Baby&Kidsのマンネリ写真脱出術~カメラの前でも自然体なチャーミング・ガール編~

時々ドキッとするほど大人っぽい表情としぐさを見せてくれるあおいちゃん。ソファーに寝そべる姿も堂に入ってます(笑)

パパさん、ママさん、お子さんの写真はいっぱい撮っていますか? 毎日一緒にいると気が付きにくいかもしれませんが、子どもは物凄いスピードで成長していて、表情やしぐさのバリエーションもどんどん増えています。今しか見られないその姿をぜひ写真に残しておいてください。後から見返してニヤニヤするのは子育ての醍醐味でもありますからね。

とはいっても、いつも「はい、チーズ」のにっこりパチリ写真ではアルバムがマンネリ化してしまいます。今回は、カメラの前でも物怖じしない元気でチャーミングな4歳のあおいちゃんにモデルになってもらって、子ども写真のマンネリを脱出したいと思います。

フォトジェニックな小道具を使う

子どもだからといって子どもっぽいオモチャを使うのではなくアンティーク風な小道具を使うことで、写真の雰囲気をランクアップさせることができます。シックな空間に子どものあどけない笑顔という一見アンバランスな組み合わせは、実は一番オススメのシチュエーションです。

この写真のイスがプラスチックで、被っている額がフラフープだったら……元気な写真もいいですが、ちょっとチープなイメージになってしまいますよね(笑)。

真剣な表情を狙う

あおいちゃんが真剣にマニキュアを塗っている所をカメラのレリーズモードを静音撮影モードに設定して撮影しました。かなり近付いて撮影していますが、シャッター音が響かないのであおいちゃんの集中力を妨げずに済んだようです。

絞りを絞って手元までピントが合うようにしてもいいのですが、真剣な目を主役にしたかったのでF1.8で被写界深度を浅くしました。ホワイトバランスはオートのままですが、室内の暖かいイメージの柔らかい色合いになってくれました。

ひょうきんな表情を狙う

小道具として持って行った子ども用のハート型のサングラスを早速掛けて見せてくれたあおいちゃん。頭や手はフレームから切れてしまっていいので、ここは主役である顔を大きく捉えてどアップで撮りましょう。

メガネやサングラスを掛けていると目にピントを合わせにくいのですが、そんなときは眉毛にピントを合わせてみてください。

遠くを見るまなざしは“未来”を感じさせてくれる

飛んで行ったシャボン玉を追いかけるまなざし……ついついカメラ目線のニッコリ写真ばかりを撮りがちですが、こんなムードあるまなざしのカットもぜひ撮っておいてください。大人になるに従って撮りにくくなるカットの1つです。

ぐぐっと顔に寄りたくなりますが、何をしているのかわかるように少し引いて撮りましょう。背景と手に持ったストローで、外でシャボン玉をしていることがわかります。これ以上引いてしまうと肝心の表情が小さくなってしまうのでバストアップで狙いましょう。

子どもらしい「クセ」は必須ショット!

下唇を噛むクセは結構多くのお子さんに見られるのですが、これも大人になるにつれて消えて行ってしまうものですのでぜひ押さえておきましょう。「ほら、またやってる!」と叱るのはその後で(笑)!

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さて、色々なパターンを紹介して来ましたが、今回のカットすべてに共通しているのは露出を+0.7にして撮っていることです。赤ちゃんや子どもを撮る場合の露出は基本的に0.3~0.7程プラスにすると見た目と同じくらい、もしくは見た目よりもほんの少し明るめに写って肌色が生き生きとした色合いになりやすいのでオススメですよ!

撮影機材:ニコンD7200

(2015/4/22)
(みさき なな)東京都出身。知り合いの写真家の作品撮りにモデルとして関わったことがきっかけで写真に興味が沸き独学で写真の勉強をし、作品を持ち込んだ出版社に編集として入社。2010年独立。現在はカメラ雑誌の編集やWebでのカメラレビュー、写真講座の講師として活動中。「Pentax+」でも記事を連載。 Twitter:@cosaruruブログ:http://misakinana.com