画質を向上させたというPREMIUMシリーズとしてラインナップする。5,000万画素に対応する解像力を実現し、色収差や歪曲収差を抑える設計を施したとしている。

外装にはアルミ軽合金素材を採用することで耐久性を増したほか、流線型のデザインで操作性も向上したとする。

PREMIUM MF 14mm F2.4のレンズ構成は14群18枚。非球面レンズ2枚、ハイブリッド非球面レンズ1枚、低分散ガラスレンズ2枚、高屈折率レンズ3枚を採用した。

最短撮影距離は0.28m。フィルターは装着不可。絞り羽根は9枚。最大径×全長は95×109.4mm。重量は791g。

PREMIUM MF 85mm F1.2のレンズ構成は7群10枚。非球面レンズ1枚、高屈折率レンズ3枚を使用した。

最短撮影距離は0.8m。フィルター径は86mm。絞り羽根は9枚。最大径×全長は93×98.4mm。重量は1,050g。

画像劣化を抑えたフィルター技術

ケンコー・トキナーのブースではフィルターの新技術展示と開発発表した赤道儀の展示があった。

フィルターの新技術は「フローティングフレームシステム」と呼ばれるもので、フィルターのガラスを枠に固定する際に、弾性のある緩衝材を介することで、ガラスの平面性を高める技術。

従来は枠の金属で直接ガラスをカシメて固定していたため、ガラスにが掛かり平面性が損なわれる場合があったという。ガラスの平面性が損なわれた場合、特に望遠のレンズでは画質低下に繋がるという。

赤い部分が緩衝材

ブースには、この新技術を使ったプロテクトフィルターが展示されていた。製品化については後日発表される。

一般的なフィルター(左)に対して、新フィルター(右)は高い周波数まで解像している

参考出品の赤道儀は「タイムラプス機能付きポータブル赤道儀」(仮称)。発売時期と価格は未定。

軸加重5kgを実現しながら軽量、コンパクトに設計した電動雲台。カメラ用を想定しており、中級クラスのデジタル一眼レフカメラも搭載できるという。

赤道儀としての機能の他に、タイムラプス撮影用の動きができるのが特徴。電動の微動雲台として回転することで、タイムラプス動画の素材を撮影できる。

カメラのシャッターコントロール機能も備える。電源は単3電池×4本。ニッケル水素電池の場合は、USB充電も可能となっている。外形寸法は54×80×80mm、重量は500g(バッテリー別)。

また、ポータブル赤道儀向けの「2ウェイ2軸微動雲台」(仮称)。も参考出品した。こちらも発売時期と価格は未定。

主にポータブル赤道儀の角度を合わせるために使用する。高度補助ウェッジを取り外せば、カメラの微動雲台としても使用できる。

後部フレームも動くアオリ撮影装置

ケンコープロフェショナルイメージングのブースでは、ホースマンブランドのアオリ撮影装置「HORSEMAN X-Pro」(仮称)のプロトタイプを参考展示していた。発売時期と価格は未定。

後部フレームがアオリに対応した

キヤノンEFマウント、ニコンFマウント、ソニーEマウントなどのカメラに装着することで、大判カメラのようなアオリ撮影ができるアクセサリー。

従来品では固定だった後部フレームもアオリやシフトの動作が可能になり、前後の動作を組み合わせることができ、撮影の自由度が高まった。

このように折りたたむこともできる

今回新たに、ハッセルブラッドとフェーズワンのデジタルバックも装着可能になった。それに伴って強度を確保するため8mm厚のアルミ板で製作した。

後部フレームは、上下左右に大きくシフトできる構造とした。位置をずらしながら4枚撮影して合成し、高解像度の画像を得るといった使い方も可能となっている。

後部フレームをシフトさせたところ