【女性限定】ニコンカレッジ「フォトフェミ」に参加しました♪

~ふんわり明るいリビングフォト・クレール編~

ニコンイメージングジャパンが運営する写真教室「ニコン カレッジ」の女性専用講座「フォトフェミ!」。その中でもすぐに予約が埋まってしまうのが、今道しげみ先生のリビングフォト講座です。

授業終了後、今道しげみ先生とハイ、チーズ♪

リビングフォト(LIVING PHOTO)とは、“自分の日常や命限りあるものを美しく残したい”という意味合いを込めた、今道先生が名付けた写真&写真技法です。ニコンカレッジのリビングフォト講座は、ふんわり明るい写真を学ぶ「リビングフォト・クレール(クレール=フランス語で「明るい」という意味)」と、シックで落ち着いた雰囲気の写真を学ぶ「リビングフォト・ダークシック」の2講座が用意されています。

シックで落ち着いた雰囲気の写真を学べるリビングフォト・ダークシック講座は以前レポートしました。今回は対になる、ふんわり明るいリビングフォト・クレール講座をレポートします。

初心者でもわかりやすい写真の授業

会場に入ってまず目に飛び込んでくるのが、今道先生がスタイリングした素敵なモチーフたち。今回のモチーフは秋バラやカボチャなど秋らしさを取り入れたスタイリングです。参加者の方からも、「かわいい、素敵!」という声が聞こえてきました。

講師の今道しげみ先生。最近、購入したニコンD750と一緒に。35mmフルサイズなのにそれほど重くないところが購入の決め手だったそうです。

最初に今道先生からカメラの写る仕組みやリビングフォト・クレールを撮るためのカメラの設定方法と光の作り方をスライドを使って教えていただきました。

ニコンカレッジの会場。窓には光をやわらげるレース地の布が貼られ、逆光状態になるようにモチーフが組まれていました。モチーフとモチーフの間はレフ板で区切られています。
ピンクと水色の淡い色合いがかわいいシュガーアートのカップケーキ。
シュガーアートでデコレーションされたホワイトと赤がかわいいカメラモチーフクッキー。
寒色系のメイソンジャーやアジサイのスタイリング。
今道しげみ先生のニコンカレッジで名物になっているニコンのロゴが入った「まわしものクッキー」。ニコンカラーの黄色に合わせて、黄色のエッグケース、ブラムリーアップル、手作りジャムをスタイリング。
ピンク色を使ったスタイリングは一歩間違えると幼稚な印象を与えてしまうそうです。落ち着いた色のワンダーウォールという品種のバラと白いカボチャを使ったスタイリング。
食卓の雰囲気を出したスタイリング。布をピンと敷くと1カ所でもしわがあると目立ちます。わざとクシャッと置くと自然な雰囲気をだしつつ、しわが気にならなくなるそうです。

スライドでカメラの写る仕組みや光の性質を学び、みんなで一緒にニコンのカメラでリビングフォト・クレールを撮るための設定にしていきます。学んだことの一部をご紹介します。

リビングフォト・クレールの撮影ポイント

1.ふんわりやわらかいボケ

ふんわり大きなボケを作るために単焦点レンズを使いましょう。コストパフォーマンスがよく描写もきれいなAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gはオススメです。リビングフォト・クレールではAPS-Cサイズのカメラは、花はF2・食べ物はF2.8を基準に撮影します。フルサイズのカメラは1/3段絞って、花はF2.8・食べ物はF3.2を基準にします。

2.美しい色

被写体がいくら美しくても光が美しくないと、美しい色では撮れません。カメラは人間では気付かない電球や蛍光灯の色を拾います。美しい色で撮るために室内の光は消しましょう。また色の発色がよくなるようにピクチャーコントロールは「Vivid」。ホワイトバランスは優秀なので「オート(AWB)」にしましょう。

3.透明感のある明るさ

カメラは天の邪鬼なので、明るければ明るい被写体ほど暗く撮ろうとします。露出補正を使って明るくしましょう。ただし明るくしすぎると白トビ(明るすぎて真っ白になってしまうこと)してしまいます。

いちばん明るいテカリの部分や背景の部分は白く飛んでも大丈夫ですが、白い花など被写体が白飛びしてしまうのはNGです。白飛びしているか、していないかは判断しづらいので、再生画面設定はハイライト表示をONにしておくと便利です。

4.ブレさせない

三脚を使えばブレは防げますが、三脚を使うのは面倒と思う人も多いですよね。手持ち撮影でもブレにくい設定は、ISO感度「オート」の詳細設定から制限上限感度を「ISO6400」、低速限界設定「1/125秒」にします。自然光の撮影ならノイズも目立ちにくいので許容範囲内。ノイズよりブレないことを優先しましょう。

このほかにも「構図は縦位置が基本」「ピント位置はカメラ任せにしないで自分で決める」「撮影後は必ずピントをチェックする」ことを教わりました。座学が終わるとカメラの設定はすでにできているので、ピント位置と露出補正だけに集中して撮りはじめることができます。

参加者の方にお話を聞きました。

「カメラは難しいと思っていましたが、難しいカメラ用語もたとえて説明していただけたので、わかりやすく楽しみながら学べました」

「みんなと一緒にカメラを設定しながら解説していただいてよかったです。サポートスタッフの方がフォローしてくれるので安心でした」

フレーミングのポイントを学ぼう

実習は2グループに分かれて、15分の撮影が2回ずつ行われました。参加者の方がいちばん悩まれたことは、“被写体をどう切り取るか”というフレーミング。

「全部を写すのではなく、美しい部分だけを切り取ることがポイントです。自分が美しいと思った場所にピントをしっかり合わせ、それ以外をふんわりぼかすとリビングフォトになります。余計なものが入っていないか四隅まで意識して撮りましょう」と今道先生。

参加者をまわり、ご自身も一緒に撮影しながら1人1人にアドバイスをしていました。

最後にその日に今道先生が撮影した作品が紹介され、モチーフごとのフレーミングのポイントや注意点を教えていただきました。

リビングフォト・クレールのレシピ。スライドを見ながらわかりやすく教えていただきました。
スライドの途中で部屋を明るくして、みんなで一緒に設定します。
会場の電気を消して自然光だけで撮影します。この日はどんより曇り空で、会場の電気を消すとかなり薄暗くなりました。参加者からは「暗い場所でも明るく撮れることにびっくりです。暗い場所ではストロボを焚かなくちゃ撮れないものだと思っていました」という感想も。
上から撮り、手前の葉っぱをボカしながら撮る今道先生。手前にボケた葉っぱが入ることで室内で撮影していても森の中なかにいるような雰囲気になる「森フォト」です。
1枚目は右に傾いて不安定になってしまった例。2枚目は水平垂直をしっかり意識した例。瓶のようなものをスタイリングに取り入れるときは、水平垂直の狂いが目立つのでとくに気をつけるそうです。

最後に、リビングフォト・クレール講座を参加した方の作品と感想をご紹介します。

angeさんの作品です。「フォトジェニックな被写体でときめいてしまいました。今道先生のセンスとても素敵です」
yokoさんの作品です。「被写体がかわいいので撮影気分がぐんとアップしました。先生の説明もわかりやすく、参加してよかったです!」
Y.Oさんの作品です。「明解なレシピでこだわり満載の素晴らしいスタイリングを撮影させていただきました。台風が迫りくる暗い室内でしたが驚くほどクレールなお写真が撮れて忘れられない体験となりました」
MME ROSEさんの作品です。「光のとらえ方(自然光、逆光など)と露出補正による撮影対象の表現の仕方が勉強になりました。また、女性ならではの観点からスタイリングの必要性も教えていただき、今後の室内での薔薇撮影に役立たせたいと思います」
Nikitaさんの作品です。「基本事項を改めて確認ができてよかったです。また普段ではなかなか撮影の出来ないものばかりだったのでセレブな気分になれて楽しかったです」
makuraさんの作品です。「素敵なスタイリングも勉強になりましたし、構図の決め方、撮り方も目から鱗なことが多かったです。実習では、思い通りの写真がなかなか撮れてなかったので、教わったポイントを踏まえていろんな被写体に挑戦していきたいです」
真木柱さんの作品です。「周りは一眼レフの中、Nikon 1での参加でした。実習中に先生が気さくに話しかけてくださり、Nikon 1ならではの機能を使用した撮り方も教えてくださったりして、新しい発見がたくさんの楽しくてあっという間な3時間を過ごすことができました!!」

今道先生にお話を伺いました。

「女性は男性以上に色にこだわり持っているように感じます。モチーフをスタイリングするときは、いちばん色と質感を意識して組んでいます。そのモチーフの色が実物以上のきれいな色で撮れると人は“美しい写真が撮れた”と感じるのだと思います。女性に“美しい”と共感していただけるようなモチーフをご用意しているので、ぜひ受講していただけるとうれしいです」

今道先生の「フォトフェミ! リビングフォト講座」の日程&募集状況はこちらから確認できます。

お花や雑貨など自分のお気に入りのものを美しく残したいという方にオススメの講座です。参加してみてはいかがでしょうか。

(2014/10/10)
加藤マキ子(ツナ☆カメラ)
1981年生まれ。写真編集者。カメラ書籍を手掛ける編集プロダクションで女性向けのカメラ雑誌や書籍を多数手掛ける。その後、実用書系編集プロダクションを経て、2013年に独立。『光と色の写真の教科書 〜ふんわりフォトもこっくりフォトも思いのまま〜』『まりこ先生が教える やさしい写真の教室』などの企画・編集を担当。ときに、撮影や執筆も手掛けることも。仕事が好きで、マグロのように止まらず常に全力疾走中!